アプリ開発は外注すべき?メリットデメリットや費用、外注先の選び方を解説
アプリ開発を外注するかどうかは、多くの企業や個人が直面する重要な問題です。
外注のメリットやデメリット、費用、そして外注先の選定方法を正しく理解することは、プロジェクトの成功に直結します。
この記事では、外注の利点や課題について詳しく解説し、適切な選択をするためのポイントをまとめました。
アプリ開発の費用(外注・自社開発)
アプリを開発する場合、外注するか、自社内で開発するかによって費用が大きく異なります。
それぞれの方法の一般的な費用について説明します。
外注する場合
アプリ開発にかかる費用は、自社開発と外注開発のどちらを選択する場合でも、人件費が大きな部分を占めます。
アプリ開発の費用は、一般的に「開発にかかる作業人数」と「開発期間」を掛け合わせたもので見積もられます。
例えば、3人のエンジニアが3ヶ月間開発した場合、9人月(3人×3ヶ月)の作業量となります。
そして、1人月の単価が100万円であれば、費用は900万円(9人月×100万円/人月)となります。
エンジニアやプログラマーはその経験やレベルによって人件費も異なります。
例えば、経験やスキルが比較的浅い、入社1~3年程度のエンジニアであれば1人月60〜100万円ですが、システム開発の専門家として、高いスキルと経験がある上級のエンジニアになると、1人月150万円程度が相場になります。
作業工数の少ないシンプルなアプリであれば、100万円以下でできるものもありますが、一般的にはアプリ開発で、数百万円〜数千万円、システム開発になると、数十万円〜数千万円がかかります。
しかし、実際にはジャンルなど、様々な要素によって変動します。
また、アプリ開発は、単に機能を実装してリリースすれば完了するものではありません。
リリース後の運用サポートも重要な要素であり、費用面でも考慮する必要があります。
リリース後も、バグ修正、バージョンアップ、セキュリティ対策など、様々な運用作業が必要になります。
これらの運用サポート費用も、事前にしっかりと見積もり、予算に組み込むことが重要です。
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自社開発の場合
自社に、システムエンジニアやプログラマーがいる場合は、社内で開発を行うこともできます。
この場合の費用もプロジェクトに関わる人員の人件費と、開発期間で見積もることができます。
人件費は自社で負担するため、外注した場合より、開発費用は抑えられる可能性があります。
ただし、人材育成や開発環境の整備などにコストがかかる場合があります。
プロジェクト全体のスケジュール管理や企画立案といったディレクション業務を行うメンバーも必要になります。
ディレクションやプログラミングの経験が浅いメンバーで開発を進めると、スケジュールが遅延し、結果的に工数が増えてしまうこともあります。
アプリ開発は、リリースして終わりではありません。
リリース後も含めたトータルな費用で考えることが重要です。
予定よりも人件費が膨らんでしまうことがないように、事前にしっかりと長期的な計画を立て、必要なスキルを持つメンバーを確保することが重要になります。
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アプリ開発を外注するメリット
次に、アプリ開発を外注した場合に得られる具体的なメリットについて説明します。
メリット①トータルで開発にかかる費用を節約できる
もっとも大きいメリットは、アプリ開発を外部に委託することで、企業は初期費用や人件費を節約できることです。
アプリ開発にかかる費用のほとんどがエンジニアやプログラマーの人件費です。
専門のアプリ開発会社に依頼することで、自社でエンジニアを採用・育成する必要がなくなり、関連する人件費を抑えることができます。
また、外部のアプリ開発専門の企業はプロジェクトに携わるためのインフラやツールを持っていますので、その費用も負担する必要がありません。
これにより、アプリ開発にかかる初期費用を最小限に抑えつつ、高品質なアプリを効率的に開発することができます。
メリット②社内に専門家がいない場合でも対応できる
アプリを開発する際、特に新しいビジネスを始める場合などは、社内に専門のエンジニアがいないことがよくあります。
そのような場合、自社で開発を行うと、新たな専門知識を持ったエンジニアを採用、育成する必要があります。
しかし、これには時間と労力がかかり、アプリのリリースが遅れる可能性があります。
そのため、その分野の専門知識を持つ外部の外注先を探すことが、コストと品質の両面でメリットがあると言えます。
外部のアプリ開発会社に外注することで、独自のアプリをスムーズに作ることができるので、外注を選択したほうがいいでしょう。
