Beaconを活用した国内事例3選
登場から数年、技術の進化などによりBeaconを活用したサービスは広がりを見せています。
今回は、Beaconに関連して最近話題になった企業の取り組みをピックアップしてご紹介します。
LINE Beacon × スタートトゥデイ
http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/1151
LINEは、自身が掲げる「LINEプラットフォーム構想」の一環として「LINE Beacon」を発表しました。
その第一弾として開始したのがスタートトゥデイとの業務提携です。
スタートトゥデイが開発した「ボタン型ビーコン」を活用し、店舗に来店したユーザーが商品に取り付けられた「ボタン型ビーコン」を押すと、LINEアカウントを経由して商品や店舗の情報がスマホに届く仕組みです。
昨年11月の発表時にはサービスの開始は2016年春頃とされていましたが、正式なスタートはまだされていません。
タグの変わりにボタンを押すと、商品の値段やサイズ、原産地などがメッセージで飛んでくるという新しい体験により、買い物がさらに楽しくなりそうです。
お店を出た後でも商品情報がスマホに残るので、後で確認したり他の商品と比べられて便利ですし、お店としても売り上げにつながるサービスですね。
LINEでは、これ以外のBeaconを活用したサービスも企画検討しているとコメントしているので、今後の展開が楽しみです。
利用ユーザーが多いLINEの取り組みだけに、Beaconサービスの普及が増々広がると思います。
リクルート、Beaconを活用した子どもの見守りサービス実証実験を開始
http://www.recruit-sumai.co.jp/press/2015/09/beacon.html
リクルート住まいカンパニーは、昨年9月からBeaconを用いた子ども見守りサービスの実証実験を開始しました。
秩父市立南小学校と目黒区立月光原小学校の2校が対象です。
アプリをインストールした地域住民(見守り人)のスマートフォンが子どもの携帯するBeacon端末を検知して位置情報を保護者に通知する仕組みで、通信回線契約を行わずに子どもの位置情報を把握できます。
従来のトリガーコイル埋設型非接触登下校検知システムと比べて初期費用を抑えられるのが特徴です。
これから定点見守りスポット数や見守りネットワークを拡大し、コンビニエンスストアや自販機などの各事業者とも協議検討を進めていく予定です。
Beaconを活用した見守りサービスは多方面で広がりを見せていますが、まだまだ実証実験段階のものが多く、サービスとして特出したものがないというのが現状です。
携帯端末の電池消耗や誤検知などの課題をこの実証実験で洗い出し、どのようにサービスを実現化させるかが楽しみですね。
FiNC、国内初!人工知能とBeaconを使った「パーソナルコーチAI」を提供
ダイエット家庭教師サービス「FiNC(フィンク)」を運営するFiNCは、4月15日、スポーツジムを展開するウェルネスフロンティアとの提携を強化すると発表しました。
国内初のBeaconと人工知能(AI)を使った「パーソナルコーチAI」など、さまざまなサービスを追加した「JOYFIT×FiNCアプリ」を提供しています。
パーソナルコーチAIは、AIを利用して各ユーザーに最適なトレーニングプログラムや食事内容のアドバイスを提案し、パーソナルコーチのようサポートしてくれるサービスです。
「スポーツクラブジョイフィット」と「フィットネス・ジムジョイフィット24」(総称して「JOYFIT」)の各店舗に配置されたBeacon端末が、ユーザーのスマートフォンと連携して来館頻度やトレーニング内容を記録し、それをAIが解析することで実現します。
ほかにも、チャットサービスやポイント機能など、アプリならではの便利な機能があります。
従来のBeacon端末検知による情報配信だけでなく、そこから得たデータを元にAIを活用して個々のユーザーに合わせた情報を提供してくれるのは新しい組合せです。
Beaconサービスにおいて、ユーザーの位置情報取得の承諾とBluetoothをオンにしてもらうというハードルはありますが、ジムに通うユーザーのモチベーションと提供サービスの内容がマッチし、サービスの普及も広がりやすいのではないでしょうか。
まとめ
Beaconを活用したサービスは広がりを見せているものの、今までは実証実験段階のものが多い傾向にありました。
しかし最近では、大手企業がBeaconを活用したサービスの商用化に向け動いています。
IoTが広がる中、Beaconサービスの普及は今後増々広がりを見せそうです。