アプリの活用が顧客体験の向上に効果的な理由とは?事例や導入ポイント等も解説
現代のビジネスにおいて、顧客体験(CX)の重要性はますます高まっています。
顧客は商品やサービスだけでなく、「どのように購入するか」「どのように使うか」なども重視するようになりました。
そんな中、アプリの活用は顧客体験を向上させるための効果的な手段として注目されています。
アプリは、あらゆるビジネスにおいて顧客との接点を強化し、よりパーソナライズされた体験を提供することができます。
本記事では、顧客体験を向上させるためにアプリが効果的な理由を解説するとともに、顧客体験の向上に効果的なアプリの作り方や運用のポイント、アプリを活用した顧客体験戦略の事例などを紹介します。
アプリを活用し、ビジネスの競争力を高めましょう。
顧客体験(CX)とは
「顧客体験」とは、顧客がある商品やサービスに興味を持った瞬間から購入・使用・継続などを通して得られるすべての体験のことを指します。
「Customer Experience」の略で、ビジネスでは「CX」と呼ばれることも多いです。
昨今、IT技術やテクノロジーが発達してさまざまな商品・サービスが毎日のように開発されています。
また、インターネットやスマートフォンなどの普及により、消費者一人ひとりがあらゆる情報を簡単に手に入れられるようになりました。
このような状況の中、単なる「質」のみで商品やサービスを購入してもらうことは難しくなってきています。
そんな中で注目されているのが、「顧客体験(CX)」です。
激しい競争の中で生き残るためには、商品やサービスの品質だけでなく、顧客との対話やコミュニケーション、利便性、パーソナライズされたサービスの提供などの顧客体験を通し、自社や商品・サービスのファンを増やしていく必要があります。
また、良好な顧客体験は、顧客のロイヤルティ(企業・商品に対する忠誠心や愛着心のこと)を高め、リピーターを増やすことにもつながります。
アプリの活用が顧客体験の向上に効果的な理由
アプリの活用が顧客体験の向上に効果的な理由は、以下の3点です。
- スマホが人々の生活の一部になっているため
- よりパーソナライズされたコミュニケーションが取れるため
- 顧客情報の収集・分析ができるため
それぞれ詳しくみていきましょう。
理由1 スマホが人々の生活の一部になっているため
現代社会では、スマートフォンは人々の生活に欠かせない存在となっています。
株式会社日本マーケティングリサーチ機構が2022年9月にスマホに関する調査を実施した結果、55%以上の人が1日にスマホを3時間以上利用すると回答しています。
(参照 株式会社日本マーケティングリサーチ機構「スマホに関する一般調査」)
電話やSNS、メールなどのコミュニケーションを目的とした機能をはじめ、目覚ましや財布などに代わる機能、ゲームや書籍などのエンタメを楽しむための機能など、スマホにはあらゆる機能が備えられています。
決して大げさではなく、「スマホ1台あれば何でもできてしまう時代」なのです。
そんな中、企業やビジネスがアプリを通じて顧客と接触することは、顧客にとって自然で身近な体験と考えるのが自然でしょう。
アプリを活用することで、顧客はいつでも簡単に商品やサービスにアクセスし、自分の生活スタイルに合わせて利用することができます。
理由2 よりパーソナライズされたコミュニケーションが取れるため
アプリは、WebサイトやSNSのようにユーザー側から企業にアプローチをするPULL型ではなくPUSH型のビジネスモデルです。
企業側からユーザーに対して積極的にアプローチすることが大切なので、アプリが持つプッシュ通知を活用すればタイムリーで有益な情報を迅速に伝えられる利点があります。
顧客体験向上やパーソナライズされたコミュニケーションを目指せます。
アイリッジが実施した「【 2024年版 】プッシュ通知の利用実態調査(業種別)」によれば、「プッシュ通知をきっかけに行動した経験」に「あり」と答えた利用者がそれぞれ80%以上いたことがわかっています。
- スーパーマーケット:89%
- 百貨店、商業施設:81%
- ドラッグストア:88%
プッシュ通知の内容としては、クーポンやセールの情報など、ユーザーが受け取って嬉しい情報を届けることも大切ですが「ポイントの失効日」といったようにパーソナライズされた情報を届けることで役立つツールだと実感してもらえます。
