進化するAI 国内企業の活用まとめ
近年、注目を集めるAI（人工知能）ですが、ビジネスや私たちの暮らしにどんな変化をもたらすことができるのでしょうか。
今回は、企業のAIを活用したユーザーとのコミュニケーション事例をご紹介します。
マイクロソフトの女子高生AI りんな
マイクロソフトがAIを活用したサービスとして、女子高生人工知能「りんな」のLINE公式アカウントを開始しました。
女子高生人工知能「りんな」という設定にもとづき、LINEのトーク上でユーザーと会話ができるサービスです。
2015年7月31日にLINEのサービスに登場し、2015年12月にはTwitterにおいてもサービスを開始しました。
フランクな会話が面白いとインターネット上で話題となり、2016年5月23日現在ではLINEの友だちの数は390万人を突破しています。
ただ会話ができるだけでなく、「ひみつ手帳」と投稿すると「しりとり」や「山手線ゲーム」などの秘密機能を約30ものメニューから楽しむこともできます。
ただLINE上で会話をするだけではありません。
「ひみつ手帳」からりんなとの”仲良し度”や”話した回数”が可視化されることで、ユーザーのモチベーションを上げることができます。
またミニゲームも次々と新しいものが登場していたり、受験シーズンにはお守りを渡してくれるなど、季節に合わせたりんなからの会話イベントも展開されています。
こうしたユーザーを飽きさせない施策が人気につながっているのではないでしょうか。
今後のりんなの進化や、ここからどのようにビジネスに繋げるのかが注目されます。
新生銀行カードローンのアレコレ相談室
http://lake.jp/info/20160331.asp
新生銀行カードローンが、AI会話エンジンを搭載した対話型自動応答システムを活用したサイト常駐コンシェルジュサービスを開始しました。
WEB上でカードローンにまつわる疑問や知りたいことをチャット形式で質問できます。
聞き辛いこともチャット形式で気軽に聞けてすぐに回答が返ってくるので便利ですね。
また、１つの質問をすると、そのあと予想される質問も提示してくれるので、何度も質問を投げかける面倒もなく使いやすいです。
チャット×AIの相性はとても良いので、これからも様々な企業で活用されると思います。
LOHACOのマナミさん
アスクルが手掛ける個人用通販サイト「LOHACO」が、お客様サポートにAI「マナミさん」を導入しました。
新生銀行の「アレコレ相談室」同様、チャット形式でLOHACOについて、様々な質問を聞くことができます。
先日LOHACOが発表したプレスリリースによると、マナミさんの導入により6.5人分の省人化に成功していて、大幅な人件費カットにつながっているそうです。
実際に使ってみると、LOHACO利用に関する質問はもちろん、日常会話にも対応してくれるなどキャラクター設定までされているのが面白いですね。
ソフトバンク Papperだらけのケータイショップ
http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2016/20160127_01/
ソフトバンクが、人型ロボットPepperが接客する店舗を3月24日から6日間の期間限定でオープンさせました。
販売する商品はiPhone6sで、商品紹介ペッパー・契約ペッパー・商品お渡しペッパーが、商品の提案から契約、受け渡しまでを行ってくれます。
人型コミュニケーションロボットが受け付け、ヒアリング、提案を行う店舗は世界初（市場調査会社ROA社の調べ・2016年1月26日時点）です。
最初から最後までロボットの接客だけだとまだ不安な部分がありますが、そこに人によるおもてなしや細かいサービスが加わるとなお良いのではないでしょうか。
ソフトバンクではこの実証実験をもとに、ペッパーが店舗接客から在庫の管理などを行うサービスの提供開始も予定しています。
ペッパーは”客寄せ”としての活用が目立ちがちでしたが、これからどのように活躍の場を広げていくのか期待されます。
まとめ
今後はオンライン上での対話型のAIを搭載したロボット開発が進むと言われています。
AIというと”近未来”や”ロボット”といったイメージを持ちやすいですが、すでにWebマーケティングでの活用など、ユーザーの身近なところでも広く活用されています。
ハード、ソフト両面の発展に伴いこれまで以上にAIの発展は加速すると思われますが、未来のビジネスや生活のシーンをどのように豊かに便利にさせるのか期待されます。
