サイトをアプリ化する方法とは?企業が注目する理由・メリット・手法を解説

「Webサイトをもっと手軽に使ってもらいたい」「アプリ化した方がいいのだろうか?」
そんな悩みから、サイトのアプリ化を検討する企業が増えています。
企業やお店にとっては、Webサイトを活用すれば集客に影響を与えるため、事業継続のためにも必要不可欠です。
そんな中で注目を集めているのが「Webサイトのアプリ化」です。
Webサイトをアプリ化することで、顧客体験の向上や管理の負担軽減など、さまざまなメリットがあります。
そこで今回は、Webサイトのアプリ化におけるメリットやデメリットをはじめ、アプリ化をするための準備やステップ、PWAについても解説していきます。
Webサイトのアプリ化を検討している方や方法を知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Webサイトのアプリ化とは

本記事では、「ブラウザのショートカット」「PWA」「ネイティブアプリ」の違いも整理しながら解説します。
Webサイトのアプリ化とは、アプリケーションを通じて自社のサービスにアクセスできるようにすることです。
一般的なWebサイトは「Chrome」や「Safari」などのブラウザ経由で表示されますが、アプリ化した場合はタブレットにインストールしたアプリを通じて表示されます。
アプリ化した場合は通常のWebサイトよりも高速かつシームレスな操作が可能となり、顧客体験の向上が期待できます。
そのため、ユーザーが1日に何度もアクセスするようなWebサイト(ニュースサイトやポータルサイトなど)は、アプリ化することでさらにアクセス数を伸ばしたり、コンバージョン率を上げられたりする可能性があるのです。
Webサイトをアプリ化するメリット

まずは、Webサイトをアプリ化することで企業が得るメリットをご紹介していきます。
プッシュ通知でユーザーとの接点を強化できる
Webサイトの場合、プッシュ通知の利用ができません。
しかし、Webサイトをアプリ化すればプッシュ通知の機能を組み込むことが可能です。
プッシュ通知を利用できれば、ユーザーがアプリを開くことなく欲しい情報を手に入れられるため、集客力アップにつながります。
通知できる内容としては以下の通りです。
- セール情報
- クーポンの配布
- 貯まったポイント数
- ポイントの有効期限
アイリッジが実施した「【2024年版】プッシュ通知の利用実態調査」によれば、受け取りたいプッシュ通知内容において「セールやクーポンといったお得な情報」を挙げた方が最も多くいることがわかっています。
ユーザーが欲しい情報をうまく配信できれば、集客力や売上向上に大いに役立つはずです。
▼ユーザーが「本当に受け取りたい通知内容」がデータでわかる
「【2024年版】プッシュ通知の利用実態調査」資料ダウンロード
また、プッシュ通知については以下の記事もご覧ください。
ホーム画面からすぐアクセスでき利便性が向上する
Webサイトをアプリ化すれば、ユーザーはアクセスがしやすくなります。
Webサイトの場合、ブックマークからのアクセスやキーワードを入力して検索するなど、サイトを開くまでに手間がかかります。
一方、アプリであればホーム画面にあるアイコンをタップするだけでアクセスできるため、欲しい情報を手に入れるまでに時間がかからない点がメリットです。
少しの手間を削減するだけで集客力には影響があるため、アプリ化することで隙間時間にもアクセスしてもらいやすくなるため、リピーター促進が期待できます。
ユーザー体験(UX)が大きく改善される
ユーザー体験(UX)とは、サービスを利用する際にユーザーが感じる使いやすさや機能性、デザインや感情的な反応などを含めた全体的な体験を指します。
優れたユーザー体験を提供できれば、顧客満足度の向上につながり、他社との差別化も期待できます。
Webサイトをアプリ化する場合、そのユーザー体験も大きく改善されます。
例えばデータの軽量化です。
Webサイトをアプリ化すれば、データが軽量になるためコンテンツの表示速度が向上します。
その結果、ユーザーはストレスなく閲覧できるのです。
また、オフライン時でもコンテンツを閲覧できるので、ネット接続が不安定な場合でもスムーズに利用できる点もメリットです。
ただし、アプリ化するとしてもアプリのUXには注意が必要です。
アイリッジによる「【最新版】半数が離脱してしまうダメなUIとは?アプリUX 市場調査レポート」によれば、アプリに「使いづらさ」を感じて利用をやめた経験のある方が半数いることがわかっています。
理由については、「使いたい機能がどこにあるのかわからない」や「使い方・操作性がわかりづらい」と回答した方が多く、自由回答では「広告が邪魔」といったUXに関する回答も挙がっていたと言います。
アプリのUXは「作って終わり」ではなく、ユーザーの声をもとに継続的に改善していくことが欠かせません。
実際にどのようなUI・UXが「使いづらさ」につながり、どこでユーザーが離脱しているのかを把握することが、成果の出るアプリづくりの第一歩です。
全国約4,800人を対象に実施した最新調査をまとめたホワイトペーパーでは、ユーザーが感じる不満点や、使われ続けるアプリに共通するUXのポイントを具体的なデータとともに解説しています。
Webサイトのアプリ化やUX改善を検討している方は、ぜひ一度ご確認ください。
▼ユーザー離脱を防ぐための具体的な改善ポイントがわかる
「【最新版】半数が離脱してしまうダメなUIとは?アプリUX 市場調査レポート」資料ダウンロード
コンバージョン率やリピート率の向上が期待できる
Webサイトをアプリ化すればコンバージョン率やリピート率の向上も期待できます。
その理由は前述したプッシュ通知が関係しています。
ユーザーと密なコミュニケーションを取れるプッシュ通知があれば、新商品情報やセール情報をいち早く配信できるため、ユーザーの購買意欲を高められるのです。
アプリ限定のクーポンを配信すれば、アプリの利用を促進でき、コンバージョンやリピートにつなげられます。
そして、アプリの成長にはアクティブ率も欠かせません。
アプリをダウンロードしても実際に使うユーザーがいなければコンバージョン率やリピート率の向上が望めないためです。
なんの施策も打たないままアプリを運営すれば、例えダウンロードをしたユーザーでもアプリを使わなくなるため、削除されるリスクも高まります。
アプリを成功に導くためにはアクティブ率を向上させる必要があるため、そのためにもプッシュ率の活用が有効となります。
ユーザーが喜ぶプッシュ通知を定期的に配信して利用促進を目指していきましょう。
プッシュ通知を含めたアクティブユーザーを増やす方法は、以下の資料を参考にしてみてください。
▼アクティブ率・継続利用に悩む担当者必見!
「アクティブ率を効率的にUPアクティブユーザーを増やす5つの打ち手」資料ダウンロード
また、リピート率についての詳しい情報は以下の記事でも解説しています。
運営側における管理の負担を軽減できる
Webサイトをアプリ化すれば、運営側の管理負担軽減にも役立ちます。
アプリ化すれば、さまざまな業務をアプリに集約できるためです。
また、プッシュ通知を活用することで、架電業務やダイレクトメールの削減につながり、問い合わせに関してもアプリに限定することで、対応漏れの発生を防ぐことができます。
Webサイトをアプリ化するデメリット

