CS(顧客満足度)とは?具体的な施策やCS向上の取り組み事例も解説
企業が持続的に成長していくためには、CS(顧客満足度)の向上を目指すことが重要となってきます。しかし、具体的にどのような施策を取り入れることで、CSは向上するのでしょうか?
そこで今回は、CSとは何かを解説しつつ、CS向上に向けた具体的な施策についてご紹介します。さらに、実際に施策を取り入れたことで成功した、CS向上の取り組み事例についても解説しています。CS向上の施策に取り組んでいる、またはこれから取り組むという方はぜひ参考にしてみてください。
CS(顧客満足度)とは?
CS(顧客満足度)とは、企業が提供する商品やサービス、ブランド、企業そのものに対して顧客がどれだけ満足しているかを測る指標です。顧客が持っていた期待値を上回る価値であれば満足度は高まります。逆に期待値を下回ってしまうと顧客から不満が生じ、CSは低下してしまいます。
CS(顧客満足度)と顧客ロイヤルティとの違い
CSと似ている言葉に、「顧客ロイヤルティ」があります。顧客ロイヤルティとは、直訳すると顧客が企業やブランドに対して愛着や信頼を持っている状態を指します。企業やブランドに愛着や信頼を持っていると、競合から似た商品・サービスが登場したとしても自社の商品・サービスを選んでもらいやすくなります。
一見似ているように感じられますが、同じものではありません。例えば顧客がブランドに対して「ずっと買い続けたい」と思っている中で、ある時期に不満のある商品が出てしまった場合でも、CSは低くなるものの買い続ける気持ちはなくならない場合もあります。そのため、CSは個々の商品やサービス、ブランドなどに対する満足感であるのに対し、顧客ロイヤルティはより長期的な満足感を示していると言えるでしょう。
CS(顧客満足度)が重要視されている背景
現在マーケティングではCSが重要視されている背景があります。その理由として以下の4つが挙げられます。
市場の競争が激化しているため
どの業界・業種においても市場の競争が激化しています。国税庁企画課の「令和4年度分会社標本調査結果について」によると、法人数は令和4年度時点で290万9,847社(連結法人を1グループ1社として集計)であり、平成24年度以降10年連続で増加していることがわかっています。法人数が増えればそれだけ似た商品・サービスが出てきてもおかしくありません。また、近年は異業種からの参入や事業の多角化、海外企業の参入などもあり、競合がさらに増えていると言えます。
他社にはない、自社ならではの魅力を持つ商品・サービスを提供することが重要となってきますが、新たな商品・サービスを生み出すには時間とコストが掛かってしまうものです。こうした状況を理由に、顧客に自社の商品・サービスを選んでもらう根拠として、付加価値を高めるCSが注目されているのです。
口コミ・SNSの影響が拡大しているため
口コミやSNSの影響が拡大している点も、CSが重要視されている背景として挙げられます。消費者の購買行動は以前まで認知→興味→欲求→購入(AIDA)や、認知→興味→欲求→記憶→行動(AIDMA)が主流でした。マスメディアなどの広告から商品・サービスについて知った消費者の興味・関心を引き、欲求を高めて購入してもらうよう誘導します。
しかし、インターネットやSNSが普及したことで興味のある商品・サービスを消費者が調べられるようになり、購買行動も認知→興味→検索→行動→共有(AISAS)や発見→関係構築→確認→行動→体験と共有(DECAX)に変化していったのです。この購買行動では調べた際にネット・SNS上に投稿された口コミを見る機会も増え、実際に購入するかどうかの決め手にもなってきます。購入後に自ら情報を発信する人もいることから口コミ・SNSの影響力も高く、CSの重要度が以前より増していると言えます。
リピート型ビジネスが増加しているため
CSが重要視されている背景として、リピート型ビジネスが増加していることも関係しています。リピート型ビジネスは、顧客が一度購入したことがある商品・サービスを繰り返して利用してもらうものです。ビジネスにおいては新規顧客を増やすことももちろん重要ですが、長期的な顧客関係を構築し、なおかつ安定的な収益を確保するためにはリピート型ビジネスも重要になってきます。
リピート型ビジネスは顧客と長期的に良好な関係を構築する必要があります。そのためには、CS向上によって企業の信頼度を高めていかなくてはなりません。こうした理由から、CSの重要性も高まっています。
顧客ロイヤルティの向上が重視されているため
