iPadでのアプリ開発に必要なものから手順まで徹底解説!メリット・デメリットも紹介

自社サービスの利用促進や顧客接点の強化を目的に、アプリ開発を検討する企業は少なくありません。
一方で、アプリ開発には専門的な知識や開発環境が必要になるため、「iPadだけでアプリ開発はできるのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。
結論からいうと、iPadでも学習用の簡単なアプリ開発や、Python・JavaScriptなどを使ったプログラミング、Webアプリの試作などは可能です。
ただし、本格的なiOSアプリや企業向けの商用アプリを開発・公開する場合は、MacやXcodeを含めた開発環境が必要になるケースがあります。
本記事では、iPadでできるアプリ開発の範囲や必要なもの、メリット・デメリット、開発手順、公開時の注意点を解説します。
iPadでのアプリ開発を検討している方は、自社に合った開発方法を判断する参考にしてください。
また、iOS向けのアプリ開発方法については以下の記事で解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。
iPadを使ったアプリ開発は可能?

アプリ開発と言えば、PCやIDE(アプリ開発ツール)を使用するのが一般的です。
しかし、iPadを使ってアプリを開発することもできます。
シンプルな機能の簡単なアプリであれば、開発から公開に至るまでiPadのみで問題ありません。
ただし、iPadを中心に開発環境を整え、本格的なアプリを開発するのは難しいと言えます。
なぜなら、ほとんどのIDEはそもそもプログラミングに必須のスペックを持つPCで使用することを前提としているためです。
iPadでもプログラミングが可能なツールは登場していますが、高度な機能を付け加えたり大規模なアプリ開発を行ったりするのは困難です。
iPadでできるアプリ開発の範囲
iPadでは、学習用の簡単なアプリや、Python・JavaScriptなどを使った簡易的なプログラム、Webアプリの試作などを行うことができます。
一方で、複数機能を備えた本格的なiOSアプリや、企業向けの商用アプリをiPad単体で開発・公開するのは難しいのが現状です。
ここでは、iPad単体で開発できるアプリの範囲と、本格的なiOSアプリ開発にiPadが向かない理由を解説します。
iPad単体で開発できるアプリのレベル
アプリ開発はPCで行うイメージが強いものの、現在はiPadだけでも一部のアプリ開発やプログラミング学習が可能です。
ただし、iPad単体で対応しやすいのは、学習用の簡単なアプリや、試作レベルのアプリ、Python・JavaScriptなどを使った簡易的なプログラム開発が中心です。
たとえば、Appleが提供する「Swift Playgrounds」を活用すれば、iPad上でSwiftを学びながら、簡単なアプリ開発に取り組めます。
プログラミング初心者がiOSアプリ開発の基礎を学ぶには適していますが、複雑な機能を備えた商用アプリや、大規模なアプリ開発をiPadだけで完結させるのは難しいと考えておきましょう。
本格的なiOSアプリ開発にiPadが向かない理由
本格的なiOSアプリ開発にiPadが向かない主な理由は、開発環境やビルド、デバッグ、申請作業に制限があるためです。
企業向けのアプリ開発では、複数画面の設計、外部システムとの連携、ユーザー情報の管理、セキュリティ対応、継続的な改修などが必要になるケースが多くあります。
こうした開発では、Xcodeを使ったビルドやデバッグ、実機検証、App Store申請などが必要になるため、基本的にはMacを用意した方がスムーズです。
iPadは学習や簡易的な開発、アイデアの試作には活用できますが、複数機能を備えた本格的なiOSアプリを開発する場合は、MacやPCを含めた開発環境を整えることが重要です。
iPadにおける「IDE」とは?PCとの違い
IDEとは「統合開発環境」のことで、コードの編集、実行、デバッグ、ビルドなど、ソフトウェア開発に必要な機能をまとめて利用できるツールを指します。
PCでのアプリ開発では、iOSアプリ開発に使われるXcodeのように、開発からテスト、公開準備までを一貫して行えるIDEを利用するのが一般的です。
一方、iPadで利用できる開発環境は、PC向けIDEと同じものではなく、コードエディタ、プログラミング学習アプリ、Pythonなどの実行環境、クラウドIDEなどが中心です。
iPad単体では、Xcodeのようなフル機能のIDEを利用できないため、本格的なiOSアプリ開発ではMacとの併用が必要になるケースがあります。
つまり、iPadにおける「IDE」は、PCと同じ開発環境というより、用途に応じてコード編集や実行、学習、試作を行うための代替手段と考えるとわかりやすいでしょう。
iPadを使ってアプリ開発をするメリット・デメリットとは?