Webサイトのアプリ化には大きなメリットがある一方、以下のようなデメリットも存在します。
- インストールしてもらうための施策が必要になる
- アンインストールされてしまう可能性がある
それぞれ詳しく解説していきます。
デメリット1 インストールしてもらうための施策が必要になる
Webサイトをアプリ化する場合、アプリを利用してもらうためにもユーザーにインストールしてもらう必要があります。
インストールしてもらうためのコツは、アプリの魅力を伝えることです。
アプリをスマホやタブレットにインストールすることで「どのような魅力を受け取れるのか」ユーザーが理解すれば、インストールされやすくなります。
例えば以下のような施策です。
- インストール後に割引クーポンが貰える
- アプリ限定のセール情報をいち早く入手できる
などです。
実際に企業が提供している特典は「各社が実施しているダウンロード特典10選」でチェックできます。
クーポンの配布やイントの配布といった施策が行われているので、参考にしてみてください。
▼アプリの新規ダウンロードを伸ばすための施策アイデアをまとめた無料資料
「アプリの新規ダウンロードを促進各社が実施しているダウンロード特典【10選】」資料ダウンロード
デメリット2 アンインストールされてしまう可能性がある
一度ユーザーがアプリをインストールしても、「もう使わなくなったから」「プッシュ通知が多すぎるから」「スマホの容量を圧迫するから」などの理由で、アプリをアンインストールしてしまう可能性があります。
これは、事業者にとっては大きなデメリットといえるでしょう。
アプリをアンインストールされてしまうと、事業者はプッシュ通知などの効果的なツールを失い、ユーザーとのコミュニケーションが途絶えてしまいます。
アプリをインストールしてもらったらそれで成功、というわけではないのです。
アプリをユーザーに継続して利用してもらうためには、定期的な価値提供やアプリのアップデートが欠かせません。
また、アプリに対するユーザーフィードバックを収集して改善を行うなど、ユーザーのニーズや要求に合わせた戦略が不可欠です。
Webサイトのアプリ化を行うためにすること