前述したアンケートにおいても、ポイントの失効日を受信したいと考えるニーズは高かったため、ユーザーが求める内容を発信できる工夫を施すことが大切です。
より詳しいデータをご覧になりたい方は、「【2024年版】プッシュ通知の利用実態調査(業種別)」ホワイトペーパーをぜひご活用ください。年代別・業種別に分析したユーザーの通知許諾率や行動傾向を網羅しており、アプリ運用のヒントが詰まっています。
「小売アプリ編|【2024年版】プッシュ通知の利用実態調査」ダウンロード
「金融アプリ編|【2024年版】プッシュ通知の利用実態調査」ダウンロード
理由3 顧客情報の収集・分析ができるため
アプリを導入すれば、顧客情報の収集や分析にも役立ちます。例えば、アイリッジではインストール数や利用者数の多さだけではアプリの成功や成果は評価できないと考えています。
確認すべき3つの指標は以下のとおりです。
項目 | Grok(xAI) | ChatGPT(OpenAI) | Gemini(Google) |
---|---|---|---|
公開リスク | URLが無制限で公開状態となり、会話ログが検索可能になっていた | 共有機能は廃止されたものの、過去に同様の問題が発生した事例がある | 共有機能が限定的で、比較的安全性が保たれている |
UIと透明性 | 注意表示や制限が不十分で、意図せず公開される設計となっていた | 通知機能の改善が見られるものの、透明性には課題が残る | Google内で一元的に管理されており、比較的制御が利いている |
日本ユーザーの注意点 | 医療や心理相談の内容まで公開される恐れがあるため注意が必要 | 規約の更新を見落とすと、意図せずリスクを抱える可能性がある | ローカル仕様の理解不足が、誤動作につながることもある |
分析においては、以下の振り返り方を進めているので参考にしてみてください。
①データの確認
全体数値、アプリ機能の数値、アプリ内施策結果数値のそれぞれを確認し、変化がないか確認する
②考察から仮説を立てる
数値の因果関係をみることが分析や考察のポイントとなり、「Aを原因としてBが変動すること」と仮説を立てて具体的な課題を出していく
③改善案の検討
仮説課題に優先順位をつけて改善方針を立てていく
④解決策の実行
具体的な解決策を考えたら実行に移る
参照:施策の振り返り方
アプリの効果検証や改善施策に役立つ指標と分析ノウハウを、より詳しく知りたい方は、以下の資料をぜひご覧ください。「アプリマーケティングの基礎知識(前編・後編)」のホワイトペーパーでは、KPIツリーの活用法や振り返りの具体例まで網羅的に解説しています。
「アプリマーケティングの基礎知識(前編)~アプリ利用分析で『見るべき指標』と分析方法(APPBOX編)~」ダウンロード
「アプリマーケティングの基礎知識(後編)~アプリ利用分析で『見るべき指標』と分析方法(APPBOX編)~」ダウンロード
顧客体験の向上に効果的なアプリの作り方
顧客体験の向上に効果的なアプリを作る場合、以下の流れに沿って行いましょう。
- 課題を抽出する
- 目的・ゴールを設定する
- アプリの設計を行う
- アプリを実装する
- 運用の設計を行う
- テストアプリを作成する
それぞれのステップにおける詳細やポイントを解説します。
STEP1 課題を抽出する
まず最初に、顧客が抱えている課題や問題を明確に抽出します。
課題の抽出は、アプリ開発の基盤となり、顧客体験の改善における重要なステップです。
以下の手順に沿って丁寧に現在の課題を洗い出してみましょう。
- 顧客との接点を持つチャネルをリストアップする
- 各チャネル・施策における成果を確認する
- 実際に自分が顧客になって体験してみる
顧客との接点を持つチャネルには、実店舗やWebサイト、SNSなどが挙げられます。
顧客体験を設計する上で、入り口となるチャネルの把握は欠かせません。
漏れがないよう、しっかりとリストアップしましょう。
チャネルが出揃ったら、各チャネルや施策の成果を確認し、自社にとって成果の出やすいものを把握します。
それぞれの施策において課題点があれば、書き留めておきましょう。
顧客の生の声を聞くためにアンケート調査や顧客インタビューなどを実施するのもよいですが、できればさまざまなチャネルにおける顧客体験を実際に体験してみるのがおすすめです。