iPadを使ってアプリを開発する場合、PCと違ってどのようなメリット・デメリットがあるのかも把握しておきましょう。
iPadを使ってアプリ開発をするメリット
iPadを使ってアプリ開発をするメリットは以下のとおりです。
- 手軽にアプリ開発ができる
- 持ち運びができる
- 機材コストを抑えられる
アプリ開発にiPadを使用するメリットとして、手軽にアプリ開発を始められる点が挙げられます。
iPadでアプリ開発ができるツールをダウンロードすれば、すぐに開発環境を整えることが可能です。
この手軽さによって、アプリ開発のハードルも下がります。
また、PCだとその場でしかアプリ開発を行えませんが、iPadなら自由に持ち運びができるため、オフィスだけでなく自宅や外出先でもアプリ開発に取り組めます。
MacBookでも持ち運びは可能ですが、iPadのほうが軽量でより持ち運びがしやすいです。
アイデアを思い付いた際にすぐ作業できるのは、嬉しいポイントと言えます。
さらに、iPadはMacBookなど他のApple製品に比べて購入費用を抑えられる点もメリットになります。
アプリ開発を行うために機材を揃えるとなるとコストがかかってしまいますが、iPadなら機材コストを抑えることが可能です。
iPadを使ってアプリ開発をするデメリット
iPadを使ってアプリ開発をするデメリットは以下のとおりです。
- 開発環境が限られている
- 画面が小さく、作業効率が落ちてしまう
iPadに開発に使えるツールをダウンロードすれば開発自体は可能ですが、本格的なアプリを開発したい場合にはIDEを使用する必要があります。
しかし、現状iPadにIDEをダウンロードするのは難しいです。
そのため、IDEが必要となるようなアプリの開発はiPadだとできないことになります。
また、iPadとPCでは画面サイズが大きく異なるため、作業スペースが小さく効率性が落ちてしまう点もデメリットです。
2025年1月時点でiPad Proは最大13インチとなっていますが、MacBook Proなら最大16インチとなっています。
画面サイズが小さいとその分文字も読みにくかったり、作業スペースが狭くなったりするため、長時間取り組もうとすると負担に感じてしまうことも多いでしょう。
また、PCならより大きな画面サイズで作業を行えたり、複数のディスプレイを接続して拡張したりすることも可能です。
作業効率を考えるとiPadよりもPCのほうが適しています。
iPadでアプリ開発をする際に必要なもの

iPadでアプリ開発をする場合、以下のものが必要となってきます。
- iPad本体
- キーボードやマウス
- プログラミング言語の知識
- 開発ツール
iPad本体
iPadでアプリ開発するには、まずiPad本体を準備する必要があります。
iPadにもさまざまな種類があり、例えばiPad ProやiPad Air、iPad miniなどから選ぶことになります。
この中でもアプリ開発に適しているのは、処理速度の速いiPad Proです。
iPad Proに搭載されているCPU性能はノートパソコンと同等、またはそれ以上の処理能力を持っているため、問題なくアプリ開発を行うことが可能です。
また、iPad Proは他のiPadよりも画面サイズが大きめで、なおかつ容量も大きいことからアプリ開発を行うのに役立つでしょう。
ただし、iPad Proでも最新機種ではなく、何世代も前の機種を選んでしまうと、開発用のツールが対応していない場合もあるため注意が必要です。
開発ツールを確認し、どの世代まで対応しているのか事前に確認しておきましょう。
また、iPadで作業が行いやすいように、スタンドを用意しておくのもおすすめです。
スタンドにiPadを立てかけた状態で作業をすれば、画面も見やすくなり長時間作業する際にも首・肩への負担が軽減されます。
スタンドにも置き型やアーム型、自立型などさまざまな種類が展開されているため、使用する場所などに合わせて使い勝手の良いスタンドを準備しておきましょう。
キーボードやマウス
iPadは通常画面を直接触って操作しますが、アプリ開発を行う場合はPCと同じようにキーボードやマウスを使って操作するのが基本です。
画面上でもキーボード操作は可能ですが、外部のキーボードを接続したほうが画面も広く使えます。
キーボードやマウスは特に指定はないため、開発時に使いやすいものを選択しましょう。
なお、キーボードはiPadケースと一体になっているタイプと、分離して使用するタイプの2種類があります。
一体になっているタイプは持ち運ぶ際に便利で、分離するタイプはワイヤレスで接続するため、iPadとキーボードの位置を調整しやすい点がメリットです。
ただし、キーボードやマウスはいずれもiPadのOSバージョンに対応しているものでないと使用できない可能性があります。
