売上を上げるための具体的なアイデアと行動:成功した企業事例も紹介
企業や店舗の継続・成長には、売上を上げることが欠かせません。
しかし中には「売上を上げるための具体的な方法が分からない」「いろいろ試しているけどイマイチ効果が出ない」という企業・店舗様も多いのではないでしょうか。
売上を上げるためには、売上を構成する要素を理解したうえで、自社に最適なアクションを実行していく必要があります。
そこで本記事では、売上を構成する要素を解説するとともに、企業や店舗が売上を上げるための具体的なアイデアと行動を一挙に紹介します。
売上アップに成功した企業事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
売上を構成する要素
売上を上げるための具体的なアイデアを紹介する前に、まずは売上を構成する要素を確認しましょう。
売上の仕組みを理解しておくことで、より効果的に売上を上げるための施策を検討できるためです。
企業や店舗における売上は、以下の計算式で導き出せます。
売上=集客数×成約率×客単価
また、それぞれ以下のような意味があります。
詳細 |
具体的な指標 |
計算式・例 |
|
集客数 |
自社のビジネスに訪れた人や商品やサービスにアクセスした人の数 |
来店数・PV数・アクセス数など |
− |
成約率 |
集客数に対して商品やサービスを実際に購入や契約に至った人数の割合 |
販売率・契約率・コンバージョン率など |
集客数÷購入人数 例えば100人の来店者のうち10人が商品を購入した場合、成約率は10% |
客単価 |
1人の顧客が1回の買い物・サービス利用で自社に支払った金額の平均 |
平均購入金額・1人当たりの売上など |
総売上÷集客数 例えば100人の来店者がいて総売上が100万円だった場合、客単価は1万円 |
売上は、これらの要素を掛け合わせることで構成されています。
集客数・成約率・客単価どれか1つでも数値が下がれば売上全体がダウンしてしまうため、それぞれをアップさせる施策を検討することが重要です。
売上を上げるための具体的なアイデア14選
では、売上を上げるための14個の具体的なアイデアを見ていきましょう。
それぞれのアイデアを適切に組み合わせることで、企業や店舗の売上を上げることができます。
アイデア1 独自性をアピールする
独自性をアピールすることで競合他社との差別化につながり、顧客に印象を与えることができます。
例えば、企業のストーリーやビジョンを伝えたり、パッケージやWebサイトのデザインを工夫したりするなどが挙げられるでしょう。
独自性をアピールするためには、自社の商品やサービスの特徴を明確にすることが重要です。
自社にしかない強みを見つけ出してそれをアピールすることで、顧客の興味を引き付けることができるでしょう。
独自性のアピールは、ブランド価値の向上にもつながります。
また、いくら他社との差別化ができたからといって、顧客にとってマイナスとなってしまっては意味がありません。
独自性をアピールする際には、それが顧客にとってメリットとなるのかどうかも必ず確認しておきましょう。
アイデア2 顧客の意見を取り入れる
売上を上げるためには、顧客の意見を取り入れることも大切です。
顧客の意見を取り入れることで、顧客のニーズや要望を把握したり、商品やサービスの改善点を洗い出したりすることができるためです。
結果的に、顧客の要望に応えた商品やサービスを提供することにつながります。
アンケート調査を実施したり、店内で顧客との対話を増やしたりして、積極的に顧客の意見を収集しましょう。
レビューサイトや地図アプリに集まる口コミや、公式サイトに寄せられる意見なども参考になります。
できるだけ多く集めるためには、「アンケート回答でクーポンプレゼント」などのキャンペーンを実施するのもおすすめです。
アイデア3 消費者行動に合わせたマーケティング戦略を行う
AI技術の進化やIoT化が進み、大量の情報を簡単に得られるようになった今、人々の購買行動は変化しつつあります。
