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POSシステムがなくても実現できる!QRコードを使った簡易CRMで再来店を促進

こんにちは。マーケティング部 中川です。

コロナ禍でキャッシュレス決済が浸透したことなどもあり、長財布からミニ財布に変えた方も多いのではないでしょうか。

私もそのひとりなのですが、持ち歩くカードの数が激減したせいで、病院の診察券や美容室のスタンプカードなどをつい持っていくのを忘れてしまいます。

もう2年くらい、美容室のポイントが貯められていません。

今回は、そんなスタンプカードもデジタル化できてしまう、LINEミニアプリについてお話ししていきます。

 

アプリといえば会員証、な理由

店舗をもつ企業がアプリを導入する大きな理由として、顧客と有効なコミュニケーションをとり、来店者数や売上の増加につなげることが挙げられます。

 

その目的を達成するには、顧客一人一人を知り、それぞれの顧客にあったマーケティングをしていかなければいけません。

これはネイティブアプリでも、LINEミニアプリでも同じです。

 

アプリに会員証機能が搭載されていれば、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」買ったかを把握することができます。

結果として、One to Oneの施策につなげることができるので、会員証機能は重要なのです。

 

顧客にとっては、「ポイントが貯められる」というお得感そのままに、さらに持ち運びも不要になるアプリはメリットばかりです。

カードタイプの会員証に比べ、新規利用および継続利用が増えることが期待できます。

 

しかしながら、アプリをダウンロードしたり、アイコンをホーム画面に配置しておくのが嫌・面倒という声があるのも事実です。

そういった意味で、ダウンロード不要のアプリとも言えるLINEミニアプリは非常に有効です。

 

このあたりのことは、以前の記事「会員証機能で実現するLINEミニアプリによるCRMとは」でも詳しく触れていますので、ご参照ください。

 

会員証(ポイントカード)の導入はハードルが高い…そんな時は?

さて、このようにいいことばかりに見えるLINEミニアプリの会員証機能ですが、その実現には多くの設備が必要です。

会員基盤と紐づいたポイントシステムは必須ですし、細かいところではレジごとのバーコードリーダーなども用意しなければいけません。

 

デジタルPOSサービスなどでかなり安価に導入できるようにはなってきたとはいえ、費用はかかります。

新たな設備投資ができない場合、アプリを利用したマーケティングはあきらめなければいけないのでしょうか。

 

そんな場合、設備投資が不要なQRコードを使って顧客の情報を取得するという方法もあります。

まずはそういった簡易的なCRMを始めてみるのも1つかもしれません。

 

とはいえ、「QRコードを使った簡易的なCRM」と聞いてもピンときませんよね。

皆さんが一番イメージしやすいのは、「スタンプカード」でしょうか。

後述しますが、必ずしもスタンプカードの形をとらなくても構いません。

ですが、まずはスタンプカードを前提にして話を進めていきます。

ここで一旦、アプリ機能における会員証(ポイントカード)とスタンプカードの違いについて整理しておきましょう。

・会員証(ポイントカード)

アプリ上に顧客ごとに固有のバーコードを表示してレジで読み取ることで、購買金額に応じたポイントを付与するものを指しています。

貯まったポイントは、次回以降の会計時に現金と同じように利用できることがほとんどです。

・スタンプカード

来店や購買などの顧客の行動の回数に応じて、アプリ上にスタンプを付与するものを指します。

スタンプが一定数貯まったら割引券として利用できたり、景品と交換できたりすることが多いです。

このように、スタンプカードは金額ではなく行動に紐づいて顧客にインセンティブを与える形式となっています。

そのため、QRコードなどを使うことで、高額なPOSシステムなどなしに行動に紐づいた情報を取得できるのです。

 

スタンプカード機能を利用して再来店の促進を叶える

ではスタンプカード機能で、どのようにCRMを実現することができるのでしょうか。

 

下図にあるように、来店または購買を契機として、顧客にLINEミニアプリでQRコードを読み込んでもらいます。

すると、アプリ上でスタンプが付与されます。

 