OSバージョンを確認した上で購入してください。
プログラミング言語の知識
アプリ開発をするためには、プログラミング言語の知識が必須となります。
iPadでアプリ開発をするなら、「Swift」がおすすめです。
後ほど詳しくご紹介しますが、SwiftはAppleが提供しているオープンソースのプログラミング言語であり、Apple製品向けのアプリ開発が可能です。
Swift以外にもアプリ開発に使えるプログラミング言語は多岐にわたります。
プログラミング言語の知識がない場合は、まず言語について勉強し、習得した上でアプリ開発に取り組んだほうがスムーズに作業を進められるでしょう。
アプリ開発に必要な言語については以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
開発ツール
アプリ開発を行う場合、通常はXcodeやEclipseなどのIDEが必要となります。
しかし、iPadにこれらの開発ツールをダウンロードすることはできません。
そのため、iPadでアプリ開発を行う場合には専用のツールを利用することになります。
ツールはどのようなアプリを開発したいのかによって適切なツールが異なります。
また、XcodeとiPadのツールを活用してアプリ開発を行うことも可能です。
ただし、この方法だと最終的な作業は結局iPadではなくMacを使用することになるため、注意が必要です。
iPadアプリ開発で使えるプログラミング言語

iPadアプリ開発で使えるプログラミング言語は、上記でもご紹介したようにSwift以外にもさまざまな種類があります。
ここで、iPadアプリ開発で使える各プログラミング言語の特徴を解説していきましょう。
Swift
Swiftは、Appleが提供するプログラミング言語です。
iOS、iPadOS、macOSなど、Apple製品向けのアプリ開発に使われています。
Swiftは、以前からiOSアプリ開発に使われてきたObjective-Cよりも文法が比較的わかりやすく、コードの記述性・可読性に優れている点が特徴です。
iPadではSwift Playgroundsを使ってSwiftを学習できるため、iOSアプリ開発の基礎を学びたい初心者にも向いています。
ただし、本格的なiOSアプリを開発・公開する場合は、Swiftの学習だけでなく、XcodeやApp Store申請の知識も必要になります。
Swiftでアプリ開発を行うメリット・デメリットや開発手順について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
Objective-C
Objective-Cは、Swiftが登場する以前からiOSアプリ開発に使われてきたプログラミング言語です。
現在はSwiftが主流になっていますが、既存アプリの保守や改修では、Objective-Cの知識が必要になるケースもあります。
Objective-Cはオブジェクト指向型のプログラミング言語で、長年iOSアプリ開発に使われてきた実績があります。
一方で、文法が独特で、初心者には学習コストが高い点には注意が必要です。
これから新しくiOSアプリ開発を学ぶ場合は、まずSwiftから学習し、必要に応じてObjective-Cを理解していく流れが現実的です。
JavaScript
JavaScriptは、Webサイトやコンテンツに動的なアクションを付け加えられるプログラミング言語です。
例えば、Webサイトにポップアップウィンドウを表示させたり、アニメーションを流したり、リアルタイムで計算をしたりする動作は、すべてJavaScriptを使って加えられます。
JavaScriptは文法がシンプルでわかりやすいこともあり、プログラミング初心者でも覚えやすい言語の1つです。
また、開発ツールがなくてもテキストエディタとブラウザさえあれば、JavaScriptを活用してプログラミングすることが可能です。
さらに、JavaScriptなら1つの言語だけでアプリとWebアプリの両方を開発できる点もメリットと言えます。
あらゆるデバイスにも対応していることから、iPadでアプリ開発を行いたい場合にも役立ってくれる言語です。
Python
Pythonは、1991年に初めて登場したプログラミング言語で、データ収集や分析などを備えたアプリやWebツールの開発に適しています。
YouTubeやInstagramなどはPythonを使って開発されました。
JavaScriptと同様にコードがシンプルでわかりやすく、構文も覚えやすい点はメリットです。
また、アプリにAI機能を搭載したい場合には欠かせないプログラミング言語となっています。
例えば顔認証や音声認識、ユーザーに合わせて最適化する検索結果表示などを取り入れたい場合はPythonが必要です。