百聞は一見に如かず、体験することで初めて見えてくる課題もあるかもしれません。
STEP2 目的・目標を設定する
次に、アプリの目的を明確に設定します。
顧客体験の向上だけでなく、ビジネスの目標や戦略にも合致する目的を定めましょう。
目的を決めたら、それを実現するための具体的で測定可能な目標を設定することで、開発の方向性が明確になります。
以下に目的別の目標設定の例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
■自社や商品・サービスのファンを増やすことが目的の場合
- WAU(MAU):1週間(1ヶ月)に1回でもアプリを開いたユーザーの数
- SV:ページが閲覧された合計回数
- 1ユーザーあたりの平均閲覧数
- SNSのフォロワーの増加率
■顧客の購買意欲を高めて売上をアップさせることが目的の場合
- WAU(MAU):1週間(1ヶ月)に1回でもアプリを開いたユーザーの数
- 店舗でアプリを提示した人の数・率
- 各店舗におけるコンテンツの配信量
■チャネル間の回遊率を向上させて顧客満足度をアップさせることが目的の場合
- アプリからECサイトへの遷移率
- アプリ経由のCVR(コンバージョン率)
STEP3 アプリの設計を行う
アプリ開発の目的や具体的な目標が定まったら、いよいよアプリの設計です。
前述したとおり、アプリのメリットはユーザーの行動履歴を残してそれに沿った改善ができることです。
そのためには、分析機能を装備したり、データ収集が行えるツールを組み込んだりすることが大切です。
また、アプリの設計は、ユーザビリティやユーザーエクスペリエンスを考慮しながら行う必要があります。
顧客のニーズや課題に基づいて、シンプルで使いやすいインターフェースを設計しましょう。
重要なポイントとしては、必要な機能だけを揃えること、ユーザーが直感的に操作できるナビゲーションやメニューを用意すること、情報を整理してわかりやすい表示をすることなどが挙げられます。
ユーザーテストやフィードバックの収集を通じて、設計の改善を行うことも重要です。
STEP4 アプリを実装する
設計が完了したら、実際にアプリを開発します。
開発チームやデザイナーとの綿密な連携を図りながら、顧客体験を重視したアプリの実装を行いましょう。
セキュリティやパフォーマンスなどの技術的な側面も考慮しながら、高品質なアプリを開発することが求められます。
UIを実装させる際には、各OSのガイドライン(iOSの場合は「ヒューマンインタフェースガイドライン」、Androidの場合は「マテリアルデザイン」)に沿った設計をすることが大切となります。
これらに沿ったUI設計にすることで、各OSのアップデートに対して最小限の工数で対応することができます。
また、読み込みに時間がかかるとユーザーはアプリを使わなくなってしまうため、短時間で読み込めるような設計を意識しましょう。
非同期通信(画面スクロールのたびに表示に必要なデータを追加で取得する方法)や遷移先の画面のデータをあらかじめ取得しておくなどする方法がおすすめです。
システムを実装させる際、セグメント配信機能や自動ログイン機能を実装し、顧客一人ひとりにパーソナライズされたコンテンツを届けられるように設計することも重要です。
STEP5 運用の設計を行う
アプリは開発したら終わりではなく、運用の設計こそ重要なステップです。
アプリの更新や改善を行うためのロードマップやリリース計画を策定して、継続的に改善を行う体制を整えてください。
例えば、アプリの継続活用を目指すには、利用者が魅力だと感じる施策を実行する必要があります。
アイリッジが実施した「アプリクーポンに関する調査2025(2025年度)」によれば、店舗訪問のきっかけや購入決定にはクーポンの影響力が大きいという調査結果が出ています。クーポンを入手する方法としては、「店舗の公式アプリ」と回答した割合が最も多くなっており、アプリの重要度がわかる結果となりました。
参考:【2025年版】アプリクーポンの利用実態調査
そのため、クーポンやセール情報など、お得な特典や情報を定期的に配信することがアプリを継続してもらう上では重要なポイントです。
そして、これらの情報をどう配信していくかも重要な要素となります。
実施した施策の成果を分析し、他のチャネルでの成果と比較することで「ユーザーが求めていること」を探れる可能性もあります。
