新サービス「Kit-Curu」リリースに向けて 担当者が語る「LINEミニアプリのパッケージサービスの可能性」とは
2022年11月、アイリッジから新サービス、仮称「LINEミニアプリを使ったかんたん販促パッケージ」がリリースされます。
これまでスクラッチ開発のご支援のみだったLINEミニアプリ領域で、より低コストでの集客や顧客管理を実現していただくためのパッケージサービスをご用意しました。
今回は、新サービスのプロダクトオーナーであるサービス企画部・中村巧に、その活用法や開発の経緯を直撃しました!
11月からスタートする「Kit-Curu」とは?
―今年11月から新たに始まる「Kit-Curu」とはどんなものなのでしょうか?
LINEミニアプリを使って、店舗への集客(新規集客、再来店促進)を手軽に実現するSaaS型サービスです。
多くのアプリで実装されている販促機能がこれ1つに詰まっていて、このソリューション1つでお客様の来店を促進できる、そんなパッケージサービスとなっています。
―これまでのLINEミニアプリのスクラッチ開発とは、どう違うのでしょうか?
スクラッチ開発だとお客さまの要望次第でどんな機能も導入可能ですが、その分コストがかかります。
新サービスでは、店舗をもつ業態で一般的によく使われる販促機能を選りすぐってパッケージ化しています。
いま、パッケージサービスを開発した理由とは
―LINEミニアプリ領域ではこれまでスクラッチ開発のご支援がメインでしたが、パッケージサービスを開発した理由を教えてください。
近年はアプリ市場が飽和しつつあります。
そのため、集客や来店促進のために自社アプリを作っても、業態によってはなかなかダウンロードされにくい状況です。
そんな中、ユーザーがより気軽に使い始めやすいLINEミニアプリに注目が集まりだし、アイリッジも開発のご支援を始めたのですが、「ミニ」アプリという名前からどうしても「気軽に開発して提供できる」というイメージが先行しがちでした。
しかし当然、開発内容によってはコストがかかる場合があります。
システム連携が必要だと特にそうです。
なので一概にミニアプリといっても、低コストで実現できるとは限らないんです。
―気軽に導入できそうと思ってしまうのはよくわかります。
店舗を持つお客さまからの需要がもっとも高い機能は会員証なんですが、その実装には他システムとの連携が必要なため、開発規模が膨らみがちです。
―その結果、導入を諦めざるを得ないお客さまがいらっしゃったことが、パッケージサービスの提供を考えるきっかけだったわけですね。
そうなんです。
それだけ多くの要望があるのにお応えできないことに対して、私たち自身、ずっと問題意識を抱いてきました。
そこでまず、お客さまがなぜ会員証機能を必要とするのかを考えた結果、会員証を作りたいのではなく、いわゆるCRM(ユーザーの情報を取得して、それに応じた販促を行うこと)を実現したいのではと気付いたんです。
それを安価に提供できないかと考えた結果、このパッケージサービスにたどりつきました。
―大規模なシステム構築が難しいお客さま向けということですが、スクラッチ開発による会員証機能とはどう違うのですか?
パッケージサービスではスタンプカードにスタンプを押すという形で来店または購買という行動を記録し、そのデータをもとに販促を行えるようにしています。
ポイントシステムとの連携などでコストがかかる購買金額データの取得を諦めることで、スタンドアロンでのアプリマーケティングを可能にしました。
「会員証」ではなく「スタンプカード」? サービス業をメインターゲットと考える理由を深掘り
―パッケージサービスではどのようなお客さまを想定していますか?
例えば、「クーポンやスタンプカードを紙で実施しているけれど、効果がどれくらいあるのかわからない」という悩みをお持ちの方ですね。
紙で運用している企業では、クーポンやスタンプカードなどの施策が、実際にどのくらい来店やリピートにつながっているのかを把握できていないことが多いです。
実際の効果を数値として把握したい、その結果を次の施策に利用して店舗の集客・再来店に繋げたい、と考えたときに活用できるツールだと思います。
―どのような業態がメインターゲットになりますか?
サービス業や飲食業などがよりマッチするのかなと考えています。
サービス業でいうと理美容業やカラオケ店、ネットカフェ、マッサージ店、温浴施設、ビジネスホテル。
他には、ケーキ屋さん、お弁当屋さんなどのテイクアウト、ラーメン屋さんのような飲食店などですね。
―それはなぜでしょう。
こうした業態では、来店したユーザーはほぼ必ずサービスを利用しますし、1回あたりの利用金額もだいたい同じですよね。
たとえば、美容院なら来店1回につきカット1回分プラスαぐらいの金額だろうと想像できます。
あとは来店回数がわかれば、トータルの利用金額も見えてきます。
そのため、売上額に応じてポイントを付与する高コストな機能がなくても、来店回数を見れば一定の分析ができます。
結果、簡易的なCRMが実現できるのではと考えました。
―顧客単価が一定なら、正確な購買金額の取得が必要ないかもしれませんね。スタンプカードをくれるお店はそういう業態のところが多い気がします。
さらに言えば、来店すれば必ずサービスを利用するような業態だと、来店回数と購買回数は同じですよね。
実はそこもポイントなんです。
ユーザーが都度(購買なら購買のタイミングで)QRを読み込むことで購買または来店を計測をする仕組みなんですが、購買ではなく来店の計測でいいなら店内に常にQRを掲示しておくだけで済みます。
なので、比較的オペレーションを増やさずにサービスを導入いただけるのではと考えました。
施策の結果、どれだけの人が来店したかがわかるのが「Kit-Curu」の魅力
―新サービスの最大の魅力はどこにあると考えていますか?