リピート型ビジネスとつながる部分もありますが、顧客ロイヤルティの向上が重視されている点もCSの重要性に大きく関係しています。CSと顧客ロイヤルティの違いについて上記で解説しましたが、顧客ロイヤルティを向上させるためには企業・ブランドに対して強い愛着を持つ「ロイヤルカスタマー」を獲得・育成していく必要があります。競合が増えている分、自社を選んでくれる可能性が高いロイヤルカスタマーの存在は非常に大きいです。
このロイヤルカスタマーを獲得・育成するのに、既存の顧客が持っている期待値を超えていかなくてはなりません。既存の顧客を満足させてロイヤルカスタマーに育成するためにも、CS向上は必須となります。
CS(顧客満足度)向上に向けた具体的な取り組み施策事例
CS向上に向けて、具体的にどのような取り組みを行えばよいのでしょうか?ここからは、以下の具体的な取り組み施策事例についてご紹介します。
- 商品・サービスの品質向上施策
- 顧客対応の改善施策
- 価格・コストパフォーマンスの最適化施策
- リピート率の向上施策
- 顧客の声を反映するための施策
- ブランド価値を高める施策
- 社内制度や社内環境を整える施策
①商品・サービスの品質向上施策
CS向上の取り組みとして、提供する商品・サービスの品質を高めることが重要となってきます。品質向上に向けて以下のような施策に取り組むことが大切です。
品質管理の徹底
CSの定量調査に用いられる「CSI」は、顧客の期待値や不満度、忠実度、価格に対する満足度のほかに、商品・サービスへの主観的な評価(知覚品質)も含まれます。そのため、顧客によりよい商品・サービスを提供するためにも、品質管理の徹底は重要です。
例えば製造業であれば、製品の原材料から部品、完成品の検査を行い、さらに倉庫に保管していた製品を出荷する際にも出荷検査を実施します。これにより、問題のある製品を取り除くことができ、正常な製品を顧客に届けることができます。
ユーザー目線での改善
CS向上に向けた取り組みとして、既存の商品・サービスを見直し、改善を図ることも重要です。この見直し・改善は、企業側の視点ではなくユーザー目線に立って行う必要があります。
ユーザーは自社の商品を実際に使ってみてどのような感想を抱いているのかを調査・分析し、そのニーズに応えられるよう改善していくことで、CSの向上につながります。ユーザー目線に立って改善された商品に対して、ユーザーも「改善してくれた」「声を聞いてくれた」と感じられ、顧客ロイヤルティの向上にもつながるでしょう。
個別ニーズへの対応
ユーザー目線での改善によって顧客の大部分を占めるニーズに応えていくことも大切ですが、一人ひとりの個別ニーズへの対応も重要となります。例えば「ダイナミックプライシング」と呼ばれる価格を固定せず、経済状況に合わせて変動させる手法などは個別ニーズを満たす手法として挙げられます。
ダイナミックプライシングはホテルなどに取り入れられている手法で、連休中など繁忙期は価格を高めに設置し、平日などは低価格に抑えます。これにより、「平日に安い価格で宿泊したい」という個別のニーズに応えることが可能です。
②顧客対応の改善施策
CS向上のためには直接的な満足度につながる「顧客対応」についても改善を図っていく必要があります。ここで、顧客対応の改善施策としてどのようなものが挙げられるか、ご紹介しましょう。
カスタマーサポートの強化
近年は顧客対応の機械化や自動化、セルフ化が増えていますが、より柔軟な対応を図るためにもカスタマーサポートの強化が重要となってきます。カスタマーサポートを強化するためにも、スタッフ間で対応の質にばらつきが出ないように過去の事例や解決方法などを取り上げ、マニュアル化や定期的な勉強会を図り、スタッフ全体の対応スキルを磨くことが大切です。
また、一人ひとりに最適な対応をとるために顧客情報を組織全体で共有し、過去の対応履歴や顧客のニーズなどが把握しやすい環境をつくることも重要となります。
クレーム対応の迅速化
顧客からクレームがあったら、迅速に対応することもCS向上には欠かせない要素です。なぜなら、少しの不満がきっかけで顧客は競合他社の商品・サービスを選んでしまう可能性があるためです。絶対にそうなるとは限りませんが、顧客ロイヤルティを向上させるためにもクレーム対応の迅速化は必要です。
クレーム対応の迅速化を図るにはスタッフのスキル向上も重要ですが、テクノロジーの活用によって迅速化を図ることも可能です。例えば自動応答システムやAI搭載のチャットボットなどを導入することで即座に反応できるようになります。
顧客データを活用した個別対応
顧客データを活用し、一人ひとりに適した対応をとることもCSの向上につながります。例えばECサイトを運営している場合、顧客が過去に購入したデータを活用して前回購入時に関連する商品や、おすすめアイテムを表示できます。
