O2Oから見たAndroid4.4の4つの注目技術
前回は、初回ということで真面目に開発チームのご紹介をしました。
そして2回目となる今回は、2013/11にリリースされたAndroid 4.4(Kitkat)で新規に追加された機能を、O2Oの視点から見てみたいと思います。
http://www.zdnet.com/kitkat-screenshots-a-first-look-at-android-4-4-gallery-7000021816/
低メモリデバイスのサポート
最近は、2GBのメモリサイズが当たり前になってきていますが、Android 4.4は512MB程度の端末上でも動作するように設計されているとGoogleは謳っています。
これは、世の中にまだまだ相当数存在するAndroid2.xが搭載されている端末でも動作できるようにということに加えて、今後出てくるであろうウェアラブルデバイスでも問題なく動作できるようにという側面もあるのではないかと思います。
(実際、Google Glassのメモリサイズは1GBですし、スマートウォッチGLALXY Gearのメモリサイズは、512MBです。)
ウェアラブルデバイスはO2Oとの親和性も高くさまざまな可能性を秘めていますので、今後Android4.4を搭載したさまざまな端末が出てくることを期待しています。
http://developer.android.com/about/versions/kitkat.html
NFCのホストカードエミュレーション
NFCのような近接通信は、オフラインのユーザの行動を検知するのに有効な手段として、O2Oの分野ではさまざまな活用方法が考えられてきています。
従来のAndroid端末においてもNFCの機能は搭載されていて、「お店でスマホをかざすと●●」のような事例は数多く存在します。
しかし、従来のAndroid端末のNFC機能は、端末そのものが1つのNFCのタグ(カード)として振る舞うだけでした。
今回Android4.4に搭載された機能によって、端末上で動作するアプリがカードをエミュレートすることが可能になりました。
つまり、Androidのアプリケーションが直接カードリーダとのやり取りが可能となり、外部システムとの連携がやり易くなると考えられます。
印刷
Android4.4では、Wi-FiやGoogle Cloud Printのようなクラウドサービスを使ってプリント出力するためのAPIが提供されます。
O2Oの観点で見ると、従来はWi-Fi/Bluetooth/NFCなどの近接/近傍通信を使って店舗に来たことを確認していましたが、その手段に「印刷」が追加されたとみることができると思います。
また、印刷することで今までになかった新しいサービスへの活用が可能になると思われます。
http://developer.android.com/about/versions/kitkat.html
歩数計機能
「Step Detector」 と 「Step Counter」2つの新しい複合センサーをサポートすることで、ユーザの歩いたり走ったり、階段を上ったりという状態を、低消費電力でセンシングすることが可能になるようです。
ユーザの行動履歴は、マーケティングにおいては非常に強力なデータとなりますが、精度と消費電力が課題です。
端末においても、加速度センサーを用いることで歩数の計測は可能でしたが、より精度が高く、低消費電力でセンシングが可能になることを期待しています。
(行動履歴は、プライバシーの侵害に当たってしまう可能性があるので、実際に利用する際は注意が必要です。)
http://developer.android.com/about/versions/kitkat.html
以上のように、Android.4.4では、O2Oと親和性の高い機能が盛りだくさんとなっています。
アイリッジでは、これらの新しい機能の活用を積極的に検討し、新しいサービスの開発を進めて行きたいと思います。
参考URL
①http://www.android.com/versions/kit-kat-4-4/
②http://developer.android.com/about/versions/kitkat.html
③http://developer.android.com/training/articles/memory.html
④http://developer.android.com/guide/topics/connectivity/nfc/hce.html
⑤http://gigazine.net/news/20131101-new-function-android-os-kitkat/
⑥http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1312/09/news015.html>/span>