また、外部の専門家がプロジェクトに関わることで、より創造的なアイデアや専門的なアドバイスを得ることができ、結果としてよりより理想的なアプリの開発が可能になります。
メリット③リリース後の保守・運用まで外注できる
アプリ開発は、単なるプロジェクトではなく、リリース後の保守・運用まで継続的な作業が必要です。
万が一アプリに問題が発生した場合、開発に携わっていたチームが迅速かつ適切に対処することが必要です。
自社で対応すると、いつまでも人員を固定ではりつけることになり、他の業務ができないといったリスクがあります。
そのため、長期的なメンテナンスを外部に委託できることは大きな利点です。
外注先によるメンテナンスは、継続的な品質向上やスムーズなアプリ運用につながります。
また、外注先からアプリの改善提案や最新技術の情報提供を受けることも期待できます。
アプリ開発を外注するデメリット
では、一方でアプリ開発を外注することで考えられるデメリットはどのようなものでしょうか。
デメリットについて2つ説明します。
デメリット①外注先の質によって成果が左右される
アプリ開発を外注するときに、外注先をどこにするかはとても難しい問題です。
アプリ開発企業は数多くあり、それぞれ特色が異なるため、最適な外注先を探すことは容易ではありません。
実際に取引してみないと内情を把握するのは難しく、エンジニアの質も様々です。
得意分野でないジャンルのアプリ開発を委託してしまうと、期待通りの成果が得られない可能性も高くなります。
自分たちが作りたいアプリを実現するためには、開発会社の実績やサポート体制など、幅広い要素を検討する必要があります。
デメリット②社内にノウハウが蓄積されない
アプリの開発を外注すると、社内でアプリ開発に関する知見やノウハウが蓄積されないというリスクが生じます。
自社で開発を行う場合、エンジニアや開発チームが直接プロジェクトに関わり、経験を積み重ねることで、社内に専門知識が蓄積されます。
しかし、外注すると、外部の開発者がプロジェクトを担当し、その知識や経験は外部に閉じ込められる可能性があります。
結果として、社内でのアプリ開発能力の向上や次回のプロジェクトへの活用が制限される恐れがあります。
アプリを自社開発するメリット・デメリット
自社の開発チームによるプロジェクトとしてアプリ開発を進める場合は、スケジュールや仕様のフレキシブルな調整が可能になることが大きなメリットです。
さらに、自社開発により、アプリ開発のノウハウを社内で共有でき、ナレッジを蓄積することで、将来的な内製化の可能性も高まります。
一方、自社開発のデメリットは、社内のエンジニアスキルに、アプリの品質が依存してしまうことでしょう。
ディレクターやエンジニアのスキルが不足していると、希望通りのアプリをリリースできない可能性が高くなります。
また、エンジニアのスキルに左右されて、プロジェクトも予定通りに進捗しないリスクも考えられます。
また、将来的に技術の進化に追いつくための追加投資やリソースが必要になることもデメリットとして考慮することが必要です。
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アプリ開発で外注可能なこと
アプリの開発工程は、その全てを外部に委託することも、一部の工程だけを外注することも可能です。
また、アプリ完成後にはストア登録やプロモーションも必要で、これらを一括して行う業者も存在します。
それでは、アプリ開発で外部に委託できる工程を詳しく見ていきましょう。
外注可能なこと①アプリの企画立案
アプリ開発には、まず利用目的やアプリの特性を明確にすることが不可欠です。
具体的なペルソナ設定を通じて、ターゲットユーザーの年齢や職業、関心事を把握し、彼らのニーズに合ったアプリを提供する計画を練ります。
競合アプリの分析も欠かせず、差別化を図るための重要なステップです。
この企画段階では、外注先と協力してアイデアを共有し、ユーザーの要求を満たすアプリを開発することが重要です。
また、外注先と具体的なイメージを合わせをしていくことで、そのあとの工数や費用面での認識もすり合わせることができます。
外注可能なこと②アプリのデザイン設計とプログラム設計
企画が決まると、次はアプリの設計段階に進みます。
アプリの設計は大きく二つの要素に分けられます。
一つは、ユーザーが直接触れる部分をデザインし、アプリの機能や構造を計画する「外部設計」です。
もう一つは、プログラムの仕組みや処理手順など、裏側で動く「内部設計」です。
内部設計にはプログラミングの専門知識が必要ですが、外部設計については、発注側も自身のイメージを持っておくことが重要です。
発注者が自らの希望や要望を明確にし、外部設計に関するアイデアを整理しておけば、外注先とのコミュニケーションが円滑になります。