この機能によって顧客は「自分に合った商品を提供してくれている」と感じられ、そのまま次の購入につながる場合もあります。また、顧客データから誕生日などに特別なオファーを送ることで、顧客に対する特別感が出やすくなります。
③価格・コストパフォーマンスの最適化施策
顧客が商品・サービスなどに対して満足する要素に、価格やコストパフォーマンスも含まれます。そのため、CS向上に向けた取り組みとして、価格・コストパフォーマンスの最適化施策も重要となってきます。
適正価格の維持
安易に価格を下げたとしても、必ずしもCSが向上するわけではありません。むしろ安すぎることで「品質が悪いのでは?」と思われる可能性があります。少しでもコストを抑えようと取り組むことも重要ですが、適正価格を維持することも重要です。
適正価格かどうかは、競合調査・市場調査を実施して「どれくらいが適正なのか」で判断します。市場相場に基づいた価格を設定できるため顧客からも受け入れられやすいです。ただし、自社のコスト・利益率などを考慮せず市場価格に合わせていると、利益率を圧迫し赤字になる可能性もあるので注意が必要です。
お得感の演出
適正価格の維持は商品・サービスの価値を高めますが、それだけではユーザーから手にとってもらえない可能性もあります。実際に手にとってもらうためには、お得感を演出することも大切です。
お得感を演出するのにさまざまな方法がありますが、例えば同じ価格でありながら増量するキャンペーンなどはお得感を演出する方法として用いられています。同じ価格でいつもより増量しているのでユーザーはお得に感じられますが、セールで割引にするより増量した方が利益につながる場合もあります。
④リピート率の向上施策
CS向上とともに顧客と長期的な関係を構築していくためにも、リピート率の向上を目指した施策に取り組むことも重要です。リピート率向上に向けた具体的な方法として、以下の施策が挙げられます。
会員制度の充実化
ユーザーが実店舗やECサイトに来訪する機会を増やすために、会員制度を取り入れている企業は多いです。しかし、すでに多くの企業が取り入れていたり、登録が面倒だったりするなどの理由から、会員にならない人や一度会員になってもすぐに退会する人もいます。
このような状況を防ぐためにも、会員制度の充実化が必要です。例えば会員ランクを設けると、条件をクリアすることで会員ランクが上がっていき、そのランクに合わせて豪華な会員特典を用意します。ポイントの付与率も高まれば「ポイントを使わないともったいない」という思いから利用する頻度が増え、リピート率の向上が期待できます。
クーポンなどのプレゼントの配布
クーポンなどのプレゼントを配布することで、次にそのお店を利用するきっかけになります。例えば初めて来店し、商品を購入した顧客に対して、次回購入時に500円お得になるクーポンを配布します。すると、クーポンをもらった顧客は「500円分他の店より安くなるなら、このお店で買おう」と思い、来店する可能性が高まるのです。
ただし、クーポンなどのプレゼントを配布する際には、当然利益を確保できるように工夫する必要があります。リピート率を増やそうと赤字になるまで発行すると、経営の圧迫につながってしまうので注意してください。
定期的なフォローアップ
顧客の行動を起点として、定期的にフォローアップを入れることもリピート率を向上させる施策として重要です。例えばメールによるフォローアップは高い効果が期待できます。
商品を購入してくれた顧客に対してサンキューメールを送ったり、1カ月以上サービスを活用していない顧客に対して、再訪問を促すメールを配信したりするなどです。フォローアップのメールを送信する際には、他のメルマガとは違って自分に対するメールだと思ってもらえるように、One to Oneメールを意識しましょう。
⑤顧客の声を反映するための施策
顧客のニーズに応えるためには、顧客からの声を正しく把握し、商品づくりや体制の構築などに反映させていく必要があります。ここでは、顧客の声を反映するための施策について解説します。
アンケートやフィードバックの活用
顧客から直接声を聞くのに役立つのが、アンケート調査やフィードバックの活用です。アンケート調査は数値形式にすることで、定量的に満足度を把握できます。また、フィードバックは顧客から直接意見を集めることで、定性的な調査としてうってつけです。
アンケートやフィードバックを集計し、そのデータに基づいて商品・サービスの改善を図っていきます。アンケートやフィードバックによって顧客ニーズに合わせた改善につながり、顧客からの信頼度も高まります。
SNSを用いたエンゲージメント強化
SNSで企業アカウントを作成し、顧客との接点をつくることでエンゲージメントの強化が期待できます。SNSは多くの人が集まり、さまざまな意見を収集することが可能です。例えば商品やサービスに対するフィードバックを得られたり、企業や顧客または顧客同士によるコミュニティを形成できたりします。
