Snapchatのロケーション
日本ではSNOWを使っているユーザーが多いと思いますが、海外、特にアメリカやヨーロッパの20代に支持されているのはSnapchatです。
今日はSnapchatの位置情報サービス「ジオフィルター」について見ていきます。
Snapchatの位置情報サービス「ジオフィルター」とは?
ジオフィルターは、自分が撮影した場所にイベントのオーバーレイを追加して楽しむサービスです。
ユーザーは、自分の撮影した場所のイメージに合ったフィルターを追加して臨場感を高めることができます。
またその写真をシェアされたユーザーは、こんなフィルターあったんだと、つい自分もアプリを立ち上げてしまうでしょう。
ユーザー同士のコミュニケーションがより活発になりそうですね。
このジオフィルターでは、ユーザーは2種類のフィルターを制作可能です。
1つ目は公共の施設や都市において無料で作成が出来る「コミュニティ・ジオフィルター」、2つ目は商業向けで、有料で作成が出来る「オンデマンド・ジオフィルター*1」です。
もともとはコミュニティ・ジオフィルターの作成のみがサービスとして提供されていましたが、新たに企業やプライベートで利用できるオンデマンド・ジオフィルターもサービス提供が開始されました。
魅力は何と言っても、簡単に作れること。
しかも他の人が作ったフィルターも$5から使えるので、友人の結婚式やちょっとしたパーティなどに人気です。
しかも申請も1日前からというお手軽さです。
オンデマンド・ジオフィルターのうち60%は企業の制作だと言われており、新たな広告収入源としてSnapchatの売上に貢献しています。
eマーケターの予測では、オンデマンド・ジオフィルターが2018年にSnapchatにもたらす広告収入は1億6430万ドル(約170億円)にもなるといわれています*2。
*1残念ながら2017年8月現在、オンデマンド・ジオフィルターは日本では使えません
*2 http://digiday.jp/platforms/ad-tech-smdeells-opportunities-in-branded-geofilters/
Snapchatの位置情報サービス「ジオフィルター」事例紹介
1. デルタ航空のDreamHunt
ロサンゼルスの各所にキャンペーン用のジオフィルターを隠し、それを見つけたユーザーが自撮りをしてデルタ航空のチャンネルに投稿するキャンペーンです。
ユーチューバーやシェフなど業界の有名人を使った期間限定のキャンペーンを合わせることで、キャンペーンへの参加者を増やしています。
デルタ航空というと、アメリカ国内ではLCCと比べて若年層の取り込みが弱い伝統的な航空会社というイメージですが、こうしたキャンペーンによって20代のユーザーを取り込もうとしているようです。
2. Virgin America Wheels up
同じ航空会社でも、LCC企業のキャンペーンだとイメージがかわります。
こちらはVirgin AmericaというLCC航空会社が展開したジオフィルターのキャンペーンです。
これから飛行機に搭乗予定の乗客の自撮りに使ってもらおうと制作したものです。
楽しい旅行をVirgin Americaで体験しています、というブランディングができそうです。
デルタのキャンペーンに比べて、こちらはもともとの乗客の行動と自社のブランディングをうまく絡めた展開をしています。
実はSnapchatだけではなくSNOWでも似たようなキャンペーンを行なっています。
SNOWアプリでは、相模鉄道のキャラクター「そうにゃん」のオリジナルジオフィルターのキャンペーンが始まっています。
このように、動画アプリのジオフィルター機能と企業がコラボする事例が増えてきそうです。
位置情報を活用した、企業の新しいプロモーションとして広がっていきそうですね。