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【アシスタントプロデューサーが感じた!アイリッジビジネスプロデューサー入門】第1回:ビジネスプロデューサーとは?

【アシスタントプロデューサーが感じた!アイリッジビジネスプロデューサー入門】第1回:ビジネスプロデューサーとは?

「プロデューサーって、なんとなく“すごそう”だけど、結局何をする人?」私自身が最初にこの肩書をもらったとき、正直そんなふうに思っていました。

ですが、クライアントと向き合い、社内外の人を巻き込みながらプロジェクトを動かす日々の中で、少しずつ“プロデューサーの本質”が見えてきた気がしています。

本記事では、そんな私自身の体験を交えながら、アイリッジにおけるビジネスプロデューサーの役割、求められる力、そして今まさに感じていることをお伝えしていきます。

これから「プロデュース」という働き方に挑戦したい方に、少しでもヒントや勇気を届けられたら嬉しいです。

「プロデューサーって何するの?」から始まった私の1年 〜アシスタントプロデューサーが語るリアルな気づき〜

はじめまして。アイリッジでアシスタントプロデューサーを務めている水谷です。

昨今、ビジネスの現場で「ビジネスプロデューサー」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

「ビジネスプロデューサーって、なんだか聞いたことはあるけど…実際は何をする人なんだろう?」
と感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

正直、私自身も「アシスタントプロデューサー」という肩書を初めてもらったとき、「結局、何をする役割なの?」と戸惑いました。

「提案? 調整? 営業とも違う?」──最初は、何から手をつければいいのかも分からないままのスタートでした。

ですが、日々クライアントと向き合い、社内外のチームと連携しながらプロジェクトを進める中で、少しずつ「ビジネスプロデューサー」という役割の意味や、そこで発揮すべき力が見えてきました。

この連載では、そんな“現場で悩みながら進んでいる”私の視点から、
アイリッジにおけるビジネスプロデューサーという存在のあり方、そして日々の実務で見えてきた気づきを、リアルな言葉でお伝えしていければと思っています。

この記事を読んでくださっているあなたは、きっと「ビジネスプロデューサー」という役割に興味を持っているはずです。

まだ一般的な職種として認知されているとは言えませんが、アイリッジではこの役割の重要性を強く感じており、今体制を強化しています。

その背景や具体的な動きについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

▶ ビジネスプロデューサー体制強化に関するプレスリリース(2024年5月)

ここでは私たちの考えるビジネスプロデューサー像についてお伝えしていきたいと思います。

なぜ今、ビジネスプロデューサーが必要なのか?

なぜ今、ビジネスプロデューサーが必要なのか?

ビジネスを取り巻く環境は、かつてないスピードで変化しています。

社会課題、テクノロジーの進化、価値観の多様化など、単一のアプローチではもはや解決できない複雑な問題が増えています。

とりわけ新規事業開発やDX推進といった領域は、ノウハウが社内に蓄積されておらず、関係者も多岐にわたるため、進行の難易度が高くなりがちです。

こうした状況の中で、各専門家をつなぎ、プロジェクトの全体最適を設計・実行する存在が求められており、それこそが「ビジネスプロデューサー」なのです。

営業やPMとどう違う?──ビジネスプロデューサーの独自性

ビジネスプロデューサーという役割は、営業やプロジェクトマネージャー(PM)といった既存の職種と混同されやすいポジションでもあります。ですが、それぞれには明確な違いがあります。

アカウントマネジメント(営業)との違い

営業は、原則「既存顧客の課題解決」や「関係構築と維持」に重きを置き、与えられたお題に対して最適解を提供する役割です。

一方で、ビジネスプロデューサーは、必ずしもお題がある状態から始まるわけではありません。クライアントの潜在的な課題や機会を発掘し、事業の拡大や価値創出を目的として、プロジェクトそのものを構想・立ち上げていくことが求められます。

