デジタルチケットとは?仕組みや活用シーン、メリット・デメリットも解説
近年、舞台の公演やコンサート、ライブなど、多くの場面で紙ではなくデジタルチケットの活用が増えています。
紙のチケットと比較すると、さまざまなメリットがあり、イベント開催者が抱える課題の解決にもつながります。
しかし、これまでに活用したことがない場合、
「QRコードが表示されない」
「スクリーンショットでも入場できるのか」
「同行者への分配方法がわからない」
といった不安を感じる方も少なくありません。
また、デジタルチケットと聞いても、具体的な仕組みや使い方がイメージできない方もいるでしょう。
そこで今回は、デジタルチケットの基本的な仕組みや紙チケットとの違いを解説すると共に、デジタルチケットの種類や活用シーン、使い方などもご紹介していきます。
デジタルチケットについて理解したい方や、導入を目指している方、状況に合う使い方を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
デジタルチケットとは?
紙製のチケットの代わりとしてデジタル化された入場券をデジタルチケットといいます。
ここでは、デジタルチケットの仕組みや紙チケットとの違い、呼び方について解説していきます。
デジタルチケットに関する知識を増やすためにもチェックしてみてください。
デジタルチケットの基本的な仕組み
前述したように、デジタルチケットはデジタル化された入場券を指します。
スマートフォンやタブレットなどの電子機器に表示し、管理できる形式で発行されます。
デジタル技術とスマートフォンの普及を活用したシステムで、購入者がオンラインでチケットを予約し、購入することで固有の識別コードが生成され、購入者のスマートフォンに送信される仕組みです。
つまり、スマートフォンやタブレット自体がチケットになり、イベントのチケットの申込みから支払い、受取りや入場まで一連の流れを1台のスマートフォンやタブレットのみで完結できます。
識別コードは、一般的にバーコードやQRコード形式で表示され、イベント会場の入り口に設置された専用の読み取り機を使用してコードをスキャンしてチケットの有効性をチェックします。
そのため、チケットの偽造や不正利用の防止につながり、入場手続きもスムーズに行いやすくなります。
また、スマートフォンアプリを使用してデジタルチケットを管理することも可能です。
アプリ内でチケットを表示できる他、必要に応じて更新できる仕組みです。
イベントの時間変更があった際や座席の変更があった時など、リアルタイムでチケット情報を更新できる点が特徴です。
従来の紙チケットとの違い
デジタルチケットであれば、紙のチケットの発券や郵送が不要になります。
前述したように、購入者はスマートフォンやタブレットでバーコードやQRコードを表示して、会場の入り口にある読み取り機にかざすだけで入場でき、イベントを楽しめます。
スムーズな入場につながる点が大きなメリットですが、その他にも魅力があります。
例えば、紙のチケットの印刷や配送コストが削減される点です。
数人ほどのイベントであればそれほどコストもかかりませんが、数万人規模のイベントであれば紙チケットを作成して配送するだけでも多くのコストが必要です。
配送途中でトラブルがあれば、購入者の元に届かない可能性もあります。
しかし、デジタルチケットであればスマホやタブレットでコードを受け取るだけなので、開催者側も購入者側もリスクを防ぐことができます。
また、紙のチケットだと入場時に多くのスタッフが必要でしたが、デジタルチケットであれば入場時の目視確認作業が自動化されるため、スタッフの負担軽減にもつながります。
加えて、不正転売を防ぐ機能もあります。
購入者の本人確認情報とチケットのデータを紐づけることで、紙チケットでは難しい転売対策が可能になっています。
デジタルチケットのさまざまな呼び方
紙チケットをデジタル化したデジタルチケットにはさまざまな呼び方があり、利用場面によって使い分けられている特徴があります。
違う呼び方としては以下の通りです。
- 電子チケット
- オンラインチケット
- eチケット など
デジタルチケットを単体で終わらせず、来場後の情報配信やクーポン配布、リピート促進まで一体で設計したい場合には、アプリとして実装する方法も有効です。
デジタルチケットの種類
デジタルチケットといっても複数の種類があります。
用途や利用するシーンに合わせて選択できるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
適切なデジタルチケットを選択することで、効率的なチケットの管理や顧客サービスの向上につながるはずです。
1回利用のデジタルチケット
単発のイベントやライブなどで使用されるデジタルチケットです。
特定の日時や場所のみで1回限り有効となり、デジタルチケットの中で最も一般的な形式と言えます。