外注可能なこと③アプリのデザイン
設計が完了したら、次はデザインです。
デザインにこだわりたい場合は、専門のデザイン会社やデザイナーが得意な開発会社に委託するという方法もあります。
彼らの専門知識と経験を活用することで、アプリのデザインにより一層の魅力を加えることができます。
また、デザインの工程ではユーザーの視点から使いやすさや操作性に配慮することも重要です。
そのため、専門のデザイナーに、ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)の設計を依頼することで、より満足度の高いアプリを完成させることができます。
外注可能なこと④アプリのプログラミング
開発フェーズに突入すると、設計段階で策定された計画に基づいて、実際のプログラミング作業がスタートします。
ただし、アプリの種類や機能、対応デバイスによって、作業内容は異なります。
そのため、開発会社の選定には、企業のニーズに合致したスキルや経験を持つかどうかを事前に確認しておく必要があります。
また、進捗状況や作業の品質を定期的に確認し、必要に応じて調整や修正を行うことが重要です。
常にコミュニケーションを保ちながらプロジェクトを進めるようにしましょう。
外注可能なこと⑤アプリの動作テスト
プログラムが完成したら、正常に動作するかを確認するために、最後にテストを行います。
この最終段階のテストは、開発会社だけではなく、発注側も行う必要があります。具体的には以下のような手順で進められます。
<開発会社が行うテスト>
・単体テスト:個々に分割されたプログラムがそれぞれ正常に動作するかを確認
・結合テスト:分割された複数のプログラムが連携して正しく機能するかを確認
・総合テスト:すべてのプログラムが要件定義通りに機能するかを確認
<発注側の企業が行うテスト>
・受け入れテスト:実際の運用環境でシステムが業務に支障なく使用できるかを確認
テストで問題がなければ、アプリ開発は完了です。これらの工程全体を一括して外注することも可能です。
外注可能なこと⑥アプリのストア登録
ここからは、開発が完了してからの工程です。
まずは、アプリを一般に広く利用してもらえるようにアプリストアに登録します。
一部の開発会社は、ストア登録まで代行してくれる場合もあります。
有名なアプリストアには、iPhoneやiPad向けの「App Store」やandroidユーザー向けにGoogleが提供する「Google Play」があります。
どちらも登録には申請と審査が必要であり、審査結果によってはアプリの修正が必要になることもあります。
外注可能なこと⑦リリース後のプロモーション
アプリをリリースしたら、その存在を広く知ってもらうために、積極的な広告やプロモーションが不可欠です。
しかし、開発会社によっては、プロモーションまでの対応を行っていない場合もあります。
このような場合は、広告やプロモーションに精通している広告代理店や、マーケティングの専門知識を持つコンサルティング会社に相談するとよいでしょう。
外注可能なこと⑧リリース後の保守・運用
アプリがリリースされると、継続的な運用と保守が必要になります。
障害が発生すれば修正が必要であり、機能の追加や改善、アップデートも行いながら、アプリを維持していきます。
多くの場合、アプリ開発元は開発工程を外部委託しますが、リリース後の保守運用は社内で行うケースもあります。逆に、保守運用だけを外部に委託することも可能です。
アプリ開発の外注先
アプリ開発の外注先として考えられる選択肢は何でしょうか。
まずはアプリ開発企業が頭に浮かびますが、最近ではマッチングサイトを通じてフリーランスに直接依頼することも増えています。
アプリ開発会社
アプリ開発を行う会社は、その規模や専門性はさまざまです。
自分たちが作りたいと思うアプリを一緒に実現してくれる会社を探すことが必要です。
企業に案件を委託することの最大のメリットは信頼性が高いことです。
アプリ開発を担当する開発会社は多岐にわたり、規模や専門分野、請け負い範囲、費用などが異なりますが、企業であれば、資本金や従業員数、実績なども簡単に確認することもできるので、発注者にとって、安心して委託できるというメリットがあります。
また、複数のエンジニアが在籍しているため、納期の遅れなどのリスクが比較的低くなります。
一方で、開発会社は通常、案件を受けるとプロジェクトチームを編成し、複数のエンジニアが作業にあたるので、費用は個々のエンジニアに依頼するよりも高くなる傾向があります。
フリーランスのエンジニア
最近では専門のマッチングサイトやクラウドソーシングを利用して、フリーランスのエンジニアが個人でアプリ開発を引き受けるケースもあります。
