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定期購入とサブスクリプションの違い|ユーザーメリットと企業メリット【2020年6月まとめ】

OMOソリューション本部 本部長の石永です。

2020年3月から、効率よくトレンドを把握したいマーケターの方に向けて、私の視点で先月の注目トピックスをご紹介しています。

・2020年3月まとめ:モビリティサービスを繋ぐ MaaS (Mobility as a Service)
・2020年4月まとめ:新型コロナ状況下の「巣ごもり消費」を押さえるOMOのポイントとは
・2020年5月まとめ:アフターコロナ時代 ビジネス成功の鍵は「体験から得られる気づき」


多くの人が以前より自宅で過ごす時間が多くなっていると言われるなか、皆さんは利用するサービスが増えたり、変わったりしたなと思うことはありませんか?

在宅勤務が多くなったこともあり、私自身も平日・週末に関係なく自宅で過ごす時間がとても多くなり、それに比例してインターネット上のサービスを利用する時間も増えているなと感じています。

先日ふと、契約中サービスの見直しをしようと思い、定期購入をしている商品とサブスクリプションサービスの見直しを行いました。

 

そこで質問です。

皆さんは定期購入とサブスクリプションの違いをご存知でしょうか。

言葉としては同じ意味なのですが、実はサービス自体には違いがあります。

 

本日は、定期購入サブスクリプション の違いについてご紹介します。

ビジネスで定期購入やサブスクリプションを取り扱っている方は既にご存知かもしれませんが、「実はよくわからない」「説明してみてと言われたら説明できない…」という方は、本記事を参考にしていただければと思います。

 

定期購入とサブスクリプションの違い

上記図は、定期購入・サブスクリプションの比較を表しています。
それぞれについて、解説をしていきたいと思います。

定期購入について

一定の日数間隔で同じ商品を継続的に自動購入するサービスです。

 

定期購入のメリット

ユーザーにとっては、商品を都度購入する手間が省けることや、定期購入による特典や特別価格がメリットとしてあげられます。

一方、企業側にとっては、定期購入は都度購入よりも長期的な収益が見込めるため、販売予測が立てやすい点や、商品・オペレーションコストへの投資計画も立てやすい点がメリットとしてあげられます。

 

定期購入に向いている商品・商材

  • 米、ペットフード、サプリ、化粧品などの定期的に消費する日用品・消耗品など
  • 買い忘れを防ぎたいもの
  • 購入頻度が高く、都度注文するのが面倒なもの
  •  

表に記載した通り、定期購入にはメリットだけでなくデメリットもありますが、非常に便利なサービスであることは間違いありません。

最近は商品配送の直前に連絡があり、お届け日の調整を行える定期購入サービスもでてきています。

例えば、プッシュ通知によるお届け日のお知らせなどアプリとの相性も非常によく、定期購入サービスを展開している企業のなかには、アプリによってユーザー満足度を向上させている企業も多くあります。

サブスクリプションについて

商品やサービスを購入するときに「商品そのもの」「サービスそのもの」に対して代金を払うのではなく、「一定期間利用すること」に対して使用料を払うのがサブスクリプションのモデルです。

またサブスクリプションは、料金プランやオプションなどをニーズに合わせて用意しており、顧客満足度を最も重視している点も注目ポイントです。

近年、サブスクリプションモデルが注目されている理由には、ユーザーはモノやサービスを「所有」することを重視しているのではなく「利用」することを求めているということがあります。

それをビジネスに活用したのが、サブスクリプションモデルです。

 

サブスクリプションサービスの例

上記以外にも、“ジャンル名+サブスクリプション”などで検索してみると、さまざまなサブスクリプションサービスを発見することができます。

 

このように、世の中の流れはモノ(サービス)を「所有すること」から「利用すること」を重視する方向へと大きく変化しています。

今後もこれまで所有することが当たり前だったモノやサービスが、サブスクリプションというかたちでさらに浸透していくことが予想されます。

サブスクリプションのメリット

上記の比較表にも記していますが、サブスクリプションのメリットをユーザー側と企業側で見ていきます。

 

ユーザーメリット

  • 初期費用を抑えることができる
  • いつでも解約ができる
  • モノ(サービス)を所有する必要がない
  • 趣味嗜好からのレコメンドによる新しい発見がある

 

モノ(サービス)を所有しないので、初期費用を抑えて商品やサービスを利用することができます。

それにより初回利用のハードルが下がることや、自分では見つけられなかった商品やサービスを趣味嗜好データの分析をもとにオススメしてもらえることがメリットです。

さらにユーザー側は、モノを所有することの管理コストが減り、プラン内での選択の自由度が増します。

例えば、DVDを保管するための棚は不要になりますし、購入し所有するわけではないので、今まで手を出せなかったジャンルのDVDも失敗を恐れずに観ることができます。

 

企業メリット

  • ユーザーの初回利用のハードルが下がる
  • 継続的に収益を確保できる
  • ユーザーの利用状況や趣味嗜好のデータを取得できる
  • ユーザーから取得したデータを元に、継続的なサービス改善ができる

 

ユーザー側の初回利用のハードルが下がることは企業側のメリットにもなります。

また継続的なストック型の売上を立てやすいことや、データを収集できる点も企業にとっての大きなメリットです。

ユーザーの利用状況や趣味嗜好のデータを次のサービスにフィードバックとして活用し、改善を継続的に実施することができるのです。


売り切りの商品の場合、サービスの改善のためには新たな新商品を買ってもらう必要がありましたが、サブスクリプションモデルの場合は改善した商品を取り換える、もしくはサービスをアップデートすることで容易に改善が可能です。

企業としては、顧客との良好な関係性を維持することができれば、長期間に渡ってサービス・商品の利用が見込まれ、収益の最大化を図ることができます。

そのような意味でも、顧客との長期的な関係性を築くことがますます重要になっています。

 



定期購入とサブスクリプションの違いやメリット・デメリットについてご理解頂けましたでしょうか。

似たようなビジネスモデルではありますが、取り組み方やユーザーに与えるメリット・デメリットなどに違いがあります。

 

今後さらにネットの活用が進み「顧客中心」のビジネスを実行・実現するためにも、ぜひ定期購入とサブスクリプションの違いを理解してビジネスに活かしていただければと思います。

 


  OMOソリューション本部 本部長 石永 孝士

大学卒業後、大手アウトソーシングビジネス企業に入社。米国シアトルにてシステムエンジニアとしてCRMシステムの開発に携わる。帰国後は外資系メーカー、オプト、ヤフー、楽天にて主にECや広告事業に関するマーケティング部門を統括。デマンドジェネレーションおよび事業開発も担当し、営業・マーケティング・開発を跨るチームビルディングや事業プロジェクトの立ち上げ、子会社・合弁会社設立を多数手がける。その後いくつかの会社役員を経験し、2018年にアイリッジ入社。マーケティング部門を立ち上げ、責任者を務める。

 

 

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