使用すれば無効になるので、「違う日にまた入場したい」と考えても利用できません。
1回利用のデジタルチケットのメリットは、紙チケットと比較すると偽造が難しい点です。
スマートフォンやタブレットで表示できるので、紛失リスクも少なく、来場者のデータ収集や分析がしやすい点もメリットです。
回数券型デジタルチケット
同サービスを複数利用する際に便利なデジタルチケットが回数券型です。
施設やお店を何度も利用することが決まっている顧客向けに作られており、1回のみ利用できるタイプよりも回数券型のほうが価格設計もお得になっているケースが多いです。
電子化されているので、残りの利用回数を把握しやすく、紙のチケットを複数持ち歩く必要がない点が購入者側のメリットです。
開催者側は、在庫管理がしやすく、不正利用を防ぎやすいメリットがあります。リピーターを獲得しやすい点も魅力の1つです。
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定期券・サブスクリプション型デジタルチケット
一定期間内であれば繰り返し利用可能なデジタルチケットは定期券・サブスクリプション型です。
公共交通機関の定期券や月額制の博物館のパス、年間パスポートなどが当てはまります。
期間中であれば何度でも施設を利用できるので、頻繁に訪れる方向けのデジタルチケットです。
デジタル化によって更新手続きが簡単になり、オンライン上で手軽に継続や解約ができる点がメリットです。
利用状況の分析も可能なので、利用者の行動パターンに基づくサービスへの改善にも役立ちます。
日時指定デジタルチケット
特定の日にちや時間を指定して利用できるのが日時指定のデジタルチケットです。
レストランやテーマパークのアトラクションなどで使用されています。
入場者をコントロールできるので、混雑によるトラブルを防ぐために有効です。
デジタル化することで、予約の変更や取消の手続きがしやすく、開催者側は来場者の予測が立てやすいので、効率的な運営がしやすくなります。
混雑状況に応じた価格設定も可能になり、収益の最適化にもつながります。
ギフト・クーポン型デジタルチケット
ギフト券やクーポン券もデジタルチケット型が普及しつつあります。
商品やサービスの販売を促すために活用され、デジタル化によって柔軟な運用が可能です。
ギフトチケットに関しては、購入したら瞬時に発行でき、送信も可能になっているため、急なプレゼントニーズに最適です。
クーポンチケットは、使用状況のトラッキングが容易でマーケティング効果の測定に便利です。
顧客に合わせたオファーの提供もしやすくなっています。
デジタルチケット活用の主なシーン
ここからは、デジタルチケットが活用できる主なシーンについて解説していきましょう。
どのような場面で使用できるのかを理解し、導入の参考にしてください。
イベントやコンサートでの活用
イベントの中でもライブやコンサートは多くの利用者が訪れることが予想できます。
紙チケットでは入場時に混雑しやすい点が大きな課題となっていましたが、デジタルチケットであればバーコードやQRコードを使用しての入場になるため、スムーズな入場管理が可能です。
入場待ちの時間が大幅に短縮されるので顧客満足度にも良い影響を与えるはずです。
また、小規模なイベントであっても入場するだけで多くの時間を要します。
入場者リストと入場券、身分証明書を照らし合わせて入場者をチェックし、さらに費用の支払いがあればその分混雑も目立つはずです。
しかし、デジタルチケットに変更するだけで、入場者リストの印刷が必要なくなり、受付や対応にかかる人材の配置も少なく済みます。
手間を省けるだけではなくコストを抑えられる点もデジタルチケットの大きな魅力です。
スポーツ観戦や大会での活用
ライブやコンサートといった音楽イベントだけではなく、スポーツ観戦や大会でもデジタルチケットの活用は有効です。
紙チケットと比較すると入場待ちの時間が大幅に短縮され、偽造や不正入場といったリスクも軽減できます。
また、購入後にイベントの情報や選手のプロフィール、グッズ販売やタイムスケジュールなどを配信することで、来場する前から利用者のワクワク感を高めることができます。
入場した後もアプリ内で限定コンテンツを配信したり、大会に出ている選手の情報やフォトフレーム機能など、さまざまな体験設計を加えたりすることで、ファンとの関係性をより深くし、継続化を目指すことにつながります。
交通機関(鉄道・バス・航空券)での活用
鉄道やバス、航空券などの交通機関でもデジタルチケットの活用は進んでいます。
運賃や定期券、回数券などをデジタルチケットとして提供することで、スマートフォンでチケットを購入できるので窓口に並ぶ必要なく運賃や回数券の支払いが可能です。
交通機関を利用する際には、ICカードのようにスマートフォンをタッチするだけで改札を通過できるので、利便性アップにもつながります。