そのため、これまで主流だったマーケティング戦略では思ったような効果が出ないことも珍しくありません。
効率的に売上を上げるためには、時代やその時の消費者行動に沿ったマーケティング戦略を検討する必要があります。
ターゲットとなる消費者がどのようなニーズを持ってどのような行動をとるのかを分析し、その情報をもとに商品やサービスの開発、マーケティング、プロモーションなどを行いましょう。
例えば、ターゲット層の年齢や趣味嗜好に合わせた広告を展開したり、ターゲット層が利用する販売チャネルを取り入れたりする方法があります。
また、マーケティング戦略には効果測定と改善も欠かせません。アクセス数や売上高などの数字を定期的に集計し分析することで、課題点や改善点を見つけやすくなります。
アイデア4 顧客のリピート率を上げる
企業や店舗の売上を上げようとするとどうしても新規顧客の獲得に目が行きがちですが、リピート客の存在も忘れてはいけません。
継続的に商品やサービスを利用してもらうことで、安定的な売上につながるためです。具体的には、以下の施策が挙げられます。
- 笑顔で気持ちのいい接客や使いやすいサイトデザインなど、良い顧客サービスを提供する
- 顧客に特典(割引やクーポン、ポイント還元など)を付与する
- 顧客のニーズに合わせて商品やサービスを改善する
- サブスクプランや定期購入割引など、継続的に利用しやすい環境をつくる
これらの施策は顧客ロイヤルティを高め、リピート率を向上させることに効果的です。
自社に取り入れやすいものから始めてみましょう。
リピーターの獲得については、「リピーターを獲得するメリット・方法・ポイント等を解説」もご覧ください。
アイデア5 顧客のマンネリ化を防ぐ
リピート率の向上やそれにともなう売上増加を目指す上で欠かせないのが、顧客のマンネリ化を防ぐことです。
何回足を運んでも同じ品揃え、同じ接客だったら、顧客は他社に流れてしまう可能性があります。
実際、何度か訪れたスーパーや飲食店、美容院などがなんとなくつまらなくなり、別の店舗に通うようになったなんて経験がある方も多いのではないでしょうか。
顧客のマンネリ化を防ぐためには、顧客に毎回新しい体験をしてもらう必要があります。
定期的に商品やサービスの見直しを行ったり季節やイベントに合わせたキャンペーンを行ったりなどして、新鮮さを欠かさないようにしましょう。
アイデア6 既存顧客に新規顧客を紹介してもらう
新規顧客を増やして売上を上げるためには、既存顧客からの紹介も欠かせません。
一般的に新規顧客を獲得するためには多くの広告宣伝費やマーケティング費用が必要になりますが、既存顧客に新規顧客を紹介してもらえばこれらのコストを抑えることができます。
また、既存顧客が自ら新規顧客を紹介する場合、紹介される側は商品やサービスに関する情報を事前に入手している可能性が高く、期待値も高いケースが多いです。
そのため、既存顧客から紹介してもらった新規顧客はコンバージョン率が高い傾向にあります。
さらに、既存顧客に新規顧客を紹介してもらう際、紹介してくれた既存顧客に対して特典を提供することで、既存顧客のリピート率やロイヤルティの向上にもつながります。
アイデア7 客単価を上げる
前述したとおり、売上は「集客数×成約率×客単価」で算出されます。
そのため、売上を上げるためには客単価を上げることも重要です。客単価が上がれば同じ取引数でも売上を増やすことができ、もしも集客数や成約率が下がってしまっても、客単価が高ければ売上を維持しやすくなります。
客単価を上げるためには、関連する商品の購入を提案するクロスセルや、よりグレードの高い商品の購入を提案するアップセルを実行するなどの方法があります。
ただし、客単価を上げるためには、顧客に適正な価格で提供することが重要です。
高すぎる価格を設定すると顧客離れを招く可能性があるため、経済状況や競合商品などを踏まえ、適切な価格設定をしましょう。
アイデア8 商品単価・サービス単価を見直す
売上を上げるためには、商品やサービスの価格を見直すことも重要です。
時代の流れや経済状況によって変化する消費者の需要や市場のトレンドに合わせて、適切な価格を設定する必要があるためです。