フリーランスの場合は大規模な開発は難しいですが、小規模なアプリにおいては、開発会社に比べて費用が抑えられる、 個人であるため、迅速な対応が期待できるといったメリットが期待できます。
一方で、 依頼したものの、スキル不足であったり、お互いのコミュニケーションがうまくいかずにプロジェクトが頓挫したり、フリーランス個人の事情に左右されるというリスクもあります。
フリーランスに外注する場合は、彼らの実績やプロフィールなどをよく吟味するだけではなく、実際に面談して、その人柄やスキルなどについても直接確認しておくとよいでしょう。
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アプリ開発を外注する際の流れ
実際にアプリを外注に出した場合の、業務の一連の流れについて説明します。
①企画
アプリの目的やターゲットユーザーを明確化し、要件定義や機能設計を行うことが必要です。
具体的には、ユーザーが抱える課題やニーズを分析し、それに対応する機能やサービスを決定します。競合アプリの調査や市場動向の分析を通じて、差別化のポイントやマーケティング戦略を練ります。
②外注先の選定
外注先の選定はプロジェクトの成功に直結するといっても過言ではありません。
実績や評判、提供サービスなどを比較し、適切なパートナーを選びましょう。外注先との契約書の作成や納期や価格条件などの調整もこのタイミングで行います。
③設計・開発
要件定義に基づき、アプリの設計と開発を進めることでプロジェクトは本格的にスタートします。
この段階ではUIやUXデザインやプログラミングが含まれ、アプリの基本構造や機能を具体化していきます。
④テストの実施
開発したアプリをテストし、バグや不具合を修正します。
ユーザビリティやセキュリティの確認も行い、品質向上に努めます。このテストはリリースしてから問題がないようにバグや不具合がなくなるまで、何度も実施します。
⑤ストア申請
テストも無事終わり、アプリとして完成したら、次はApp StoreやGoogle Playなどのアプリストアにアプリを登録して、審査を受けます。
必要な情報や手続きを準備し、適切なカテゴリにアプリを登録することが必要です。
審査はすぐ翌日に結果が出る場合もありますが、最長で1週間程度かかることもあります。
⑥保守・運用
リリース後は、アプリの運用や保守が重要です。
定期的なアップデートやバグ修正、ユーザーサポートなどが含まれ、ユーザーのフィードバックを取り入れてアプリを改善します。
また、新機能の追加やセキュリティの強化なども運用・保守の一環として行われます。
アプリ開発の外注先の選び方
続いて、アプリ開発の依頼先を選ぶ際のポイントを紹介します。
得意な分野・領域が一致しているか
アプリ開発会社には、それぞれが得意な専門性があります。
例えば、業務効率化を重視したビジネスアプリを得意とする企業や、若者向けのスタイリッシュなアプリを得意とする企業などです。
逆に、ビジネスアプリを開発する場合に、ゲーム開発を得意とする企業に発注すると、目指したアプリができない可能性があります。
外注する際には、自社が求めるアプリと開発会社の得意分野が一致しているか確認することが大切です。
また、過去の実績やポートフォリオをチェックすることで、その会社が本当に自社のニーズに適しているかを把握することも重要です。
企業の得意分野や実績を基にした的確な選定が、成功するアプリ開発において非常に重要な要素なのです。
受注・開発の実績はどのようなものがあるか
アプリ開発の外注先を選ぶ際には、それまでの開発実績を確認することが不可欠と言えます。
専門のアプリ開発企業は、これまでの制作実績を自社のウェブサイトで公開していることが一般的です。
アプリといっても、さまざまな業種や規模のものがありますので、過去の実績や得意分野をしっかり調べておきましょう。
過去の実績を確認することで、外注先がその業界やアプリの特性に精通しているかどうかを判断できます。
これにより、開発会社とのミスマッチを避け、スムーズなプロジェクト進行が期待できます。
運用・保守のサポート体制が整っているか
長期間アプリを利用し続けるためには、継続的な保守とアップデートが必要になります。
そのためには、開発会社のサポート体制を詳しく確認し、信頼できるサポートが受けられる外注先を選ぶようにしましょう。
開発会社のサポートが信頼できるかどうかは、アプリの品質やユーザー体験に直結します。
目先の開発費用だけはなく、運用・保守含めたトータルで長期間付き合うのを前提に、外注会社を選ぶようにしましょう。
信頼できるサポートが提供されるかどうかは、開発会社の過去の実績やカスタマーサポートの評判、担当しているアプリの口コミレビューなどを確認することで判断できます。
追加料金のルールなど料金体系が明確か
アプリ開発では、予想外の問題が発生し、スケジュールや工数が増えることがよくあります。
