コロナ禍に売上を伸ばすマクドナルド・ケンタッキー・モスバーガーのアプリを大解剖|アプリ研究 #1
こんにちは、セールスマーケ担当の松岡(まつおか)です。
2019 年10月から 身近なOMO というシリーズで体験ブログをご紹介してきました。
しかし現在、新型コロナウィルス感染症の感染防止対策としてリモート勤務 & 外出自粛を継続しているなか、体験ブログを書くことがなかなか難しくなってしまいました。
そこで、今月からは 色々なアプリの研究 をしていきたいと思います。
第1回目の本日は、コロナ禍で大きく影響を受けている外食産業において売上が伸びている企業のアプリを比較してみました。
コロナ禍に売上を伸ばすマクドナルド・ケンタッキー・モスバーガーのアプリを大解剖
帝国データバンクが発表した2020年3月分 上場企業(外食産業)の月次売上高動向調査では、 96.8 %が既存店の月次売上高減少というなか、以下3社は既存店実績または全店実績が前年同月を上回る結果となりました。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200411.pdf
- 日本KFCホールディングス(株)
- (株)モスフードサービス
- 日本マクドナルドホールディングス(株)
各社の施策について、独自に調査したものをまとめてみました。
3社 施策の比較
ケンタッキーのみがアプリからのデリバリー注文不可ということを除くと、各社とも施策はほぼ共通していました。
また、登録がある主要デリバリープラットフォームについては以下のようになっていました。
ケンタッキーが一番登録が多いですが、こちらもほぼ共通していました。
続いて、各社のアプリについて見ていきましょう。
3社 アプリの比較
トップページ比較
ケンタッキー
全てのメニューをハンバーガーメニュー(左上の三本線)に表記し、下部メニューには使用頻度が高そうなものを抜粋しているようです。
さらに、右上にもお知らせと店舗検索を設置しています。
ハンバーガーメニューに気がつかなかったとしても、最低限の機能はパッと見て利用することができそうな印象です。
アイコンの線が太く、トップページのバナーが賑やかな中でも見やすいと思います。
モスバーガー
全てのメニューを下部メニューに集約しています。
シンプルでわかりやすい作りですが、アイコンの線が細いのでトップページバナーの賑やかさに少々埋もれているかもしれません。
マクドナルド
使用頻度の高い機能を、下部メニューと上部メニューに設置しているようです。
こちらもメニューアイコンの線は細めですが、全体的に余白がありメニューの目立たなさは感じません。
バランスが取れている印象です。
ホームアイコンの横に「メニュー」ではなく「クーポン」を設定しているので、このアプリではクーポンを使用するユーザーが多いことが推測できます。
メニューページ比較
ケンタッキー
メニューページを開くとカテゴリが並んでおり、選択するとカテゴリの下にメニューが表示される仕様となっていました。
カテゴリが横リスト表示になっているので、写真や文字が小さく少々見づらい印象です。
また、表示されたメニューに金額の記載がないので、すぐに金額を把握できませんでした。(1階層下に飛ぶと確認できます。)
モスバーガー
メニューページを開くとカテゴリが並んでおり、選択すると各カテゴリ毎のメニューに遷移します。
カテゴリは写真が大きく見やすい&わかりやすいですが、肝心のメニューをみるのに1階層下がる必要があるので少々手間だと感じました。
普段よくモスバーガーを利用している人でない限り、決定までの間に各カテゴリ毎のメニューに飛んでは戻りを繰り返す必要がありそうです。
メニューからネット注文(店舗受け取り&宅配)につながる動線があるのはとでも便利だと思います。
マクドナルド
メニューページを開くと上部にカテゴリバーが登場します。
初期値はおすすめが表示されていますが、バーガーなどを選ぶと下にバーガーのメニューが表示されます。
階層も少なく、メニューも見やすいと思います。
さらに金額も表示されているので、メニュー決定のスピードが早くなりそうだと感じました。
メニューからモバイルオーダー(店舗受け取り)への導線はありますが、宅配の導線はありませんでした。(宅配は別アプリまたはWEBで注文可能)
クーポンページ比較
ケンタッキー
右上にある四角のボタンで、クーポン画面の大小を切替えることができます。
人によって見やすい表示が選択できるのは便利だと思います。
また、クーポンをお気に入りに入れておくと、お気に入り一覧で選択したクーポンが確認できます。
こちらのクーポンページには会員証バナーが常に表示されていて、ページを遷移しなくても会員証が表示できるようになっています。
店舗レジでクーポンを使用する際に、簡単に会員証も表示できます。
マクドナルド
クーポン量が多いためクーポンもカテゴリ別に分類されていますが、ページの遷移はなく全てのクーポンを確認できます。
各クーポンは使うボタンを押すと、選択したクーポンとしてまとめられます。
こちらも画面の遷移は必要なく、ドライブスルーや店舗レジでの表示、読み上げがしやすいようになっています。
クーポン一覧から取り消しが簡単に行えるところも便利です。
クーポンを選択して、その後にモバイルオーダー への導線があればもっと利便性が上がりそうだと感じました。
3社 比較まとめ
今回の3社における、デリバリーと店舗売上の比率や、広告・プロモーション費などの要素はわかりませんのでどのように売上を伸ばしているのか具体的な部分はわかりませんが、今回の比較でわかったのは3社とも日々アプリのアップデートを続けているということです。
・ケンタッキーフライドチキン公式アプリ:最終アプリ更新(2020/5/19)
・モスバーガー公式アプリ:最終アプリ更新(2020/4/30)
・マクドナルド公式アプリ:最終アプリ更新(2020/4/26)
※2020年5月20日現在
アプリは決して開発して終了ではなく、ユーザーの使い方、世の中の流れに合わせてアップデートを続けていく必要があります。
今回のアプリ比較でも、便利だと感じる部分もあれば不便だと感じる部分もありました。
アプリユーザーは優良顧客層だと言われていますので、アプリをよりよく改善してくことは企業のファンを育てていくことに繋がります。
そのために多くの企業が、レビューやアンケートでユーザーの声を吸い上げたり、アプリ内行動を確認しユーザー分析を行なったりをしています。
簡単ではありませんが、アプリを展開している企業にとっては必ず必要なことなので今一度自社アプリについて考えてみてはいかがでしょうか。
アイリッジでは、アプリの運用や活用におけるご支援を行なっています。
OMOのためのアプリマーケティングにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
各社アプリ一覧
ケンタッキーフライドチキン公式アプリ
https://www.kfc.co.jp/campaign/app_new/
モスバーガー公式アプリ
https://www.mos.jp/enjoy/appli/
マクドナルド公式アプリ
https://www.mcdonalds.co.jp/shop/mobile/
マクドナルドモバイルオーダー(※こちらは機能として公式アプリに追加実装済)
Google:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.orderPay&hl=ja
iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id1315442352
マックデリバリー
https://mcdelivery.mcdonalds.com/jp/
McDonald’s KODO(アンケートアプリ)
https://www.mcdonalds.co.jp/shop/kodo/
WEB SMILE(スタッフ専用アプリ)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.cmpd.websmile&hl=ja