アフターコロナ時代 ビジネス成功の鍵は「体験から得られる気づき」【2020年5月まとめ】

OMOソリューション本部 本部長の石永です。

2020年3月から、効率よくトレンドを把握したいマーケターの方に向けて、私の視点で先月の注目トピックスをご紹介しています。

・2020年3月まとめ:モビリティサービスを繋ぐ MaaS (Mobility as a Service)
・2020年4月まとめ:新型コロナ状況下の「巣ごもり消費」を押さえるOMOのポイントとは


新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響を受け、私たちの生活スタイルは大きく変容しています。

新しく登場した生活スタイル、価値観を捉えることができれば、ビジネス面で新しく見えてくるものもあります。
本日はアフターコロナのビジネスについて考えていきたいと思います。

特に医療産業やインターネットサービスなどでは新しいニーズも顕在化しており、サービスを提供する側・利用する側の双方で変化が始まっています。
皆さんの中にも、購買をオフラインからオンラインへシフトさせた人が多くいるのではないでしょうか。

アフターコロナのビジネスを考える上で、特に大きな変化が求められると予測できるのは「体験型サービスの提供方法」「購買習慣」「リレーションシップ・コミュニケーション」だと考えています。

 

1. 体験型サービスの提供方法

コロナ禍によってこれまでのオフラインサービスが集客や売上に大打撃を受けている一方で、教育やフィットネスなどチュートリアル形式のサービスでは、オンラインで個々の利用者に合わせた体験を提供する形が定着してきました。

例えば米国のフィットネス企業Pelotonは、自宅のエアロバイクの走行データがリアルタイムにオンライン上に送られ、インストラクターからアドバイスをもらえるバイクフィットネスサービスを提供しています。このサービスはコロナウィルスの影響が大きかった2020年3月に前月比5倍ものアプリダウンロード数を記録しました。

他にもオンライン教材を活用した個人学習サービスは、結局家で個人学習をするのはなかなか捗らないという課題を抱えていましたが、オンラインの個別指導を付加したことによってユーザーを何倍も獲得したという例もあります。


このように、これまでサービスとして存在はしていたが体験の機会がなくて価値を見出されなかったオンラインサービスや、何かしらの課題を抱えていたサービスが人々の新しい生活スタイルの中で解決策を見つけ出しています。

生活スタイルが変化したことにより新たな体験の機会がうまれ、体験に価値を感じたユーザーが引続き利用し続けるようなサービスが数多く出てきたこともアフターコロナへの期待の一つだと思います。

 

 
2.購買習慣

これまで多くの人が店舗で購入していた日用品や食料品なども急速にEC化が進み、各種買い物代行サービスも発展しました。

特に海外では、これまでECでは購入を躊躇するような高額商品においてもECでの購入が進んでいます。

代表的な例として、中国恒大集団のスマホアプリ「恒房通」が挙げられます。
「恒房通」では、不動産の情報収集から契約締結までのプロセスをオンライン化し、人々が外に出歩けない間も増収増益を果たしています。このサービスでは担当営業がライブ動画で物件を案内し、物件の隅々までオンラインで視覚体験ができるようになっています。
契約書類も全て電子化されており、決済もオンラインで完了します。

同じように自動車の販売もEC化が進んでいます。

消費者にとっては、オフラインの限られた時間の中で物件見学や試乗体験をするよりも、ライブ動画やVR(仮想現実)、AR(拡張現実)を活用したオンラインで自分のペースでじっくり検討し購入するほうが、高額商品といえども素敵な購買体験となるのではないでしょうか。

そしてこのような購買の流れは、アフターコロナ時代においても継続されると考えています。

 

 
3.リレーションシップ・コミュニケーション

世界中の多くの地域で人との接触が制限されている中、ビデオチャットやトーキングアプリが爆発的に浸透しました。
友人との会話や映画鑑賞、スポーツイベントなど、さまざまなコミュニケーションがオンラインで実施されるようになりました。

企業ではZoomやMeet、Teamsなどを使用して会議や商談を行い、これまでの移動時間や経費削減にも大きく貢献しているのは言うまでもありません。

しかしコミュニケーションの深度は浅くなる傾向にあるので、頻度や内容でカバーする必要がでてきたことなどもこれまでにはなかった変化だと思います。

海外のFornite(フォートナイト)というオンラインゲームでは、ゲーム内でアーティストのライブを配信し、1,200万ユーザーを集めるというリアルでは決して実現できないような規模のイベントを開催し、新しいエンゲージメントの形を誕生させました。

 

アフターコロナ時代に向けて、サービスを提供する側・される側の双方に重要なことが「体験する」ということです。

頭で考えているだけでは、周りの環境は変化してもサービスや自分自身は何も変わりません。
しかし一度でも体験をすれば、価値の良し悪しに気がつき、そこからサービスや自分自身を変えていくことは難しくありません。

コロナ禍のさまざまな場面で、世界中の人々が新しい体験をし、価値の良し悪しに気がついたと思います。

これまでタイミングや固定観念で事業化や継続に至らなかったビジネスも、この状況下でブラッシュアップを行えば大きなヒントの獲得や発展が期待できるかもしれません。

体験から得た気づきを、アフターコロナ時代に向けて少しでもビジネスに役立てられる企業が増えればと願っています。

 

あわせて読んでいただきたいアフターコロナ時代のビジネスに役立つ記事


・アフターコロナのビジネスは? 共存見据えた事業戦略続々と
https://www.sankeibiz.jp/business/news/200531/bsc2005310845001-n1.htm

・アフターコロナ時代のビジネス戦略
https://www.d4dr.jp/topics/fprc/aftercorona/

・ビジネス再始動 アフターコロナ見据えた企業支援相次ぐ
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO5907669014052020000000/

・GAFAはイノベーターではないという事実
https://toyokeizai.net/articles/-/350874

 

 

  OMOソリューション本部 本部長 石永 孝士

大学卒業後、大手アウトソーシングビジネス企業に入社。米国シアトルにてシステムエンジニアとしてCRMシステムの開発に携わる。帰国後は外資系メーカー、オプト、ヤフー、楽天にて主にECや広告事業に関するマーケティング部門を統括。デマンドジェネレーションおよび事業開発も担当し、営業・マーケティング・開発を跨るチームビルディングや事業プロジェクトの立ち上げ、子会社・合弁会社設立を多数手がける。その後いくつかの会社役員を経験し、2018年にアイリッジ入社。マーケティング部門を立ち上げ、責任者を務める。

 

 

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