従来の定期券であれば紛失してしまうと再発行手数料やデポジットの支払いが必要でしたが、デジタルチケットであれば紛失する心配がありません。
利用履歴の確認も簡単に行えるので、利便性が良くなり顧客満足度向上にもつながるはずです。
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遊園地や水族館・美術館など施設での活用
遊園地や水族館、美術館や博物館といった施設の入場や入園でもデジタルチケットの導入が進んでいます。
入場手続きが効率化するため、入場や入園にかかる待ち時間が短縮される点がメリットです。
日にちや時間の指定ができるタイプを活用すれば、混雑緩和にもつながります。
さらに、デジタルチケットに限定イベントの参加権や売店の割引チケット、アトラクションの割引クーポンなどを付与すれば、来場者の満足度向上につながり、リピーター獲得にも貢献するはずです。
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ギフトチケットや販促キャンペーンでの活用
デジタルチケットは、購入した本人が使用する他、家族や友人、恋人などにギフトとして送れるものも存在します。
そのため、お店のファンにギフトとしてデジタルチケットを活用してもらえば、新規顧客獲得につながります。
また、販促キャンペーンにも有効です。
回数券や1度限り有効なクーポン券などをユーザーに配布することで利用促進につながります。
サロンやスポーツジムの入会キャンペーンで回数券を配布したり、店舗のイベント時にクーポン型のデジタルチケットを配布したりすれば、リピーター獲得も目指せるはずです。
デジタルチケットの使い方
最後に、デジタルチケットの使い方を解説していきます。
購入者側・開催者側に分けてご紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
【購入者側】のデジタルチケットの使い方
まずは、購入者側のデジタルチケットの使い方です。
インターネットでチケットを購入する
デジタルチケットを入手するためにも購入しなければいけません。
イベントの公式サイトやチケットの販売をしているWebサイト、専用アプリなどを通じて希望するチケットを選んでください。
購入する際には、氏名や電話番号など、必要事項を入力して、クレジットカードや電子決済など、支払い方法を選ぶ必要もあります。
そして、多くではメールやアプリなどに購入したチケット情報が送信されるので、間違いがないか必ず確認してください。
QRコードを事前に確認する
チケットを購入した後には、登録したメールアドレスやアプリ内でQRコードが付いたデジタルチケットが発行されます。
中には、販売元が指定した期日になってから、アプリや専用のURLにログインすることでQRコードが表示されることもあります。
QRコードは、チケットの代わりとなるものなので、入場時に提示しなければいけません。
そのため、受け取ったチケット情報は入場日時の前に必ず確認するようにしてください。
指定の日時になってもQRコードが送られてこない、表示されない場合には購入先に問い合わせをして確認しましょう。
なお、一部のイベントではQRコードを事前に表示すると無効になるケースもあるため、表示タイミングについては販売元の案内を必ず確認してください。
当日にQRコードを提示して入場する
イベント当日の入場時間になったら、スマートフォンにあるQRコードを使って入場できます。
入場の仕方は専用の読み取り機にかざす他、受付のスタッフに見せることもあります。
スマートフォンの画面が暗すぎると機械がうまく読み取れないケースもあるため、画面は明るく設定しておくことも大切です。
また、人が多い時など場合によってはネットがつながりにくいケースもあります。
その場合は時間になっても入場できないケースやQRコードが表示できない可能性もあるため、あらかじめQRコードの画面を表示させて待機しておくのもポイントです。
QRコードが認証されればスムーズな入場が可能です。
しかし、稀に本人確認で身分証の提示が必要なイベントもあります。
その場合、注意事項に身分証の提示について記載があるため、事前に確認して準備をしておきましょう。
同行者にチケットを分配する
イベントに複数で参加する場合、チケットを1人の人が複数枚購入するケースもあります。
その場合は、購入者が同行者にチケットを分配しなければいけません。
多くのシステムでは、LINEやメールを活用して同行者に送信できます。
相手がスマートフォンを持っていない場合は、運営者に事前連絡をする必要があるケースもあれば、同行者の情報をあらかじめ入力しておき、当日は身分証を持参することで窓口で確認後に入場できるケースもあります。
スマートフォンを持っていない場合は、あらかじめ確認しておきましょう。
デジタルチケットはスクリーンショットでも入場できますか?