最大の魅力は、施策の結果、何人が店舗に来てくれたかを把握できることにあると思っています。
スタンプカードやクーポンの運用が紙の場合、効果を把握するのは簡単ではありません。
効果がわからなければ、次にどう改善していくべきかもわからないままですよね。
実際、多くのお客さまからそういったご相談をいただきます。
―すごく単純なことのように聞こえますが…
はい。でも実際、店舗運営やマーケティングの基本は、まずそこからだと思います。
世の中には色々なマーケティングに関するソリューションがあって、たくさんの機能が提供されています。
ですが、せっかくの機能をうまく使いきれなかったり、使えてもデータが細かすぎて活かしきれなかったりするケースがよくあります。
それは、それらのツールが色々な企業にひろく使ってもらうために、汎用的に設計されているからかもしれません。
しかし、どんなツールやソリューションを導入する場合も、目的は要するに「集客=お店に来てもらうこと」だと思うんです。
新サービスの設計にあたっては、その一番シンプルな部分に立ち戻って考えました。
―シンプルな機能設計という点について、具体的に教えてもらえますか?
クーポンを例に挙げますね。
その使い方や利用の目的は企業によってさまざまですが、本当に意味のある使い方って実はそんなに多くないのではと思っています。
そこで、サービスの初期リリース時には、まずはクーポンの目的とその利用法を、あえて次のように制限しています。
〇目的:新規集客
使い方:⇒登録特典となる初回登録限定クーポン
⇒友達招待のインセンティブとなるクーポン
〇目的:再来店促進
使い方:⇒スタンプが一定数貯まった時のインセンティブとなるクーポン
⇒来店者限定の期間限定、再来店用クーポン
これなら目的も使い方も限定されますので、追うべき指標も限定されます。
つまり、目的は「お店に来てもらうこと」なので、指標は、クーポンを配ったうちのどれだけの人がクーポンを使った(=来店した)かになる訳です。非常にシンプルですよね。
そして、集計画面もこれらの数値がパッと見てわかるように設計されています。
従来のフルスクラッチ開発との価格や機能の違いとは?
―今回の新サービスでは、具体的にどんな機能があるのか教えてください。
先にお話ししたスタンプカードのほかに、クーポンやアンケート、友達招待、抽選(インスタントウィン)などの機能をご用意しています。
あと、データの取得についてもご説明しますね。
名前や住所といった個人情報ではなく、性別や生年月日といったデモグラフィックな情報だけを取得する方向性で考えています。
これらのデモグラフィック情報と、クーポンやスタンプカードの利用状況といった行動情報、そしてアンケート結果などを、LINE IDをキーにして組み合わせて販促に利用いただく想定です。
―アプリのデザイン等はカスタマイズできますか?
パッケージ商品なので、残念ながらデザインの細かいカスタマイズできません。
でも色や画像などは選択できるので、ある程度ブランドイメージに合う形で調整していただけるのではと思います。
―気になる費用面ですが、スクラッチ開発と比べてどのくらい違うのでしょうか?
システム連携が必要な開発だと、もちろん要件にもよりますが数百万から数千万と費用が膨らんでしまうことも多いです。
一方、このパッケージサービスでは、初期費用に50万円、月額5万円からと、より多くのお客さまが導入しやすい価格帯になっているのではと思います。
お客様と伴走しながら、新機能追加やサービス改善をめざす
―リリース発表後のお客さまからの反応はどうですか?
非常に好調です。美容室やビジネスホテル、交通関係、ラーメン店やカフェなどの飲食店や商業施設など、幅広くお問い合わせをいただいています。
―導入された後はどんなサポートが受けられますか?
基本的な運用はお客さまにハンドリングしていただきます。
とはいえ、導入当初は私たちも伴走しながら積極的にお手伝いしていきます。
―今後の展望について、教えてください。
11月のサービス提供開始以降、来年の春に向けて、現在予定している様々な施策実行機能を段階的にリリースしていく予定です。
そして、まずは、2026年度までに1000店舗の導入を目指します。
―今ならお得なキャンペーンもあるんですよね。詳細をお願いします。
2022年10月31日までにお申込みいただいた方に、月額費用3ヶ月無料キャンペーンを実施しています。
これまでコスト・人材面でCRM導入をためらっていた皆さまに、ぜひご利用いただければと思います。
―ありがとうございました!たくさんの企業さまに導入して、効果を実感していただきたいですね。