プロジェクトマネジメント(PM)との違い

プロジェクトマネージャーは、決められたスコープや目標に対して、スケジュール・予算・品質の観点から実行管理・進行管理を担うポジションです。

それに対して、ビジネスプロデューサーは「何を目指すべきか」というビジョン設計そのものから関わり、複数のステークホルダーを巻き込みながら、プロジェクトの“目的そのもの”をつくりあげていく役割を担います。

各種役割が違うので、当然ながら求められる動き方も異なります。

どの職種にもそれぞれの強みと役割がありますが、ビジネスプロデューサーは“まだ形になっていないテーマ”に踏み込むことが特徴です。その違いを知ることで、この仕事にしかない面白さややりがいが見えてきます。

アイリッジが定義するビジネスプロデューサーとは

私たちは、ビジネスプロデューサーを次のように定義しています。

「複雑で多様化する課題に対して、あらゆる手段で解決し支援していくプロ集団」

アイリッジではこのような存在が、社内外を問わず人と人をつなぎ、
プロジェクトの方向性を言語化・視覚化し、実行可能な形に落とし込んでいく役割を担っています。

ビジネスプロデューサーに求められる資質とバランス感覚

ビジネスプロデューサーは、クライアントやパートナー、社内メンバーなど、さまざまな立場の人たちと向き合いながらプロジェクトを推進していきます。

その中では、冷静に物事を分析する視点と、感情や空気感を読み取る感受性の両方が求められます。

たとえば――

  • 論理的に物事を整理する力と、人の気持ちを汲み取る力
  • 地道に着実に進める安定感と、新たな選択肢を切り拓く突破力
  • 調整・交渉を厳しく詰める場面と、寄り添って支える場面を見極める柔軟性

このように、場面ごとに必要なスタンスを見極めて切り替えていく「バランス感覚」が、プロデューサーとしての本質的な力量に直結していくと思っています。

最初の壁は、「自分で決めていいかわからない」だった

最初の壁は、「自分で決めていいかわからない」だった

私がアシスタントプロデューサーとして最初にぶつかったのは、“自分の判断に自信が持てない”という壁でした。

クライアントとの打ち合わせのあと、企画の方向性をすぐに整理して社内に戻す必要があったのですが、「これは言ってよかったかな?」「まだ整理しきれてないかも…」と、頭の中でずっと迷い続けてしまい、資料の作成が進みませんでした。

今思えば、当時の私は“誰かの正解”を探してばかりいたのだと思います。

「先輩ならどう考えるか」「クライアントが本当に望んでいるのは何か」──そうやって他人の視点ばかりを優先して、自分自身がどう感じたか、どうしたいのかという判断軸を持てていませんでした。

そんなとき、先輩のプロデューサーに言われたのがこの言葉です。

「まず、“水谷としてどうしたいか”を聞かせてほしい」

当時はちょっとびっくりしました。

でも、そこから「自分の頭で考える」ことを少しずつ意識するようになりました。

もちろん、いきなり100点の答えは出せません。でも、まず自分なりの仮説を持って動いてみる。

それがプロジェクトを前に進める第一歩であり、プロデューサーの“実行推進力”の土台なのだと今では思います。

「誰かのために考える」ことで、視野が広がった

ビジネスプロデューサーの仕事では、常に“誰かの目的”に向き合い続けます。

それはクライアントの事業成長であったり、ユーザーの体験向上であったり、チームメンバーがやりがいを感じられる環境づくりだったり。

最初は「相手のために」という意識だけで精一杯だったのですが、あるとき気づいたのです。

「誰かのために考えることは、自分の視野を広げることでもある」と。

相手の価値観に触れ、業界の文脈を学び、知らなかった技術や表現手法にも興味が湧くようになりました。

結果的に、それが提案の質を高めることにもつながっていきました。

このような良い循環をつくっていけることが、ビジネスプロデューサーという仕事の面白さでもあります。

プロデュースの正解は「人の数だけある」

プロデュースの正解は「人の数だけある」

ビジネスプロデューサーの仕事をしていると、正解がひとつではないシーンにたくさん出会います。

たとえば、あるプロジェクトでは「施設スタッフの業務負荷を減らしたい」という目的で、LINEミニアプリの導入提案を求められていました。

当初は、機能や画面設計といった“システムとしての最適解”を中心に考えていたのですが、打ち合わせや現地ヒアリングを重ねるうちに、私はある違和感を抱くようになりました。