スタンプの付与は1日1回まで、といった制限をかけることも可能です。

スタンプが既定の数貯まったら、アプリ上でクーポンに交換可能、という仕組みです。



これにより取得できるデータは、図に記載がある通り「誰が」「いつ」「どこで」スタンプ付与の対象行動(来店・購買など)をとったか、貯まったスタンプと交換したクーポンの使用状況、さらにLINEミニアプリ登録時に入力してもらう属性情報などです。

これらのデータを掛け合わせ、分析することで、今後の店舗運営やマーケティング施策に活かすことができます。

 

最終的に、この分析結果から導き出されたセグメントを利用して、LINE公式アカウントから各顧客に合わせた再来店を促す施策を行い、「QRコードを使った簡易CRM」が実現していきます。

 

また、会員証(ポイントカード)タイプと比較したメリットとして、インセンティブのための原価が抑えられるということが挙げられます。

 

会員証(ポイントカード)タイプですと購入金額に応じてポイントを付与するので、実質的に購入金額から一定割合で値引きをしているようなものです。

それが例えば10回の購入ごとに1000円のクーポンを発行するスタンプカードタイプなら、結果的に1回の購入ごとの実質値引きが上限100円になるわけです。

 

ただ、会員基盤と結び付いたポイントシステムが前提となる会員証(ポイントカード)機能と比べれば、取得できる顧客データは少なくなってしまいます。

顧客情報と購買内容を紐づけることができないため、各顧客が「何を」「どれだけ」購入したかは把握することができません。

 

そのため、例えば利用金額に応じて顧客に会員ランクを設定するなどのマーケティングを行うのは難しいということは理解しておく必要があります。

 

スタンプカード以外にも アプリ上なら多彩な表現が可能

ここまで、行動に対してインセンティブを与えるタイプのものを、わかりやすくスタンプカードという言葉で表現してきました。

しかし、前の項目でも記載したように、見た目は必ずしもスタンプカードのようにする必要性はありません。

 

ここでは、アイリッジでこれまでご提案したことがある表現方法をご紹介します。

①スタンプカードタイプ

オーソドックスなスタンプカードタイプです。来店や購買を契機に、升目にひとつずつスタンプが増えていくものです。

この図ではスタンプが赤丸ですが、オリジナルの絵柄にしてもいいですね。

②抽選タイプ

スタンプを貯めるのではなく、QRコードを読み込むごとに抽選を行うことも可能です。

少しずつスタンプが貯まっていくのも嬉しいですが、毎回抽選結果にドキドキするのも楽しいですよね。

③ポイント数表示タイプ

ポイントとして、「数字」で見せることも可能です。

例えば来店1回につき10ptを付与し、1000pt貯まった円のクーポンと交換、などのやり方です。

顧客層によっては、数字で見られる方がポイントを貯めるモチベーションが持続しやすいかもしれませんね。

④ゲージタイプ

こちらは1回ごとにゲージが増えていき、満タンになったところでクーポンと交換できるというものです。

顧客目線で見ると、スタンプカードタイプと比べて直截的に貯まっている感覚を得られそうです。

 


これ以外にも、アイデア次第で様々な見せ方が可能です。自社にあった表現やデザインを使えば、顧客の来店や購買の楽しみをより増やしていくことができるでしょう。

 

まとめ

今回は、QRコードを使った簡易CRMということで、LINEミニアプリのスタンプカード機能を利用した再来店促進について取り上げました。

QRコードを読み込むだけの簡単な手順で顧客にインセンティブを与え、LINE公式アカウントとの連携で再来店を促すコミュニケーションをとるという一連の流れで、POSシステムなどの会員基盤と連携したポイントシステムがなくても、アプリを利用したCRMを実現することができます。

 

一方でリスクも存在します。

QRコードを掲示して顧客に読み込んでもらう形式では、写真に撮って店舗外でポイントをつけることができてしまうというものです。

 

もちろん、位置情報で制限をかけるなど、一定の制御をすることである程度防ぐことはできます。

それでも、ポイント(スタンプ)を付与するアクションがユーザー側にありますので、お店側のバーコードリーダーで会員情報を読み取る形式に比べると、どうしても悪用のリスクは高まります。

 

こういったリスクとベネフィットを吟味しながら、自社に合った顧客とのコミュニケーション施策を見つけていっていただければ幸いです。

 

 

※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です

 

 

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