注意点としては、Pythonはインタプリタ型の言語であり、実行速度が遅くなるというデメリットがあります。
処理速度の速さが求められるゲームアプリ開発には向いていません。Pythonの実行速度を速めたい場合は、ライブラリをうまく活用するようにしましょう。
Pythonでアプリ開発をする方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
Ruby
Rubyは日本人エンジニアのまつもとゆきひろ氏によって開発されたプログラミング言語です。
JavaScriptやPythonと同様にコードの記述性に優れており、覚えやすいというメリットがあります。アプリ開発に加え、Webサイト制作にも活用されている言語です。
RubyはRuby on Railsなどのフレームワークやライブラリが充実しており、機能の追加や拡張などもしやすくなっています。
ただし、直接iPadでアプリ開発を行う際にRubyを活用するのではなく、バックエンドで利用することになります。
バックエンドでの利用がメインとなりますが、日本人エンジニアが開発していることから開発に躓いてしまっても参考にできる日本語の資料が多く、情報は得やすいと言えるでしょう。
アプリ開発におすすめのプログラミング言語について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
iPadアプリ開発で使える開発ツール

iPadでのアプリ開発で使えるツールもさまざまな種類が登場しています。
各開発ツールがどのような特徴を持っているのか、解説していきましょう。
Pyonkee
Pyonkee(ピョンキー)とは、教育用プログラミング言語のScratch 1.4をベースに開発されたプログラミングツールです。
iPadでのアプリ開発を前提に作られていることから、iPadのインターフェースにも利用できるようになっており、iPadの画面をタッチしながら開発できるのも特徴です。
豊富なスクリプトの中から動作を選んでいくことでプログラミングを行っていくため、直感的な操作でアプリを開発でき、難しい知識は不要です。
小学生からでもアプリ開発が行えるような造りになっています。
また、PyonkeeはScratchとの互換性があり、日本語や多数の言語に対応しています。
無料で利用できるので、プログラミングやアプリ開発に慣れていない方にもおすすめです。
Textastic
Textasticは、iPadOSやmacOS、iOSに対応しているコードエディタです。
HTML/CSSやJavaScript、C言語などのコード編集も可能となっています。
iPadの中でサーバーを起動し、WebDavやFTP、ローカル環境にあるSFTPサーバーなどにファイル保存や接続することが可能です。
また、iCloudやDropbox、Google Driveへの接続もできます。
接続先を事前に設定しておけば、Textasticからパスとしてすぐに設定可能です。
ただし、メニューなどの言語はすべて英語で表記されているため注意が必要です。
有料アプリであり、App Storeにて1,500円(2024年11月現在)で販売されています。
JavaScript Anywhere
JavaScript Anywhereは、iPadOSやiOS向けに開発されたJavaScriptでのプログラミングが可能な開発ツールです。
JavaScript以外にもHTML/CSSのコード編集も可能であり、内蔵されているWebブラウザからプレビューを確認しつつ開発が行える利便性を兼ね備えています。
また、Webページ上にJavaScriptのコードをデバッグ・監視できるコンソールログの表示も可能です。
iTunesを利用すればファイル共有に加え、開発したプログラムをメール送信でき、自身宛てにソースコードを送付できます。
Wi-Fiに接続した際にも簡易サーバーが利用できるのも嬉しいポイントです。
iPadでJavaScriptによる開発環境が整っているため、移動中でも手軽に取り組みやすいです。
Codea
Codeaは、Luaというスクリプト言語を活用したコーディングに対応する開発アプリです。
iPad上でiOSアプリを開発したい場合に適しています。
主な特徴として、入力補完機能やカラーピッカーなど便利な機能が備わっていることから、タイピング量が少なくてもコーディングが行える点が挙げられます。
また、DropboxとのAPI連携にも対応可能です。
API連携によって画像やBCMなどのファイルも取得でき、アプリ開発にも役立つでしょう。
また、Wi-Fiで接続されているPCからiPadに接続した状態でコーディングが行える「エアコード機能」も搭載されています。