そのためにも、外部ツールなどと連携して施策の成果を正確に図れる仕組みづくりが大切です。
アプリを通じて効果的なクーポン配信や再来店促進を実現するには、生活者の最新動向を把握することが重要です。「【2025年版】アプリクーポン利用実態調査」では、世代別の活用傾向や効果的な配信チャネルなど、運用設計に役立つデータを多数掲載しています。
「【2025年版】アプリクーポンの利用実態調査」ダウンロード
STEP6 テストアプリを作成する
最後に、実際のリリース前にテストアプリを作成し、各機能の動作やユーザーエクスペリエンスの確認を行います。
ユーザーテストや内部テストによって、バグや問題点を特定し修正していきましょう。
テストを行う際は、さまざまなOSかつさまざまな年代の端末で試してみることが大切です。
最新の機種であれば問題なかったものの、1つ前の機種ではなんらかのバグが発生したという事例は少なくありません。
また、位置情報などの端末情報を利用するアプリの場合、実際に現地に行ってみて作動するのかどうかを確認することも大切です。
また、単にアプリを使ってみるだけでなく、実際の顧客行動を意識してテストしてみることも重要といえます。
顧客の立場に立ってみて初めてわかる改善点なども出てくるはずです。
アプリを導入・運用する際のポイント
アプリを導入・運用する際には、以下のポイントを意識することが大切です。
- データの収集・分析は必ず行う
- 複雑なデザインは避ける
- 運用を外部に委託する場合は頻繁に情報共有を行う
- 新規顧客の獲得には別の施策が必要
これらのポイントを考慮しながらアプリの導入・運用を行うことで、顧客体験の向上とビジネスの成果の最大化を目指せます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
ポイント1 データの収集・分析は必ず行う
前述したとおり、アプリは開発・リリースしたらそれで終わりではありません
。適切に運用し、ビジネスの成功につなげるためには、顧客行動や利用データの収集・分析が非常に重要です。
ユーザーの行動パターンや嗜好を把握することで、顧客のニーズを理解し、より良いサービスやコンテンツを提供することができます。
トラッキングやデータ解析ツールを活用してアプリ内でのユーザー行動を把握し、アプリの改善やマーケティング戦略の最適化に役立てましょう。
ポイント2 複雑なデザインは避ける
アプリのデザインはシンプルかつ使いやすいことが重要です。
「オリジナリティあるデザインで世界観を表現したい」という気持ちから、既存のアプリにはないデザインや操作性を取り入れたい方もいるでしょう。
しかし、アプリを使い続けてもらうためには「使いやすさ」が欠かせません。
複雑なデザインや操作フロー、オリジナルUIはユーザーの利用体験を悪化させる可能性があることを理解しておきましょう。
実際、新しいアプリをダウンロードした際、どう使えばよいのかわからず結局使わなくなってしまったという経験がある方もいるのではないでしょうか。
より多くの人々に使い続けてもらうためには、シンプルかつ使い慣れた操作性にする必要があります。
ユーザーテストやフィードバックの収集を通じて、デザインの改善を行うことも重要です。
ポイント3 運用を外部に委託する場合は頻繁に情報共有を行う
運用のノウハウや工数が社内になく、外部に委託したいというケースもあるでしょう。
しかし、アプリの運用はできる限り自社で行うのがおすすめです。
アプリのユーザーを増やしていくためにはコンテンツを充実させたり、ブランドメッセージを正確に使えたりすることが必要で、そのためには企業やブランドへの深い理解が欠かせないためです。
どうしても外部に委託するという場合は、頻繁に情報共有を行い、外部の担当者にも自社について理解してもらうようにしましょう。
また、頻繁な情報共有は、目標や要件の共有、進捗状況の確認、問題や改善点の共有などを円滑に行うためにも必要です。
定期的なミーティングや進捗報告、フィードバックのやり取りを通じて、アプリの運用を効果的に管理しましょう。
ポイント4 新規顧客の獲得には別の施策が必要
アプリは、リピーター向けの施策といえます。
「ダウンロードをする」というハードルがあるため、ブランドに対するある程度のロイヤルティがあることが必須条件となります。
