iOS14 新機能「App Clip」を活用したウィズコロナのタッチポイント増施策例

ディベロップメントグループの高山です。

先日プレスリリースにて発表させていただいたように、アイリッジが提供する ファン育成プラットフォーム「FANSHIP」が iOS14搭載の新機能「App Clip」に対応します。

プレスリリース:ファン育成プラットフォーム「FANSHIP」、iOS14新機能App Clipに対応~アプリ未インストールユーザーへの施策を可能に~


本日は、その「App Clip」についての説明と皆さまのビジネスでどう役立てられるのかを、実際の活用例を交えてご紹介したいと思います。

活用例のみ確認したい方は、以下INDEXより「App Clip の活用例」をご覧ください。

 

INDEX

AppClipとは
・ユーザーメリット
 ・利用方法
App Clip の特徴
・アプリとの違い
・気をつけるべき点
App Clip の活用例

 

App Clipとは

6月のWWDC2020(Worldwide Developers Conference 2020)にて発表された、iOS14に搭載された新機能のひとつです。

ひとことで言えば、フルパッケージのアプリをダウンロードせずにアプリの一部機能を素早く利用できるというものになります。


App Clip 利用イメージ 引用元:https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2020/10146/

例えば上の例では、スムージー店にて App Clip を利用して、フルパッケージのアプリをダウンロードするよりも少ないステップで決済まで完了させています。

他にも、商品メニューやクーポンの表示、ポイントの加算などアプリ機能の一部だけといっても使い方は無限にあります。

 

ユーザーメリット

ユーザーとしては、ストアからフルパッケージのアプリをダウンロードする手間なく、必要なときに必要な機能だけをすぐに利用できるというメリットがあります。

また、面倒な会員登録も Apple ID でサインインすれば、数秒で安全に完了します。

決済も Apple Pay を利用すれば、その場でクレジットカード番号を入力する手間なく、顔認証や指紋認証だけで安全に購入が可能です。


アプリDLから決済までのステップと App Clip 起動から決済までのステップ 比較 引用元:https://uxdesign.cc/heres-why-apple-s-new-app-clips-are-about-to-change-apps-as-we-know-them-ca6c2383dab9

 

上の例は、アプリと App Clip の決済までのステップを比較したものですが、App Clip のステップの少なさが一目瞭然かと思います。

さらに、App Clip は利用すると一旦は Appライブラリに残るのですが、そのまま利用せずに30日間経過すると、自動的に端末から削除されます。

端末容量を逼迫しないことやアンインストールの手間がないことも、ユーザーにとってメリットといえます。

 

App Clip の利用方法

では実際に、ユーザーはどのように App Clip を利用するのでしょうか。

App Clip は以下のトリガーをきっかけに起動する仕組みになっています。

App Clip の起動トリガー

・NFCタグ:URLが記録されたタグを読み込み

・QRコード:URLが記録されたコードを読み込み

・Safari :バナーをタップ
 ※URLごとに異なる画像やタイトルを表示可能

・iMessage:ウェブページのURLを送信したときに表示されるバナーをタップ

・Apple マップ:プレイスカードのApp Clip リンクをタップ

・位置情報連動:Siri からのサジェストをタップ

・App Clip Code*:URLが記録されたコード(タグ)を読み込み
 *2020年後半に作成ツールがリリース予定のQRとNFCタグの組み合わせのようなもの


App Clip 起動からタスク完了までの流れ 引用元:https://developer.apple.com/documentation/app_clips/configuring_your_app_clip_s_launch_experience

 

URLにアクセスするだけで App Clip が起動されるので、SNSなどでのシェアやHTMLメールのリンクからも起動させることができます。(現在、ワンタップで起動となるのはSafari、Apple マップ、iMessageを使用している場合のみ)

開発時にどの起動トリガーを設定するかは、App Clip で提供する機能や想定する利用シーンに合わせて最適なものを選択するのがよいでしょう。

App Clip の利用方法については、公式ページのビデオを見るとイメージが湧きやすいので、興味がある方はぜひ一度ご覧ください。

 iOS14新機能紹介 公式ページ: App Clip 利用方法についてのビデオ

 

 

App Clip の特徴

アプリとの違い

1. 通知許諾と位置情報の取得

App Clip の開発時に特定の設定を行うと、各起動から8時間以内であれば、企業側はユーザーの許諾を得ずに任意のタイミングでプッシュ通知を送ることが可能となります。

位置情報の取得についてはフルパケージ版アプリと同じく、許諾ダイアログの表示が必要です。また、バックグラウンドでの位置情報取得は禁止とされているので、起動中のみの取得となります。


2. インストールとアンインストール

App Clip は起動と同時に端末へインストールされ、一旦はアプリのようにホーム画面に残るのですが、そのまま30日間利用しないと自動的に端末からアンインストールされる仕組みになっています。

App Clip の利用からフルバージョンのアプリへのダウンロードをいかに促すかということが課題となってきそうです。


3. アプリダウンロード促進

App Clip 内にアプリのダウンロードを促す「オーバーレイバナー」の表示ができるようになっています。表示のタイミングは、App Clip のタスクが完了した時が有効だとされています。

また、アプリをダウンロードした場合は、App Clip は自動で置き換えられ、その後の起動からはフルバージョンのアプリが起動されます。


アプリDL促進のオーバーレイバナー 引用元:https://developer.apple.com/design/human-interface-guidelines/app-clips/overview/


4. データの連携

フルバージョンのアプリとのデータ連携が可能なことに加えて、認証プロセスもスキップして利用を開始できるのが特徴です。

アプリに弊社の「FANSHIP」を導入している場合には、App Clip 起動時に発行したFANSHIP ID が連携されるため、利用履歴などの情報もシームレスに引き継ぐことができます。