また、ポジティブな投稿に対して感謝を伝えたり、ネガティブな投稿に対して謝罪と改善案などを提案したりすることで、顧客は企業を身近に感じ愛着を持ってもらえます。
SNSマーケティングのコツについては以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
⑥ブランド価値を高める施策
ブランド価値はユーザーが商品に対して感じられる魅力や満足度を指します。例えばブランドの認知度や評判が高いことで、そのブランドの商品を所有している人は優越感を持つことができ、CSの向上に期待できます。ここで、ブランド価値を高める施策についてもご紹介しましょう。
イベントや体験型キャンペーンの開催
ブランドでイベントや体験型キャンペーンを積極的に開催することで、既存顧客の満足度を高めつつ潜在顧客の認知を拡大させることができます。例えば報酬や特典をつけた体験型キャンペーンを開催することで、多くのユーザーが参加してブランドの認知度も高まります。
こうしたイベントや体験型キャンペーンはSNSと組み合わせることで、参加へのハードルも低くなり、なおかつブランドに対する関与度も高まります。他のユーザーへの拡散力も期待できることから、SNSでの運用と合わせてイベントや体験型キャンペーンを開催するのがおすすめです。
ストーリーのあるブランドづくり
ブランド価値を高める施策として、ストーリーのあるブランドづくりも効果的です。例えばブランドが誕生した歴史や想い、ものづくりへのこだわりなどを発信していきます。ブランドにストーリー性が生まれると、顧客から共感を呼びやすくなり、ブランドに対する興味や購入意欲につながる場合もあります。
また、ストーリーの中に社会貢献活動やSDGsなどを取り入れることで、顧客に「このブランドの商品を選ぶことが価値のある行動につながる」と感じられるようになり、選ばれやすくなります。
⑦社内制度や社内環境を整える施策
社内制度や社内環境を整えることで、提供されるサービスの質が高まりCS向上につながることが期待できます。そのため、社内制度・社内環境を整える施策についてもご紹介しましょう。
CRM・SFAツールの導入
CSを向上させるためには、CRM・SFAツールなどの導入も検討してみましょう。CRMツールは顧客の属性や行動履歴といったあらゆるデータを一元管理し、分析する際にも活用できるツールです。また、SFAツールは潜在顧客から顧客にするための営業活動をサポートするツールになります。近年はCRMとSFAの両機能を兼ね備えたツールなども登場しています。
ツールの活用で顧客分析がしやすくなり、顧客ニーズも把握しやすくなります。また、ツールは業務効率化にもつながり、その分顧客対応の品質向上も期待できるでしょう。
CRMについては以下の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。
自動化による業務効率化
これまですべて人の手で行われていた業務を、システムやロボットなどの機械を導入して自動化させることで、業務の効率化につながります。業務効率化によって人手不足の解消やコストの削減が期待できるだけでなく、ヒューマンエラーが少なくなることで業務品質が向上し、人的リソースの最適化も叶うでしょう。
例えば定型化しているルーティン作業の自動化によって、本来注力すべきコア業務に多くのリソースを割けるようになります。マーケティング戦略などに手間と時間をかけられ、CSの向上にもつながるのです。
社員教育やマニュアル整備
顧客と直接かかわる接客スタッフや営業の担当者が多い場合、改めて社員教育やマニュアルの整備を図ることも大切です。いくら商品・サービスの質がよかったとしても、それを提供するスタッフの質が悪ければ、顧客は不満を抱いてしまいます。
また、チェーン店などの場合、どの店舗でも同じ対応を受けられるかどうかも重要になってきます。例えばA店で気持ちのよい接客対応を受けた人も、B店で不快な接客対応を受ければマイナスなイメージが強く残ってしまうものです。CSの向上どころか顧客離れにつながってしまうため、社員教育やマニュアルの整備は重要と言えます。
CS(顧客満足度)向上の取り組みに成功した事例5選
CS向上の取り組みを実施したことで、ブランディングや業績アップなどの効果が望めた企業事例は多くあります。ここからは、成功した事例について紹介していきますので、自社の取り組みにも活かしていきましょう。
スターバックス コーヒー ジャパン
