空港内でのビーコン活用が大規模化!?
Bluetoothによる近接検知のプラットフォームは2013年9月のiBeaconの登場以降、各企業で導入されてきました。そして2015年7月にGoogleによるEddystoneプラットフォームの提供によって、両OSにとってさらに使いやすい環境になってきています。
その影響か、昨年から空港に大規模なiBeaconの導入が進んでいるように思われます。
ここ1年で調べてみると、
・イギリス ガトウィック空港に2,000個
・オランダ アムステルダムのスキポール空港に2,000個
・カタール ドバイのハマド国際空港に700個
・アメリカ マイアミ空港に500個
と数百個以上のビーコンを空港内に配置して、ユーザーの体験を高めるような動きが見受けられます。
主に、空港内でのiBeaconは大きく以下3つの利用で使われています。
1.インドアナビゲーション
ビーコンの良い点は、GPSが高精度で利用できない場所でもナビゲーション機能を使えるようになる点です。空港の場合、チェックインや買い物・食事・ゲートへの移動など弘意識内をあちこちを移動することになります。屋内でのナビゲーションがあると助かる人も多いでしょうが、海沿いでGPSがずれやすい環境なため、これまでそういったサービスの提供が難しかったのです。しかし、iBeaconの普及によりユーザーの利便性を向上させることが可能になりました。
2.特別クーポンの配信
空港に到着したあとで、レストランに行ったりお土産買ったりとお金を使うことが多いですよね。そんな中、タイミングよくクーポンが配信されると、ついついそのお店に行ってしまうことがありそうです。
3.データ分析
ユーザーがどこをどう移動しているのか、時間帯によってどこが混雑するのかを分析することで、導線の改善や混雑の解消に活かせます。
こうしたビーコンの動きにプラスして、今後屋内測位技術で楽しみになるのが、Googleのサービスです。Googleは「Google I/O 2017」のカンファレンスにて、Tango(タンゴ)デバイスを使った測位技術「VPS(Visual Positioning Service:視覚測位サービス)」を発表しました。この技術は屋内の位置情報を提供する、屋内のGPSのような技術です。GPSのようなと言っても衛星を使うわけではなく、Tangoデバイスで計測した情報を解析して位置を測位するようです。
この技術を応用すれば、複雑な空港のナビゲーションも簡単にできるようになり、ビーコンと連動させることでさらにユーザー体験を高められそうです。
すでにiBeaconの導入が大規模に進んでいますが、ここにGoogleのVPS技術が加わると、また一歩ユーザー体験を変えるソリューションが誕生しそうですね。