Webサイトをアプリ化するためには、以下が必要になります。
- アプリの開発
- アプリ化に合わせたWebサイトの設計
それぞれの詳細とポイント、費用の目安などを解説しますので、これからWebサイトをアプリ化するという方はぜひチェックしてみてください。
1 アプリの開発
Webサイトをアプリ化するには、まず対応するモバイルアプリを開発する必要があります。
アプリ化にかかる費用は、アプリに搭載する機能と開発期間によって計算されます。
しかし、どのような機能を含めるのか、どのレベルのセキュリティ要件なのかなど、開発するアプリの仕様によって開発費用は異なるため、開発費用の相場は一概にはいえません。
また、フルスクラッチ開発かクラウド開発によっても開発期間が異なるため、注意しましょう。
| 開発方法 | フルスクラッチ開発 | クラウド開発 |
|---|---|---|
| 詳細 | 0からアプリを開発する | すでに開発会社が開発した機能を組み合わせてアプリを作成する |
| メリット | ・自由度が高い | ・短期間で開発できる ・費用を抑えられる |
| デメリット | ・費用が高くなる傾向にある ・開発に時間がかかる |
・自由度が低い |
| 一般的な開発期間 | 6ヶ月〜数年 | 数週間~数ヶ月 |
アプリの開発期間については、こちらで詳しく解説しています。
2 アプリ化に合わせたWebサイトの設計
Webサイトをアプリ化するためには、既存のWebサイトやその中にあるコンテンツ、機能などを調整する必要もあります。
例えば、モバイルデバイスに適したレスポンシブデザインを採用したり、アプリ化に際して新しい機能やコンテンツを追加したりする必要があるでしょう。
また、アプリ化を見据えて今から新しいWebサイトを構築するという場合、アプリ化しやすい環境で開発しておくのがおすすめです。
そうすることで、アプリ化をスムーズに進められる上に、費用を抑えることにもつながります。
大切なのは、ユーザーがアプリを使いやすく、便利に利用できるように設計することです。
アプリ化に合わせたWebサイトの設計は、ユーザーがアプリを愛用し、継続的に利用するための大切なポイントとなります。
Webサイトをアプリ化する主な方法(3つの手段)

Webサイトのアプリ化には、大きく分けて「ホーム画面追加」「PWA」「ネイティブアプリ」の3つの方法があります。
それぞれ手軽さ(導入難易度)/できること(機能)/費用感が異なるため、まずは違いを整理したうえで、自社に合う方法を選びましょう。
① ホーム画面追加(ブラウザのショートカット)
1つ目は、Webサイトをホーム画面に追加する方法です。
使用しているスマホやパソコンによって画面に追加する方法は異なります。
・iPhone(Safari)
- SafariでWebサイトを開く
- 画面下部にある「共有」のアイコンをタップする
- 「ホーム画面に追加」をタップする
- 必要に応じて名前を編集して「追加」をタップする
・Android(Chrome)
- Webサイトを開く
- 画面右上にある3つの点のアイコンをタップする
- 「ホーム画面に追加」を選ぶ
- ショートカットの名前を入力して「インストール」をタップする
・PC(Chrome/Edge)
- Webサイトを開く
- ブラウザ上部の「…」をクリックする
- 「アプリ」にカーソルをあてる
- 「このサイトをアプリとしてインストール」をクリックする
② PWAによるアプリ化
アプリストアからダウンロードすることなく、ブラウザ上でアプリのように動作するWebアプリをPWAと言います。
アプリと同じようにプッシュ通知やホーム画面へのアイコン通知といった機能を使うことができ、オフラインでも動作可能です。
Webサイトへのアクセスの手間を減らせる点やユーザビリティ向上、開発工数が軽減できるといったメリットがあります。
PWAの詳しい内容については下記項目で解説するのでご覧ください。
③ ネイティブアプリとして開発
AndroidやiPhoneなど、スマホやパソコンにインストールして使用するアプリをネイティブアプリと言います。
AndroidであればGoogle Play、iPhoneであればApp Storeからインストールが可能です。
一度インストールすればホーム画面にアイコンが表示されるため、起動が手軽になります。
プラットフォームが提供している専用言語やフレームワークを使用するので、高いパフォーマンスや安定した操作性を実現できる点がメリットです。
機能の自由度の高さも魅力です。
ただし、開発が必要となり、それには費用や時間がかかります。
「Webサイトのアプリ化」と「PWA」
Webサイトのアプリ化には、通常のアプリ、いわゆるネイティブアプリの開発のほか、「PWA」という技術を活用した方法もあります。
ここでは、PWAとはなにか、どのようなことができるのかを解説していきます。
PWAとは
PWA(Progressive Web App)とは、既存のWebサイトやコンテンツを使用して疑似アプリを作成する技術のことを指します。
PWAは一般的なアプリではなくあくまでも疑似アプリのため、ユーザーがデバイスにインストールする必要はありません。
「App Store」や「Google Play ストア」などのアプリストアの審査を通す必要もないため、比較的短期間かつ低コストで開発が可能です。
Webサイトとアプリのいいとこ取りをしたものだと考えるとわかりやすいかもしれません。
PWAの機能
PWAでは、以下のような機能を使用できます。
- プッシュ通知
- オフラインでの動作
- 全画面表示
- ホーム画面へのアイコンの追加
- 高速な読み込み技術
PWAで利用できる機能を考えると、ほとんど一般的なアプリと変わらないことが分かるでしょう。
むしろアプリよりも動作が速いことも多く、顧客体験の質の向上やSEO対策(検索画面で上位表示させるための対策)にもつながります。
ただし、PWAで利用できる機能はブラウザに依存してしまうため、「Androidでは使えるけどiPhoneでは使えない」ということが起こり得ます。
PWAを利用する際には、そのメリットやデメリットを十分に理解した上で検討することが大切です。
そのため、ネイティブアプリほどの開発コストをかけずに、継続的に利用されるサービスを提供したい場合には、PWAを活用することで「アプリのような体験」を比較的低コストで実現できます。
Webサイトのアプリ化でよく寄せられるご質問