世界的に知られるカフェチェーンのスターバックス コーヒー ジャパンは、商品に対する品質だけでなく、店員とのやり取りや店内でゆったりくつろげるソファ、さらに心を落ち着かせてくれるBGMなど、長時間過ごしたくなるような場所・体験の提供を目指しています。居心地のよさやブランド価値の高さから、CSは高い状態にあると言えます。
また、スターバックス コーヒー ジャパンではレシピに関するマニュアルは用意されているものの、接客に関するマニュアルが存在しません。細かいマニュアルを覚えるよりも、実際に顧客と対話をすることでその場でニーズを把握し、柔軟に対応できるようにしています。この柔軟性によってその日ごとに異なる顧客のニーズにも対応できるようになり、顧客から「行きたくなるカフェ」として選ばれているのです。
ソニー損保
ソニー損保は火災保険や医療保険、自動車保険などの保険商品を提供する企業です。ソニー損保では顧客の声を取り入れ、経営に活かすという取り組みを行っています。例えば2023年度の取り組みとして、「説明文だけだとわかりにくい」という声を元に、動画コンテンツの拡充を図っていきました。また、事故対応やロードサービスが必要となった際に、「詳細な案内が欲しい」という顧客の声に対して、紹介ページのリニューアルを実施し、図やイラストを多く掲載することでわかりやすく案内できるよう改善しています。
こうした「顧客本位の業務運営方針」に基づいた取り組みを実施していることで、JSCI(日本版顧客満足度指数)が実施した調査で、損害保険業界で5年連続1位を獲得しています。
ザ・リッツ・カールトン
ザ・リッツ・カールトンは、世界的にチェーン展開をしている高級ホテルです。ザ・リッツ・カールトンは5つ星ホテルとして満足度の高い顧客サービスを提供することで知られています。基本的に「ノー」と言わず、顧客からの期待に応え続けることで満足度を高めているのです。
また、従業員の満足度を高めることでCSの向上にもつながると考えています。例えばファイブスター制度という3カ月に1回5人の従業員が表彰される制度を導入しています。5人に選ばれることで努力が認められたと感じられ、自尊心の向上にもつながるでしょう。また、現場スタッフは1日最大2,000ドルの決裁権が与えられ、主体的な行動力が身に付く施策も取り入れています。
メルセデス・ベンツ
ドイツの高級車メーカーとして知られるメルセデス・ベンツは、消費者に対して実施したNPS調査(顧客ロイヤルティを測る調査)を実施し、「薦めたい自動車ブランド」のカテゴリで1位を獲得しました。そんなメルセデス・ベンツは、もっと身近な自動車メーカーとして感じてもらいたいという思いから、消費者との交流拠点として「メルセデス ミー」を東京・大阪を中心にオープンしています。
「メルセデス ミー」にはカフェやレストランが併設されており、親しみやすい雰囲気が取り入れられています。また、メルセデス・ベンツの車をレンタカーとして利用できるサービスも提供しており、1,000万円を超えるような高級車に乗ることも可能です。
ヤクルトスワローズ
プロ野球球団として知られるヤクルトスワローズは、球団を応援してくれるファンに対してより満足してもらえるよう、NPS調査を実施しています。この調査から地方にいるファンがあまり球場に来られないという事実が発覚しました。ヤクルトスワローズは東京が本拠地となるため、地方遠征をする機会が少なかったのです。
また、ファンクラブ会員になっても地方だとあまりメリットを享受できていませんでした。逆にユニフォームなどのグッズ特典があることは高評価を得ていたことも判明しています。
このような調査結果を受け、ヤクルトスワローズは地方に在住するファン向けのイベントを開催し交流を深めたり、ファンクラブの入会記念品やファンクラブ向けの企画を地方で実施したりするなど、さまざまな取り組みを行いました。その結果、ファンクラブ会員数は約2年で2.5倍に増加し、チケット売上や本拠地・神宮球場の来場者数まで伸びたのです。
まとめ:CS(顧客満足度)向上なら弊社におまかせ
CS(顧客満足度)を高めるためには、顧客対応の質を向上させることに加え、リピート率の改善、SNSを活用したエンゲージメントの強化、体験型イベントによるブランド価値の向上など、多角的な施策が効果的です。なかでも、顧客データを活用した個別対応や継続的な関係づくりは、顧客の心をつかみ、ファン化を促すための重要な施策となります。
こうした取り組みを支える手段として注目されているのが、LINEミニアプリを活用した販促・育成ツール「LINKFUN」です。キャンペーンのDX化、スタンプカードによる再来店の促進、顧客行動データの可視化など、CS向上に必要な複数の要素をカバーできます。
CS向上に取り組みたいとお考えの方は、ぜひ「LINKFUN」の導入をご検討ください。