例えば、市場に新しい競合が現れた場合、同じような商品やサービスを提供していても価格競争に巻き込まれる可能性があります。
このような場合には、顧客にとって魅力的な価格で提供することで、競合他社との差別化を図ることができるでしょう。
価格が高すぎると需要が低くなり、逆に価格が低すぎる場合には利益率が低下する可能性があります。
そのため、競合他社の価格や同じカテゴリーの商品やサービスの価格、顧客の購買力などを考慮して、適正な価格を設定することが必要です。
さらに、商品やサービスの単価を見直すことで、顧客の購買意欲を刺激することもできます。
特別なセールやキャンペーン、クーポンなどを活用することで顧客に割引価格を提供することができ、売上アップにつながります。
アイデア9 初回特典による新規顧客の獲得
初回特典による新規顧客の獲得は、新規顧客を獲得しやすくなり、売上を上げるために効果的な手段です。
特に競合が激しい市場においては、初回特典を提供することで自社の商品やサービスを選んでもらいやすくなるというメリットがあります。
また、初回特典を提供することは、新規顧客の購入ハードルを下げる効果もあります。
多くの場合は初めての購入に不安があるため、価格を理由に購入まで踏み切れないケースも珍しくありません。
しかし初回特典を提供することで、その不安を解消することができます。
初回特典による新規顧客の獲得は競合が激しい市場において重要な役割を果たすため、売上を上げるために有効な手段の1つなのです。
アイデア10 限定商品を作る
特定の季節や地域にしか買えない限定品を作ることで、顧客の購買行動を促し、売上アップにつながる可能性があります。
「限定」という言葉に弱い消費者は多く、実際に旅行先や特定の季節でしか買えない限定品を思わず購入してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
季節や地域だけでなく、「限定50個」などの数量限定も、販売促進効果が期待できます。
限定商品には、需要予測や在庫管理がしやすいというメリットもあります。
在庫が切れる前に販売を終了することができるため、在庫過剰や在庫不足による損失を抑えることができるでしょう。
また、限定商品を作ることでブランドの独自性やクリエイティブ性をアピールすることができ、企業や店舗のイメージアップにもつながります。
アイデア11 コスト削減と業務効率の改善
コスト削減と業務効率の改善は、企業や店舗が売上を上げ、利益を最大化するために必要不可欠な施策の1つです。
コスト削減は商品やサービスの価格を下げずに利益を増やすことにつながります。
具体的な施策としては、生産ラインの改善や省エネ設備の導入などが挙げられるでしょう。
また、業務プロセスの見直しや自動化、ペーパーレス化などの業務効率の改善に取り組むことで、これまで発生していたコストを削減できるケースもあります。
業務効率化は、無駄な時間を省くことにもつながるでしょう。
業務効率の改善によってできた時間で新たな業務を行うことで、売上げアップにつなげられるのです。
アイデア12 スタッフの教育に注力する
スタッフの教育に注力することが、売上を上げるために重要な理由は2つあります。
1つ目は、サービスの質の向上が顧客の満足度やリピート率につながるためです。
スタッフの教育によって、商品・サービスに関する知識や接客スキルを向上させることができ、その結果、お客様に対してより質の高いサービスを提供することができます。
結果的に顧客の満足度やリピート率が上がり、安定的な売上をあげられるようになるでしょう。
2つ目は、業務効率の改善やモチベーションの向上によってスタッフ自身がより高いパフォーマンスを発揮することができるため。
スタッフの教育に力を入れるようになれば、スタッフ1人1人の業務の質が向上し、業務効率化につながります。
スタッフが気持ちよく業務に取り組める環境が整えば、自然と売上は上がっていくでしょう。
アイデア13 口コミを集める
口コミは、顧客の信頼度を高め、商品やサービスを購入する確率を高めるのに役立ちます。
