美容室のリピーターを増やす方法:リピート率を上げるためのポイント等も解説
美容室を経営する上で、リピーターの獲得は非常に重要といわれています。
リピーターを増やすことで集客効果が高まり、安定的な収益を確保することができるためです。
しかし、美容室を経営している人の中には「リピート率を上げたいけれど具体的に何をすればいいのか分からない」「自店舗のリピート率が良いのか悪いのか判断できない」という方も多いでしょう。
そこで本記事では、美容室におけるリピート率と集客の関係性やリピート率の計算方法を解説するとともに、美容室のリピーターを増やすポイントや具体的な方法を紹介します。
美容室の経営に悩んでいるという方はぜひ参考にしてみてください。
美容室の「リピート率」と「集客」
美容室を経営する上で、リピート率を考えた集客は欠かせません。
単に一回来店するお客様よりも、リピーターを増やせば増やすほど、安定的な収益の確保につながります。
新規顧客の獲得よりも集客コストを抑えられるのも、リピーターを確保することのメリットといえるでしょう。
また、リピーターは美容室にとって貴重な情報源にもなり得ます。
何が良かったのか、逆に何に不満を持っているのか、お客様の声として常にフィードバックをくれる可能性が高いです。
リピーターの意見を聞き顧客満足度を向上させられれば、今後の集客力アップにもつながります。
美容室のお客様がリピートしない理由
リピーターを獲得するためには、ただ単に技術的なスキルを向上させればいいわけではありません。
まずは自店舗にリピーターが少ない原因を解明し、それを取り除くことが重要です。
美容室のお客様が1つの店舗をリピートしない理由としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- ターゲットを特定できていない
- 他店と差別化が図れていない
- 来店後のフォローが足りない
- 初回クーポンの価格を安く設定しすぎている
- 感動するようなサービスを提供していない
それぞれ詳しく解説していきます。
理由1 ターゲットを特定できていない
美容室がターゲットを特定せず、広く浅く集客をしていると、リピーターを獲得することができません。
多くのお客様に来店していただきたい気持ちは分かりますが、リピート率を向上させるためにはターゲットをある程度絞り込むことが重要です。
例えば、若い女性をターゲットにした美容室であれば、おしゃれな空間を提供すると良いでしょう。
他にもメニューや価格帯を工夫してターゲットのニーズに合ったサービスを提供することで、リピーターの獲得につながります。
理由2 他店と差別化が図れていない
昨今、美容室の数は増加傾向にあります。実際、街中を歩くと多くの美容室があることが分かるでしょう。
そんな中で自店舗のファンになってもらいリピートしてもらうためには、他店との差別化が欠かせません。
「他の美容室ではなく、この店舗が良い」と思ってもらうことが重要なのです。
独自の技術やサービスを提供したり、オリジナリティの高い空間や雰囲気を作ったり、スタッフの接客やコミュニケーションに力を入れたりするなど、さまざまな面で差別化を図ってみましょう。
理由3 来店後のフォローが足りない
来店後のフォローが足りないというのも、美容室がリピートされない理由の1つです。
美容室に通う多くのお客様は、数ヶ月〜半年に一度のペースで美容室を予約します。
リピーターになってもらうためには、その間にフォローを行い、顧客とのコミュニケーションを深めることが重要です。
反対にフォローがなければ、美容室の存在自体を忘れられてしまい、リピートしてもらうのは難しいでしょう。
理由4 初回クーポンの価格を安く設定しすぎている
美容室がリピートされない理由として、初回クーポンの価格を安く設定しすぎているということも挙げられます。
初回クーポンは、顧客を獲得するために効果的な方法です。
実際、初回クーポンを発行して多くの新規顧客を獲得している美容室も多いでしょう。
しかし、価格を安くしすぎると、リピーターになってもらうためのハードルが高くなってしまいます。
「初回はお得だったから行ったけど、2回目以降は価格も高いし、違う美容院に行こうかな」と思われてしまうのです。
理由5 感動するようなサービスを提供していない
美容室だけでなく、店舗型のビジネスの場合、来店前に期待していた以上のサービスがなければ、リピートにはつながりません。
一方で提供された商品自体は普通でも、細かな気遣いをしてくれたり、丁寧にカウンセリングをしてくれたりして感動を与えてくれた店舗には、「もう一度行きたい」と思うでしょう。
美容室の場合、来店するお客様の多くは「今ある髪の悩みを解決したい」「髪のプロに相談したい」と思っているはずです。
そのため、お客様の悩みや考えをきちんとヒアリングし、それに合ったサービスを提供することが大切です。
リピート率の計算
ここまで、美容室におけるリピート率の重要性を解説してきました。
しかし中には、「現状のリピート率が良いのか悪いのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、美容室のリピート率の平均とリピート率の計算方法について詳しく解説します。
美容室のリピート率の平均
店舗ビジネスにおけるリピート率とは、ある一定期間内に一度来店した顧客が再度来店する割合のことを指します。
3ヶ月や半年などの一定期間で計算されることが多いです。
美容室のリピート率の平均としては、一般的には3ヶ月で70%程度といわれています。
これに満たない場合には、リピート率を向上させる施策を検討すると良いでしょう。
ただし、地域や美容室の特性によって異なるため、あくまで目安として捉えましょう。
リピート率の計算方法
リピート率の計算方法は、以下の通りです。
- ある一定期間内に来店した顧客数を集計する
- そのうち、再度来店した顧客数を集計する
- 再度来店した顧客数を、来店した顧客数で割る
- 割った結果を100で掛け、リピート率を算出する
例えば、ある美容室が3ヶ月間に来店した顧客数が200人で、そのうち再度来店した顧客数が120人だった場合、リピート率は120÷200×100=60%となります。
