ファン化に向け顧客を知る方法 ~データ可視化・統合の注意点とおすすめ顧客セグメント例~
こんにちは。
マーケティンググループの松岡(まつおか)です。
前回のブログで、顧客にファンになってもらうために企業側が行うべき3つのステップ「顧客を知る」「体験を作る」「顧客に届ける」ということについて簡単にご説明しました。
▼前回ブログ:企業がすべき顧客をファンにする方法:「顧客を知る」「体験を作る」「顧客に届ける」
https://iridge.jp/blog/202106/29101/
今回は、1stステップの「顧客を知る」というところをもう少し掘り下げ、「データの可視化」「データの統合」における注意点をお伝えするとともに、取得したデータを施策に活用するためのセグメントとして「おすすめの顧客セグメント例」をご紹介します。
1. データの可視化の注意点
前回のブログでもご紹介しましたが、まずは「顧客属性情報」とオフライン/オンラインの
「購買データ」「行動データ」を可視化することが重要です。
ここで一番データの可視化が難しいのは、オフラインの行動データです。
具体的には、GPS /Wi-Fi /Bluetooth/店舗カメラなどを利用して屋内外の行動把握を行いますが、GPSの許諾や店舗への専用機材の設置などの壁があるため、実際に担当者自身で企画・推進してくのはなかなか難しいです。
オフラインの行動がGPSで取得できるようなアプリの設計や、店舗内行動をきちんと可視化できるような機材設置設計などは、プロにアドバイスをもらうことをおすすめします。
2.データの統合の注意点
それぞれのシステムで取得できるようになったデータは、バラバラの状態では意味がありません。元となるIDに紐づけていくことで、ようやく「個客」が見えてきます。
しかし、このデータ統合に苦戦する企業は多く、場合によっては相当の時間がかかってしまうこともあります。
データ統合で企業がつまづきがちなポイントについて見ていきましょう。
レガシーシステム
企業によっては、レガシーシステム*を利用していて、その中のデータを統合しなければいけない場合があります。
一見問題ないようにも思えますが、新しいシステムとのデータ粒度を揃えたり、欠けているデータを補足したり、不要なデータを削除したりすることが、思いの外苦労するポイントとなります。
*レガシーシステムとは:一般用語としては、時代遅れの古い仕組みのことで、情報システムにおいては主に技術革新による代替技術が広く普及した段階で旧来の技術基盤により構築されているコンピュータシステムを指す。(https://it-trend.jp/words/legacy_system)
外部データ
外部ソースから取得しているデータの粒度を揃えることも、時間がかかるポイントとなります。また、外部ベンダーとの契約内容によっては想定の通りデータを利用できない場合もありますので、確認が必要です。
取り組みの継続
データ統合が1度完了して稼働し始めても、また新たなデータを入れることや、より最適化することなどが求められるので、データ統合の取り組みは継続していく必要があります。
時間と根気さえあれば、手動でデータ統合を行うことも可能ですが、出来ることなら何らかのサービスやシステムを利用することをおすすめします。
▼データ統合サービス
・b→dash(https://bdash-marketing.com/)
・uSonar(https://www.landscape.co.jp/service/usonar/)
・Rtoaster(https://www.brainpad.co.jp/rtoaster/)
・KARTE(https://karte.io)
・FANSHIP(https://www.fanship.jp/)
3.施策作成に向けたデータの活用:おすすめの顧客セグメント紹介
データ統合まで完了したら、いよいよ顧客一人ひとりに合わせた施策を作成するためのグルーピングを行います。
ここでは、実際に弊社のアプリマーケティングツールFANSHIPで店舗を持っている企業がよく利用されるセグメントをご紹介します。
顧客セグメント例
※( )内は利用しているデータを表しています。
・この7日間で1回以上アプリ起動したユーザー(条件指定/アプリ内行動)
・30日以内に来店してアプリを立ち上げた女性/男性(条件指定/ユーザー属性/アプリ内行動/店舗来店)
・7日間アプリ起動していないユーザー(条件指定/アプリ内行動)
・昨日初回起動したユーザー(条件指定/アプリ内行動)
・〇〇県在住の女性/男性&1週間で1回以上アプリを立ち上げたユーザー(条件指定/ユーザー属性/アプリ内行動)
・初回インストールユーザー(条件指定/アプリ内行動)
・DAU:1日間のアクティブユーザー(条件指定/アプリ内行動)
・WAU:7日間のアクティブユーザー(条件指定/アプリ内行動)
・MAU:28日間のアクティブユーザー(条件指定/アプリ内行動)
ここでご紹介したセグメントはほんの一例ですが、このようなセグメントに向けて今度は「何をどのように届けるのか」という施策を設計していく必要があります。
それについては、また次回以降のブログでご紹介したいと思います。
また、今回のブログではご紹介していませんが、データ統合以外にも「ユーザーステージ定義」「シナリオ定義」「ファネル/KPI定義」を行なっておくことで、このあとの2ndステップ・3rdステップをスムーズに進めることができます。
▼参考記事
・アプリが上手くいっていないなら見直してほしい「ユーザーステージ定義」の作り方
・最適な顧客体験を提供するための「シナリオ設計」
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顧客のオンライン行動履歴(アプリ上の操作履歴)とオフライン行動履歴(位置情報)を統合・分析して結び付きの強さ(ファンレベル)ごとにセグメンテーションでき、分析後は、自社アプリでの施策に加え、自社アプリよりもLINEを通じたコミュニケーションが有効な顧客にはLINE公式アカウントでのプッシュ通知やOne to Oneトーク等での施策も可能です。
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