デジタルチケットのQRコードは、スクリーンショットでも入場できる場合がありますが、基本的には利用できないケースが多いため注意が必要です。
近年の電子チケットは不正利用や転売対策として、アプリ上でのみ表示できる仕様や、一定時間ごとに更新される「ワンタイムQRコード」が採用されていることがあり、スクリーンショットでは無効になる仕組みが導入されています。
また、イベントによっては「スクリーンショットや印刷では入場不可」と明確に定められており、必ずログイン状態の画面提示が求められるケースもあります。
そのため、スクリーンショットに頼るのではなく、基本は公式アプリや購入サイトからQRコードを表示するようにしましょう。
通信障害などに備える場合も、事前に販売元の案内や利用条件を確認しておくことが重要です。
【開催者側】のデジタルチケットの使い方
次に開催者側のデジタルチケットの使い方です。
イベント情報や座席設定をシステムに登録する
イベントの主催が決定した後に、デジタルチケットの販売専用サイトにて、イベントの日時やイベントの名称、チケットが確認できる日などの情報を登録していきます。
また、イベントの種類に応じて、座席や座席の種類、販売枚数や注意事項なども設定します。
さまざまな設定をし終わったらチケットの販売が開始されます。
購入者に専用URLや注意事項を配布する
チケットの販売が開始された後には、購入者に対して専用のURLや注意事項などが個別に送信されます。
送り方は、登録されたメールアドレスもしくはLINEなどです。
受け取る側の購入者は、指定日以降に送られたURLを確認してQRコードを確認します。
メールを受信していない、QRコードが表示できないといった個別の問い合わせに対しては自社で対応するケースもあれば、デジタルチケット販売の業者が代行するケースもあります。
当日の入場受付でQRコードを確認する
イベント当日は、購入者が受け取ったQRコードを使って入場します。
専用の読み取り機を使って入場処理を行いますが、購入者が直接QRコードをかざして入場する場合もあれば、受付のスタッフが目視で確認するケースもあります。
また、受付スタッフが専用機器で確認するケースもあります。
売上管理や来場者データを活用する
チケットを販売するだけで終わりではありません。
デジタルチケットであればデータを活用することで、さらなる施策を生み出せるようになります。
例えば売上管理です。
チケットが売れた数や在庫などは、管理画面ですぐに確認できます。
いつ・誰が入場したのかも把握でき、年齢層や居住地域といった基本的な属性に加えて、購入したタイミングや決済方法といった行動データも集められます。
そのため、以下のような施策の実現が可能です。
- 購入率の高い時間帯を把握し、効果的なタイミングで販売案内を配信する
- 購入率の低い地域に対して重点的なプロモーションをする
- 販売状況に応じた追加施策の実施
次のイベントの企画にも役立つはずです。
デジタルチケットのメリットと注意点を理解して導入を進めよう
人件費や紙資源の削減といったメリットを持つデジタルチケットを導入すれば、イベントの入場がよりスムーズになります。
1回のみ利用できるタイプや回数券型、定期券型や日時指定型、ギフト・クーポン型など、さまざまな形式がある点も特徴です。
活用シーンに合わせて最適な種類を選んで導入してみてください。
デジタルチケットは、単に紙をデジタルに置き換えるだけでなく、入場体験のスムーズ化や不正防止、データ活用による施策改善までを実現できる手段です。
一方で、「既存のチケットサービスでは柔軟な運用ができない」「会員管理や予約、来場後のコミュニケーションまで一体化したい」といった課題を感じるケースも少なくありません。
特に、ユーザーが日常的に使っているLINE上で完結する体験を求める場合、汎用的なチケットサービスでは対応が難しいこともあります。
そうした課題に対して、アイリッジでは、デジタルチケットや予約機能をLINE上で提供できるLINEミニアプリを活用した体験設計・開発支援を行っています。
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