リピート率を計算する場合、全体の数値だけでなく、シーズンごと、担当者別、来店のきっかけとなった媒体別などで計算するのがおすすめです。
そうすることで、リピート率が低い理由の解明や対策がしやすくなります。
美容室のリピート率を上げるためのポイント
前述したとおり、美容室のリピート率を上げるためには、自店舗にリピーターが少ない原因を解消することが重要です。
具体的には、以下のポイントを意識しましょう。
- ターゲットを明確化して、それに合わせた空間やメニューを作る
- 自店舗独自のアピールポイントを作る
- 来店後のアフターフォローを忘れない
- 初回クーポンの価格を下げすぎない
- お客様に寄り添ったカウンセリングやサービス提供を心がける
これらのポイントを意識しながらお客様に対して最高のサービスを提供することで、リピート率の向上に期待できます。
美容室のリピーターを増やす方法
最後に、美容室のリピーターを増やすための具体的な方法を紹介します。
- 来店後にDMを送る
- リピーターが喜ぶようなクーポンを作る
- ポイントカードを作る
- サイクルコントロールを意識する
- LINE公式アカウントを活用する
- アプリを導入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
方法1 来店後にDMを送る
リピート客を増やすためには、来店後のフォローが欠かせません。
DM(ダイレクトメール)などを送り、来店してくれたことに対する感謝の気持ちを伝えましょう。
DMには、お客様とのコミュニケーションを深め、信頼関係を築く効果もあります。
来店後以外にも、誕生日にメッセージを送ったり、新メニューが出た際に案内をしたりして定期的にコミュニケーションを取るのがおすすめです。
方法2 リピーターが喜ぶようなクーポンを作る
美容室に来店したお客様の中には、きっかけさえあればリピートしてくれる方も珍しくありません。
そのために効果的なのが、クーポンの発行です。
2回目の来店をしたくなるようなクーポンを作り、再来店のきっかけ作りをしましょう。
例えば、前回来店から1か月以上経過しているお客様への次回割引クーポン、誕生日が近いお客様へのバースデークーポンなどが挙げられます。
クーポンを送信する際には、「2回目限定」「誕生月以内」など、限定感をアピールすることが大切です。
方法3 ポイントカードを作る
美容室に限った話ではありませんが、ポイントカードを作ることでリピート率が向上する例も多くあります。
実際、どの店舗に行くか迷った際に「ポイントカードを持っているから」という理由で店舗を選んだ経験がある方も多いでしょう。
ポイントカードを作る際のポイントは、段階に応じてお得な特典を得られる仕組みを作ることです。
せっかくポイントカードを導入しても、お客様にとってお得感がなければ意味がありません。
「3回来店でトリートメント1回無料」「次回も同じスタイリスト指名でヘアオイルプレゼント」など、お客様にとって魅力的な特典を提供することを意識しましょう。
特に美容室の場合、3ヶ月以内に2回以上来店したお客様はその後もリピートしてくれやすい傾向にあります。
まずは短期間で2、3回来店してもらえるような仕組みを作るのがおすすめです。
方法4 サイクルコントロールを意識する
サイクルコントロールとは、お客様の来店サイクルを意識して、適切なタイミングで来店を促すことです。
例えば、美容室の来店ペースである数ヶ月〜半年以内に使えるクーポンを発行したりDMを送ったりすることが挙げられます。
クーポンの発行やDMの送信以外にも、店内で「次のヘアカラーは1ヶ月半後あたりがおすすめです」「3ヶ月くらい経つとまたパサつきが気になってくると思うので、ぜひ来店してくださいね」などと声をかけるのも、サイクルコントロールを意識した接客といえます。
方法5 LINE公式アカウントを活用する
来店後のアフターフォローやお客様とのコミュニケーションには、LINE公式アカウントの活用もおすすめです。
LINE公式アカウントでは、クーポンの発行やメッセージの送信など、リピート率を上げるために使える機能が多くあります。
アプリのダウンロードやメールアドレスの登録が不要のため、お客様の負担が少ないのもメリットです。
さらに、LINE公式アカウントとあわせてLINEミニアプリを活用するのもおすすめです。
LINE公式アカウントのように個別メッセージの送信はできませんが、LINEミニアプリでは、商品やサービスに関するページ作成をはじめ、予約管理やデジタル会員証など、店舗やブランドの運営に必要なさまざまな機能が利用できます。
LINE公式アカウントやLINEミニアプリを活用することで、美容室の運営をスムーズに行い、お客様とのコミュニケーションを強化することが可能です。
方法6 アプリを導入する
美容室のリピーターを増やすための方法として、アプリを導入するのも効果的です。
アプリを使えば顧客の情報を管理することができるため、予約やポイント管理などがスムーズに行えます。
また、アプリ限定のクーポンやサービスを提供することで、リピート率の向上にもつながるでしょう。
上で紹介した「LINEミニアプリ」を用いれば、開発費や手数料を抑えながらアプリを開発することが可能です。
LINEミニアプリについては以下のコラムでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「LINEミニアプリとは?メリット・できること・事例等を解説」
まとめ
美容室の経営にとって、安定的な収益をもたらしてくれるリピーターの存在は欠かせません。
まずは自店舗のリピート率を算出し、平均に満たない場合はその原因を解明しましょう。
美容室のリピート率を上げるための施策は数多くあるため、自店舗で取り入れやすいものから始めてみるのがおすすめです。
弊社では、LINEミニアプリの開発やパッケージ版の提供を行っております。
来店後のアフターフォローなど顧客との接点を増やすために、LINEを活用したいとお考えであれば、ぜひご相談ください。