エアコード機能によってCodeaで作成したアプリもXcodeからエクスポートでき、App Storeにもそのままリリースすることが可能です。
Pythonista 3
Pythonista 3は、iPadでPythonを使ったアプリ開発に適したツールです。
Pythonの各種ライブラリを活用してコードを実行できるため、コード実行が簡単に行えるのもPythonista 3の特徴となっています。
また、Pythonの標準ライブラリに加えてsceneやuiなどのモジュール群も備わっており、iOSでネイティブ機能へのアクセスや独自のインターフェースを開発することも可能です。
日本語には対応していないものの、アニメーションやカスタムユーザーインターフェースなど多数の開発例が公開されていることもあり、参考にしながら開発を進めていくことも可能です。
なお、Xcodeへのエクスポートには対応しておらず、単体アプリとしてリリースするためには別途対策が必要です。
Ideone.com
Ideone.comは、Webブラウザ上でコード制作や結果を表示してくれるWebサイトです。
使用方法は非常に簡単で、プログラミング言語を選んだら、オプションの入力データとソースコードを入力することでコーディングできるようになります。
JavaやPHP、Python、Swiftといったメジャーなプログラミング言語をはじめ、80以上の言語に対応しているのも特徴です。
Ideone.comを利用する際にはアカウント登録を行うことになりますが、登録自体は無料で作成できます。
アカウント登録をすると1カ月1,000回の投稿まで無料で利用することが可能です。
投稿したコードは無期限で保存することもでき、後からコードを呼び出して編集・削除を行えます。
投稿内容を共有できることから、チームで簡単なコードをやり取りしたい場合にも利用できる便利なツールです。
Monaca
Monacaは、クラウド技術を活用したアプリ開発のプラットフォームです。
JavaScriptやHTML5を活用してモバイルアプリやデスクトップアプリ、Webアプリを開発できます。iOSとAndroidの両方に対応したハイブリッドアプリを開発したい場合に適しています。
クラウド上にはエディタからビルド環境まで、開発環境がすでに構築されており、自身で構築する必要がありません。
また、エディタに保存されたソースコードはMonaca独自のデバッカーを利用することで、即時モバイル端末に反映でき、素早く実機で動作チェックが行えるため、開発効率も向上します。
料金プランはProプランで1ユーザーあたり月額2,000円、Businessプランだと1ユーザーあたり月額5,000円+基本料金月額2,000円、Enterpriseプランで1ユーザーあたり月額1万円+基本料金月額5万円となります。
他のツールに比べて高めの料金設定となっていますが、いずれのプランも14日間の無料トライアルが利用できるため、まずはお試しとして使ってみるのも良いでしょう。
GitHub CodespacesなどのクラウドIDEを活用する方法
GitHub CodespacesなどのクラウドIDEを活用すれば、iPadのブラウザからクラウド上の開発環境にアクセスして、コードの編集や実行を行うことができます。
ローカル環境に開発ツールをインストールする必要がないため、iPadでも比較的スムーズに開発環境を用意できる点がメリットです。
また、クラウド上に開発環境を構築できるため、複数の端末から同じ環境にアクセスしやすく、チームでの共同作業にも活用しやすいです。
iPadのスペックに左右されにくい点も、クラウドIDEを利用するメリットと言えるでしょう。
ただし、クラウドIDEを使えばiPadだけで本格的なiOSアプリ開発が完結するわけではありません。
iOSアプリのビルドや署名、App Storeへの申請には、MacやXcodeが必要になるケースがあります。
そのため、クラウドIDEは「iPadでコード編集や開発作業を進めるための選択肢」として活用し、本格的な公開まで見据える場合は、Macを含めた開発環境も検討しましょう。
iPadで無料でできること・できないこと
iPadでアプリ開発を行う場合、無料で始められる範囲と、有料ツールや開発者登録が必要になる範囲があります。
たとえば、Swift Playgroundsは無料で利用でき、iPad上でSwiftを学習しながら簡単なアプリ開発に取り組めます。
また、ブラウザ上で使える一部のクラウドIDEやオンライン実行環境を活用すれば、コードの編集や簡単なプログラムの実行を無料で試せる場合もあります。
一方で、Pythonista 3やPytoなど、iPadでPythonを使った開発に役立つアプリには有料のものもあります。