顧客が友人や家族に商品やサービスを勧め、その商品やサービスの良い評判を広めることで、新規顧客を獲得しやすくなるのです。
また、テレビやSNSで話題となったお店が繁盛するように、口コミの多さや評価の高さは、来店人数や売上の増加に深く関係しています。
個人が情報を発信しやすくなった今の時代、「SNS映え」商品の開発や写真を撮りやすいように店内の照明を整えるなど、口コミ対策は欠かせません。
また、口コミは顧客のニーズや要望を知るためにも重要です。意見やレビューをもとに商品やサービスの改善を行うことで、顧客満足度やリピート率の向上、売上げアップにつながります。
アイデア14 新規顧客を効率的に開拓する
新規顧客を効率的に開拓することは、企業や店舗の成長にとって重要です。
新規顧客を獲得することによって、既存の市場内でのシェア拡大、競合他社との差別化につながるためです。
効率的に新規顧客を開拓するためには、適切なターゲット層を設定し、その層に合わせたマーケティング施策を行うことが必要です。
例えば、SNSを活用して若年層にアプローチする、専門雑誌に広告を出して特定の業界に向けたサービスをアピールする、予約サイトやブログなどのツールを活用するなどが挙げられるでしょう。
先ほど紹介した、既存顧客からの紹介も効率的な新規顧客開拓の手段の1つです。
売上を上げるための具体的な行動
売上を上げるための具体的な行動としては、以下のようなものが挙げられます。
- ローカルSEO対策(Googleマイビジネス・Yahoo!プレイスなどの地図アプリで上位表示させるための取り組み)を行う
- Twitter・Instagram・Facebook・TikTokなどのSNSを活用する
- 看板やチラシを作る
- ポイントカードやデジタル会員証などを導入する
- 予約サイトに登録する
- 広告(Web・看板・交通など)を配信する
- 自社ホームページやブログを作成する
- イベントやキャンペーンを実施する
- 新しい商品やサービスを開発する
以上のように、売上を上げるための手段は豊富です。
自社の状況や目的に合わせて、適切な施策を選択し、実行することを意識しましょう。
売上を上げることに成功した企業事例
最後に、実際に売上を上げることに成功した企業の事例を紹介します。
業界・業種 |
実行した施策 |
結果 |
食材・日用品の |
過去の販売実績から注文漏れの可能性がある商品を自動でメール配信するシステムの導入 |
これまで頻発していた顧客の買い忘れによる販売機会の損失が減り、売上が増加した。 |
飲食店 |
少人数利用を想定したコースや座席仕様への変更 |
大人数利用から少人数利用へ方針転換することで、感染症対策に関する顧客ニーズを満たし、集客力・売上がアップした。 顧客満足度の向上にもつながった。 |
EC・ネットショップ |
ホームページの改修 |
ホームページにアクセスした人を飽きさせない工夫(TOPページに動きを入れる、季節ごとに画像やバナーを変えるなど)を施したことで、売上アップに成功した。独自の魅力のアピールや他社との差別化も行えるようになった。 |
このように、業界・業種を問わず、売上を上げることに成功した企業事例は多くあります。
実際の成功事例を参考に、自社に取り入れられそうな施策を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
売上は、「集客数×成約率×客単価」で算出されるため、売上を上げるためにはそれぞれの数値をアップさせることが重要です。
自社の現状を把握することから始め、売上アップを目指しましょう。
ただし、どの施策を導入するべきかは企業や従業員の状況に応じて異なります。
本記事で紹介した具体的な行動や成功事例を参考に、自社に最適な施策を検討してみるといいでしょう。
新規顧客との接点を増やしたり、既存顧客のリピート率を向上させたりする施策をお考えなら、オリジナルアプリやLINEミニアプリの導入はいかがでしょうか。
弊社ではアプリ開発を承っていますのでお気軽にご相談ください。