キャッシュレス化が進むとどうなる? 世界一現金離れの進むスウェーデン
どうも!オツオです。
日本でもスマートフォンのアプリを使った「モバイル決済」や「オンライン送金」に代表される“Fintech(フィンテック)”が、どんどん進んできているね。
実際に使っている人はまだそれほど多いとは言えないと思うけど、フィンテックの台頭によって、僕たちの日常生活はどう変わっていくのかな。
世界一キャッシュレス化が進んでいると言われているスウェーデンを例に紹介するね。
お金を使う時は、いつでもスマホを出すスウェーデン人
例えば電車に乗るとき、スウェーデンでは「SL Tickets」っていうアプリで国内の鉄道の乗車券が購入できるんだって。
ダウンロードして、クレジットカード情報を入力して、チケットを購入。
改札機ではスマホの画面に出ているバーコードかざして、そのままホームへ。
レストランでの支払い。友人にお金を借りる時、返す時。
これもまた、お財布ではなくスマホを出すんだ。
「Swish」っていうアプリが大活躍。
Swishはお金を送りたい相手の電話番号さえわかれば、その場で送金、その場で受け取ることが可能なんだって。
スウェーデンの銀行が発行する「Bank ID」っていう自分の銀行口座と紐付いたアプリがあるんだけど、それとSwishを連携させることでその場でお金のやりとりが可能なんだ。
スウェーデンにある約10の銀行でBank IDは使えるから、相手と取引銀行が違っても大丈夫だよ。
さらに、驚いたことに、スウェーデンでは、路上で機関誌を売るホームレスの人たちもクレジットカードを受け付けるほどなんだって。
「現金支払いお断り」の看板も珍しくない?
日本では「クレジットカード使えません」ならよく見るけど、スウェーデンの首都ストックホルムでは、現金が使えないっていう看板が掲げられているのは珍しくないんだ。
2014年にスウェーデンで発生した取引の80%が現金なしで行われたし、GDPの割合で見てみると流通する現金の総額はGDPのわずか3%弱しかないんだ。
銀行もキャッシュレス化の方向に向かっていて、2012年にはスウェーデンの6大銀行のうち、現金を扱っている銀行はたったの1社。
ちょっとおもしろいのが、銀行のキャッシュレス化によって激変したのが銀行強盗の発生件数なんだ。
2011年に9,000件もあった銀行強盗件数が 2012 年には21件まで減少したそうだよ。
バスも、強盗対策の観点から現金ではもう乗車することができないんだって。
日本でもタクシー強盗やコンビニ強盗ってよくあるから、キャッシュレス化にするメリットは利便性以外にもたくさんあるね。
キャッシュレスのデメリット 高齢者には不便
スマートフォンやアプリを使いこなす世代にとってはすごく便利な、フィンテックが推し進めるキャッシュレス化。
でもスウェーデンには180万人もの年金生活者がいて、困った面もあるみたいなんだ。
日本の高齢者も同じだけど、これまで主に現金を使ってきたから、なかなか慣れないみたいだよ。
現金ではバスにも乗れなくなっているスウェーデンの現状を見ると、日本でもキャッシュレス化には段階を踏んだ移行が必要かもしれないね。
参考
http://www.innochan.jp/sweden-bank/
http://www.businessinsider.com/sweden-cashless-society-negative-interest-rates-2015-10
http://www.trendswatcher.net/june2015/geopolitics/%E7%8F%BE%E9%87%91%E5%BB%83%E6%AD%A2%E3%82%92%E9%80%B2%E3%82%81%E3%82%8B%E5%8C%97%E6%AC%A7%E8%AB%B8%E5%9B%BD/
http://www.fastcoexist.com/3052540/will-sweden-be-the-first-country-to-get-rid-of-cash
http://tatsumarutimes.com/archives/3979