 

気をつけるべき点

App Clip 特有の仕様で、企業側が気をつけるべき点がいくつかありますので、そちらもご紹介します。

 

1. iOSユーザー限定

当たり前ですが、App Clip はiOSユーザーのみが利用できます。
Androidユーザー向けには、同じようなサービスで Google Instant App というものがあります。


2. サイズ制限

App Clip は 10MB 以内で開発しなければいけないと決められています。
こちらの制限はUX(ユーザーエクスペリエンス)の観点で設定されており、それだけシンプルにしてくださいというものです。


3. アプリ + App Clip

App Clip は、あくまでフルバージョンのアプリから一機能を切り出して使いやすさに特化させたものと定められています。
新規の機能を App Clip で実現するならば、フルバージョンのアプリにも同機能を実装し、リリースする必要があります。


4. Apple 審査

App Clip をリリースする際の審査は、必ずフルバージョンのアプリもセットで申請しなければなりません。単体での申請は行えません。


5. Apple Developer Enterprise Program では利用できない

ADEPとは、組織内(登録した法人企業内)のみで使用するアプリの開発·運用に特化したプログラムのことです。
企業内部用のアプリとしては App Clip を利用することができません。

 

 

App Clip の活用例

ユーザーの利用シーン別に App Clip の活用例を考えてみました。

皆さまが実際に開発を検討する際のヒントになれば嬉しいです。

 

店舗での利用(飲食/アパレル など)

1.クーポンで新規顧客獲得

Siri からのサジェストで App Clip が表示されたので、タップして起動するとクーポンが表示された。せっかくなのでお店に入り、クーポンを利用して商品を購入。


2.在庫情報提案でCVRアップ

商品についたNFCタグより App Clip を起動。商品のサイズ・色・店舗 別の在庫数を確認し、そのままネットで購入。在庫のある店舗にいた場合にはそのまま購入も可能。


3.待ち時間通知で満足度アップ

人気のレストランにて順番待ちをする際、入り口に置かれたQRコードを読み取り App Clip を起動。Apple ID 情報にてさくっと順番待ち登録。自分の順番になると端末に通知が来たので、レストランに戻る。


4.再来クーポンでリピーター獲得

食事や買い物を終えたあと、レシートのQRコードから App Clip を起動すると、一定期間内に利用できるクーポンを獲得。再訪した際に、2回分の来店ポイントが獲得できるということでアプリをダウンロード。

 

大型店舗での利用(ショッピングセンター/ホームセンター など)

1.マップの端末表示で印刷コスト削減

入り口のNFCタグから App Clip を起動。フロア(店舗)マップを確認して目当ての売り場に直行する。


2.既存キャンペーン切替で顧客接点の継続化

店舗内ポスターにあるQRコードを読み取り App Clip を起動。抽選会に参加すると、3等当選。今後もキャンペーン情報が知りたいのでアプリをダウンロード。


3.端末通知で衛生面に配慮

フードコートの店舗レジでQRコードを読み取り App Clip を起動。席について通知がきたら料理を取りに行く。


4.ID制限で転売抑制

人気ゲームの発売日、整理券がわりに係の人が持っているQRコードを読み取り App Clip を起動。自分の時間になると通知が来たので購入しに店舗へ戻る。新作ゲーム情報が欲しいので、アプリをダウンロード。


5.買い周り施策で顧客単価向上

レジ前のNFCタグから App Clip を起動。3店舗の買い回りのスタンプラリーに参加し、ポイントをゲットするためアプリをダウンロード。

 

交通機関での利用

1.時刻表で新規顧客獲得

バス停のNFCタグから App Clip を起動。時刻表とバスの走行位置を確認。さらに電車情報も確認したいのでアプリをダウンロード。


2.端末購入で顧客接点の継続化

飛行機の座席に置いてあるQRコードを読み取り App Clip を起動。機内販売の商品を閲覧し購入。商品を自宅に届けるためにアプリをダウンロード。


3.お試しコンテンツで新規顧客獲得

電車内の広告QRコードを読み取り App Clip を起動。簡単な謎解きや数分で読み切れる読み物を閲覧。面白いコンテンツだったのでアプリをダウンロード。

 

家での利用

1.お試しゲームで新規顧客獲得

SNSでシェアされていたURLから App Clip を起動して、気になっていたゲームをお試し。期待通り面白く、続きがやりたくなったのでアプリをダウンロード。


2.事前注文でレジの混雑緩和

カフェのサイト(Safari)URLから App Clip を起動。事前に注文・決済してから実店舗で商品を受け取る。


3.簡単事前予約で利便性向上

旅行やグルメのサイト(Safari)で気になるスポットや記事をクリックして、App Clip を起動。アクティビティや飲食店などの予約ができる。さらに関連情報を見るためにアプリをダウンロード。

 

お出かけ先での利用

1.特別コンテンツでファン獲得

美術館や博物館、水族館、動物園などに置いてあるNFCタグから App Clip を起動。展示品や生き物の解説やARを体験することができる。お得な年間パスポート購入のためにアプリをダウンロード。

 



「App Clip」についてご理解いただけたでしょうか。

ここで挙げた例以外にも、まだまだたくさんの活用の幅があると考えています。

この記事が、皆さまのビジネス発展の一助になれば幸いです。

 

 

アイリッジでは、App Clip 起動ユーザーに対してアプリ本体のインストールを促進するUXやマーケティング施策の調査・提案を通じて、企業のO2O/OMO支援を行っています。

App Clip の活用に関する詳細が知りたい方や、O2O/OMO関連でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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※本記事は 2020年6月 発表 WWDCの内容をもとに作成しています。仕様や制限は変更となる可能性があります。

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