中国でも人気 日系コンビニ事情
日本では生活に不可欠のものとなったコンビニですが、最近では中国、上海の街中でも日系コンビニを見かける事が多くなりました。
今回は中国における日系コンビニの事情をご紹介します。
中国における日系コンビニ事情
店舗数
以前の中国のコンビニは飲料やお菓子だけを販売しているものでしたが、 最近ではお弁当や温かい肉まん・おでん（中国語で関東煮）などを販売する日本型のコンビニが普及しています。
1996年に上海へ進出したローソンは507店舗（2016年4月30日 HP調べ）を展開しています。
ローソンより10年ほど遅れて中国市場に参入したファミリーマートは1567店舗（2016年4月30日 HP調べ）とローソンよりも3倍以上の店舗数となっています。
一方、日本で最大の店舗数をもつセブンイレブンは、中国で約2189店舗 （2016年3月末 HP調べ）と公表されていますが、圧倒的なシェアを持つ香港の店舗数（2009年2月時点で905店舗）を差し引くと、中国本土では約1,000店舗前後を展開していると思われます。
商品、サービス
日系コンビニでの売れ筋商品は、専用工場で作られるお弁当やおにぎり、サンドイッチ、 おでん（年中販売）などのPB商品です。
中国でも食の安全・安心の意識が高まっている背景があり、品質管理の行き届いた日系コンビニのPB商品が人気のようです。
一方中国のコンビニではイートイン・スペースが充実しており、朝食や昼食をとったり、待ち合わせに利用するなどで人気です。
さらに、中国のコンビニにはローカル系も含め、物販以外にも使えるサービスが充実しています。一例としては、携帯の無料充電器が挙げられます。
また、上海の日系および3大ローカル系コンビニ（好徳、快客、喜士多）などでは、店舗内に多種多彩なサービスを行う端末が設置されています。
中国の高速鉄道や飛行機の予約、携帯やゲームのポイント、地下鉄カードのチャージ、公共料金の支払い、交通違反の罰金の支払いなどもできます。
中国最大のEC企業アリババが提供する「支付宝（アリペイ）」やテンセントの微信（WeChat）に組み込まれている「微信支付（ウイチャットペイメント）」などの決済サービスも利用可能です。
ファミリーマートのポイントサービス
http://iapprank.com/ios/iphone/free/13-7465
中国のファミリーマートには「集享卡（ジーシャンカー）」というポイントカードがあり、 購入額の１％がポイントとして還元されます。
貯まったポイントは、ファミリーマートで現金と同じように利用可能です。
このポイントカードはファミリーマートの店舗で無料で作ることができ、専用アプリをダウンロードして携帯電話番号を登録し、表示される番号を伝えてカードと連結させます。
商品購入時に、ポイントカードを提示するか、アプリのQRコードを提示することでポイントが貯まります。
ローソンのアプリサービス
http://iapprank.com/ios/iphone/free/3-20134
ローソンでは、商品を10回購入すると弁当やおにぎりなどの無料クーポン券がもらえるサービスを始めています。
店頭のポスターやレシート、ウェブサイトに記載してあるQRコードをスキャンして専用アプリをダウンロードします。
中国ではポイントをためて割引に使うというより、直接商品をプレゼントするほうが効果があるように思われます。
まとめ
上海ではすでに生活になくてはならない存在となっている日系コンビニですが、今後さらに中国国内に店舗を拡大させていくと思われます。
ローカル系コンビニのみならず、日系コンビニのノウハウを学んだ新興コンビニも登場するなかで、日系コンビニならではの現地のニーズに合わせた高品質な商品・細やかなサービスを提供していくことが今後の店舗拡大の鍵になるのではないでしょうか。
参考
http://www.airtripper2.net/cscn.html
http://www.lawson.co.jp/company/news/prblog/2012062901/
http://www.yokko.asia/entry/convenience_family