そのため、アプリの導入や運用だけでは新規顧客の獲得には限界があるのが事実です。
Web広告やSNSマーケティング、コンテンツマーケティングなど、さまざまなマーケティング施策を組み合わせることで、新規顧客の獲得を目指せるようになります。
しかし、ダウンロード特典を提供することでダウンロード数を増やせる可能性があります。
例えば以下のような施策です。
- 初回ダウンロードで無料クーポンの配布
- 初回値引きクーポンの配布
- 初回登録でポイントプレゼント
各企業では、さまざまな特典を用意してダウンロード数を伸ばしているので、取り入れられる施策がないか参考にしてみましょう。
参照:アプリの新規ダウンロードを促進各社が実施しているダウンロード特典【10選】
ダウンロード特典を活用してアプリの利用者を増やしたい方は、各社の成功事例をまとめたホワイトペーパー『アプリの新規ダウンロードを促進!各社が実施しているダウンロード特典10選』を無料配布中ですので、ぜひご覧ください。
「アプリの新規ダウンロードを促進各社が実施しているダウンロード特典【10選】」ダウンロード
アプリを活用した顧客体験戦略の事例
最後に、アプリを活用した顧客体験戦略の事例を紹介します。
Amazonによる即日配送サービス
大手通販サイト「Amazon」では、即日配達サービスを提供しています。
顧客はアプリ上での数タップで商品を注文し、最短で当日に商品を受け取ることができます。
直接店舗に出向かなければいけなかったこれまでの買い物と比べると大幅に時間が短縮され、利便性は大幅に向上したといえるでしょう。
また、Amazonアプリでは配達状況をリアルタイムで確認できるため、顧客は注文から受け取りまでのステータスを把握しやすくなります。
即日配送サービスは顧客の利便性を高め購買体験を向上させるとともに、通販サイト市場におけるAmazonの競争力を強化しています。
Uberによるタクシーの配車体験
「Uber」は、アプリを活用したタクシーの配車体験により、顧客の利便性と便利さを向上させています。
顧客はアプリ上で目的地と乗車する位置を入力すると、近くの利用可能な車両やドライバーの到着時間、料金を確認することができます。
アプリ上で支払いもスムーズに行えるため、タクシー利用における顧客の煩雑な手続きはほとんどなくなりました。
Uberのアプリを通じた配車サービスは、従来のタクシー体験と比較して利便性が高く、顧客にとって魅力的な選択肢となっています。
ナイキによる実店舗とデジタルの融合
大手スポーツメーカー「ナイキ」では、実店舗とインターネットを融合させた「House of Innovation 000」により、顧客体験を強化しています。
「House of Innovation 000」は実店舗で利用するアプリなのですが、決済を含めた商品の購入がアプリ内で完了できます。
また、商品を試着したい場合も商品バーコードを読み取り、アプリから試着を希望するとことで、店員が試着室まで商品を持ってきてくれる仕組みです。
これにより、「店内で店員に話しかけられるのが苦手」「必要なときだけ質問をしたい」というユーザーのニーズを叶えました。
店舗側にも、人件費や在庫管理費を削減できるというメリットがあります。
まとめ
本記事では、顧客体験を向上させるためにアプリが効果的な理由を解説するとともに、顧客体験の向上に効果的なアプリの作り方や運用のポイント、アプリを活用した顧客体験戦略の事例などを紹介しました。
単なる「質」のみで商品やサービスを購入してもらうことは難しくなってきている時代背景の中で、アプリによる顧客体験の向上は注目を集めています。
その理由としては、スマホが人々の生活の一部になっていることやよりパーソナライズされたコミュニケーションが必要とされていること、顧客情報の収集・分析の重要性などが挙げられます。
とはいえ、ただ単にアプリを導入すればいいというわけではありません。
しっかりと目的や目標を設定した上で、効果的なアプリを開発すること、そしてアプリの特徴を活かした運用を行うことが重要です。
本記事で紹介した手順や事例を参考に、ぜひアプリの導入を検討してみてください。
アプリの開発をお考えであれば、アプリビジネスを支えるプラットフォーム「APPBOX」の活用もおすすめです。
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