「このままだと、“便利な仕組み”にはなるけれど、使う人にとっての実感や感動にはつながらないかもしれない」と。

そこで、システム観点だけでなく、「お客様のリアルな体験をどうデザインするか」という視点を提案に組み込みました。

例えば、システムを通じてスタッフとお客様の会話が生まれるような設計の工夫などです。

結果的に、クライアントからは「技術だけでなく、体験まで一緒に考えてもらえたのがありがたかった」と言っていただけました。

このとき強く感じたのは、システムはあくまで“手段”であり、目的は常に“体験価値”にあるということ。

プロデューサーとして本当に価値ある提案とは、クライアントの“その先”を見据えて視点を広げることなのだと思いました。

この経験から学んだのは、“クライアントの言葉通りに応える”ことと、“クライアントの本質的な目的に応える”ことは、必ずしも同じではないということ。

プロデューサーの役割は、単に指示を受けて動くのではなく、相手の意図を深く読み取り、関係者と対話しながら“よりよい選択肢”をつくっていくことだと思います。

そしてその「よりよい」の基準は、状況や立場によって毎回変わっていく。つまり、プロデュースに“唯一の正解”はないということなのです。

この不確実な環境の中で、情報を整理し、仮説を立て、仲間を巻き込みながら答えを探し続ける。

そんな“対話と意思決定の連続”が、プロデューサーという仕事の醍醐味でもあります。

アイリッジ版「9つのコアスキル」

アイリッジでは、ビジネスプロデューサーとして必要なスキルを9つに整理しています。

  • 共感的ヒアリング力(関係構築の起点)
  • 構造化する力(複雑な情報の整理)
  • ファシリテーション力(会議やワークの進行)
  • ストーリーテリング力(相手に伝える設計)
  • 計画設計力(プロジェクトの筋書きづくり)
  • 実行推進力(具体化・前進させる力)
  • 巻き込み力(社内外の人を動かす)
  • 柔軟な意思決定力(不確実性への対応)
  • 価値変換力(視点をずらして価値を再定義)

まとめ:「プロデューサーは“正解がない”仕事」だからこそ、おもしろい

今回は、ビジネスプロデューサーという役割がなぜ求められているのか、そしてその役割を果たすためにどのような資質やスキルが必要なのかを、私自身の視点から整理してきました。

「正解がない」環境の中で、関係者の思いやリソースを最大限に引き出しながら進んでいくことは簡単ではありませんが、だからこそやりがいがあると私は感じています。

まだまだ勉強中の身ではありますが、この連載を通じて、私自身も少しずつプロデューサーとして成長していけたらと思っています。

今後の連載では、今回ご紹介した9つのスキルが、実際にどんな場面で活かされているのかを具体的にお伝えしていきます。リアルなプロジェクトを通じて、「プロデューサーって実際どんなふうに動いているの?」という疑問にも、現場視点でしっかりお応えしていければと思っています。

なお、本記事を執筆するにあたり、中野 崇氏による書籍

『多彩なタレントを束ね、プロジェクトを成功に導く ビジネスプロデューサーの仕事』(翔泳社)を参考にさせていただきました。

ビジネスプロデューサーの役割や求められる視点について、より深く知りたい方にはおすすめの一冊です。

 

■参考文献
中野 崇(2023)『多彩なタレントを束ね、プロジェクトを成功に導く ビジネスプロデューサーの仕事』翔泳社.
https://www.amazon.co.jp/dp/4799110187

 

それではまた、次回の記事でお会いしましょう。

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