最後に、Webサイトのアプリ化で多い疑問をご紹介していきます。
疑問解消のために役立ててください。
Q1. どのようなサイトがアプリ化に向いていますか?
アプリ化に向いているサイトとして「ECサイト」が挙げられます。
商品やサービスを販売するWebサイトを指し、ECサイトをアプリ化することで、ユーザーはホーム画面からすぐにアクセスできるようになるため、欲しい時にすぐに商品を探して購入できるメリットがあります。
また、クーポンの配布やセール情報の配信など、プッシュ通知を活用すれば購買につなげやすくなります。
さらに、「ニュースサイト」もおすすめです。
経済やスポーツ、芸能など、さまざまなニュースを閲覧できるサイトで、更新頻度が高いのでアプリ化に適している特徴があります。
プッシュ通知を活用すれば、新着ニュースをいち早くユーザーに届けられる点がメリットです。
Q2. PWAはすべてのスマホで同じように使えますか?
PWAでアプリ化したとしても、すべてのスマホで同じように使えるとは限りません。
iOSはSafari、AndroidはGoogle Chromeといったように、それぞれで標準ブラウザは異なります。
そのため、PWAの機能がブラウザでサポートされているとは限らないためです。
リリースする際には、すべてのブラウザで動作確認を行うようにしましょう。
Q3. アプリ化するのにどれくらい費用がかかりますか?
Webサイトをアプリ化するための費用は、開発手法によって大きく異なります。
目安としては以下の通りです。
- PWAアプリ:50~200万円程度
- WebViewアプリ:100~300万円程度
- ネイティブアプリ:300~1,000万円程度
機能によっても費用は異なり、シンプルな業務アプリや既存のWebサイトをアプリ化する場合は、比較的抑えた費用での開発が可能ですが、複数の機能を搭載したり、ECサイトとの連携や会員登録機能を持たせたりするアプリとなれば、より多くの費用が必要になります。
また、専門性の高いアプリはより高くなる傾向です。
Q4. ホーム画面に追加やアプリ化が表示されない原因は?
ブラウザやOSの仕様、HTTPS対応の有無、PWA条件を満たしていないことなどが原因として考えられます。
まとめ

Webサイトをアプリ化すれば、使い勝手が向上し、コンバージョン率やリピート率の向上が期待できます。
ユーザーとの接点を増やし、継続的な利用を促進できる点は、事業者にとって大きなメリットといえるでしょう。
一方で、ただアプリ化すれば成果が出るわけではありません。
ユーザーにとって使いやすく、必要な情報へ迷わずたどり着ける設計や、継続して利用したくなる体験を提供することが重要です。
自社の目的やユーザー層に合わせて、どのような機能や体験を提供すべきかを検討していきましょう。
ここまで見てきたように、Webサイトのアプリ化には複数の選択肢があります。
「どの方式が自社に合っているのかわからない」「まずは費用感だけ把握したい」という段階でも問題ありません。
アイリッジでは、PWA/ネイティブアプリ/ハイブリッドアプリなど複数の方式に対応し、目的や課題に応じた最適なアプリ化の進め方をご提案しています。
Webサイトのアプリ化を検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。