そのため、開発会社の料金体系を事前に把握することはとても重要な事項です。
特に、デザインや設計の修正が必要な場合には、追加料金が発生する可能性があります。
見積もりが明確であるか、追加料金に関するルールが明示されているかを確認することが重要です。
後から追加料金が請求されることもありますので、事前に契約内容をくわしく確認しておくことは、トラブルを回避するために不可欠です。
開発会社の料金体系に関する説明が不十分な場合は、途中で追加料金を要求されるリスクが高まります。
契約締結前にすべての条件をクリアにしておくようにしましょう。
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アプリ開発を外注する際の注意点
アプリ開発の外注には慎重な選定が必要です。
信頼性やセキュリティ、予算管理など、重要なポイントを見極め、契約前に十分な検討が欠かせません。
注意点とその対策をまとめました。
注意点①初期段階における十分な構想がない
アプリ開発プロジェクトの成功には、初期段階の構想が欠かせません。
ステークホルダーが集まり、アプリが解決すべき課題や目標、開発の目的を共有することが重要です。
たとえば、アプリの目標を「ユーザーが簡単に商品を購入できるようにする」と設定した場合、開発チームはこれを実現するための機能やデザインを計画することになります。
また、ユーザーがどのようなニーズを持っているかを明確にし、それに対するソリューションを提供するためのアプローチを共有することも重要です。
この初期段階における構想が十分でない場合、各々が望むアプリの形が異なり、結果的に満足のいく成果を得ることが難しくなってしまいます。
注意点②品質や機能が想定と異なってしまった
アプリ開発におけるクオリティや機能の不足は、発注元と開発会社のコミュニケーションが不十分だった場合に生じやすくなります。
この問題は、プロジェクト全体を脅かす可能性があり、最悪の場合、契約解除や裁判に至ることもあります。
発注元は、全てを外注先に任せっきりにするのではなく、基本的な知識を持って、定期的にプロジェクトにコミットすることが必要です。
また、デバイスの大幅なバージョンアップなどがあった場合、想定しない問題が発生することもあります。
開発会社は最新の技術に対応した開発経験を持つことが求められます。
予期せぬ課題に対処するためのアクションプランも策定しておくことが必要です。
プロジェクトの成功に向けて、関係者間での透明性と効果的なコミュニケーションを確保することが不可欠です。
注意点③予算がオーバーする
アプリ開発における予算オーバーは一般的な問題です。
外注先を選ぶ際には、予算内での見積もりが重要視され、契約前に各費用を調整します。
しかし、仕様変更や予期せぬ問題が発生すると、開発費用がかさみ、予算オーバーになることがあります。
予算オーバーを防ぐためには、まずは詳細な要件定義を行い、仕様変更や修正を最小限に抑えることが重要です。
そして、開発中に問題が発生した場合は、早めに報告をし、問題解決のためのアクションプランの策定も行うことで、予算オーバーを防ぐための手立てを講じることが可能です。
それでも不具合や問題が発生して、追加料金が必要になる場合はあります。
そのために、その対応と修正費用について、契約書に明記しておくことも大切です。
注意点④セキュリティリスク
アプリ開発において、顧客情報や企業の機密情報を含むデータを扱うアプリの場合、セキュリティリスクが懸念されます。
自社内でのセキュリティ対策は十分でも、外注先のセキュリティ保護が同等であるとは限りません。
ミスや故意の行為による情報漏洩のリスクが存在します。
そのため、外注先を選定する際には、セキュリティ対策に関する厳格な基準を設けることが不可欠です。
また、契約の際には秘密保持契約(NDA)を締結するなど、情報漏洩を防ぐための措置を講じることも重要です。
さらに、開発中や運用中のセキュリティ状況を定期的に監視し、必要に応じて改善策を実施することが求められます。
情報漏洩リスクを最小限に抑えるためには、外注先と緊密に連携し、セキュリティに関するリスク管理を共同で行うことが大切です。
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まとめ
アプリ開発を外注する際のメリットとデメリット、費用、外注先の選び方について解説しました。
外注のメリットとしては、専門知識やスキルを持つ開発チームによる高品質な成果物が期待できますが、デメリットとしては社内にノウハウが蓄積されないことなどの課題が挙げられます。
適切な外注先を選ぶためには、過去の実績や得意分野、セキュリティ対策などを十分に考慮し、信頼できるパートナーを見つけることが重要です。