また、開発したアプリをApp Storeで公開する場合は、Apple Developer Programへの登録費用が必要です。
そのため、学習や簡単な試作であれば無料でも始めやすいですが、商用アプリの開発・公開まで行う場合は、開発ツールや公開手続きにかかる費用も含めて検討しておきましょう。
iPadアプリ開発ツールの選び方
iPadアプリ開発ツールを選ぶ際は、まず「何を作りたいのか」を明確にすることが大切です。
プログラミング学習や簡単な試作が目的であれば、Swift PlaygroundsやPyonkeeなど、学習しながら開発に取り組めるツールが向いています。
Pythonで簡単なプログラムやツールを作りたい場合は、Pythonista 3やPytoなどの実行環境が候補になります。
JavaScriptやHTML/CSSを使ってWebアプリを試作したい場合は、コードエディタやブラウザで使えるクラウドIDEも選択肢になります。
一方で、複数機能を備えた本格的なiOSアプリを開発する場合は、iPad向けツールだけで完結させるのではなく、MacやXcodeを含めた開発環境を検討する必要があります。
学習用、試作用、商用開発用のどれに該当するのかを整理した上で、目的に合った開発ツールを選びましょう。
アプリを開発する際は、ツールの選び方だけでなく、開発環境や技術選定も重要です。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
iPadだけでApp Storeに公開できる?
iPadだけでApp Storeに公開できるかどうかは、開発方法や使用するツールによって異なります。
Swift Playgroundsなど一部のツールでは、iPad上で作成したアプリをApp Store Connectに提出できる場合があります。
ただし、公開にはApple Developer Programへの登録や、App Storeの審査への対応が必要です。
また、複雑な機能を備えた本格的なiOSアプリでは、ビルド、署名、デバッグ、申請準備などの工程でMacとXcodeが必要になるケースが多くあります。
そのため、iPadで開発したアプリを公開する場合は、iOSアプリとして公開するのか、Androidアプリも含めて展開するのかを分けて考える必要があります。
なお、APKはAndroidアプリで使われるファイル形式のため、iPadやiOSアプリをApp Storeで公開する際には基本的に使用しません。
Androidアプリとして公開する場合は、iOSアプリとは異なる開発環境や公開手順が必要になります。
本格的なiOSアプリを開発・公開する場合、開発環境や体制、必要な工程によってコストは大きく変わります。
自社に最適な進め方や、見積もりの考え方を整理しておきたい方は、以下の資料も参考にしてみてください。
▼アプリ開発にかかる費用のあれこれがわかる!
比較検討で迷わない!アプリ開発費用と正しい見積もりの取り方
iPadでアプリを開発する際の手順

iPadで実際にアプリ開発を行う場合、主な手順は以下のとおりになります。
- 開発環境を構築する
- アプリ開発の企画を練る
- アプリを設計する
- 開発に着手する
- 動作テストを行う
- テスト完了後リリースする
1.開発環境を構築する
まずは開発環境を構築するところから始めます。
開発環境はここまでご紹介してきた必要なもの・ツールを準備しておきましょう。
【必要なもの】
- iPad本体
- キーボードやマウス
- プログラミング言語の知識
- 開発ツール
また、アプリ開発を手掛ける人員・チームを確保することも必要です。
小規模のプロジェクトであれば1~2人だけで開発に取り組めますが、中規模以上のプロジェクトになってくると5人以上のメンバーを揃える必要があります。
さらにチームメンバーの役割もあらかじめ決めておきましょう。
開発の進捗を管理するプロジェクトマネージャーやアプリの外観・UIのデザインを担当するデザイナー、システムを構築するプログラマー、アプリの品質管理や動作テストを主に担当する品質管理担当者などが挙げられます。
アプリの開発環境については以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
2.アプリ開発の企画を練る
アプリを開発する環境が整ったら、どのようなアプリを開発したいのか企画を練っていきます。
アプリを設計する際にはこの企画内容に合わせて必要な機能・デザインなどが決まっていくことから、綿密に企画を練っていくことが重要です。
企画が中途半端な状態でアプリ開発をスタートしてしまうと、想定していたものよりもクオリティが低いアプリになってしまうこともあるため注意してください。
企画を練る際には、プロジェクトの主軸となる目的やターゲット、競合状況を加味した上でどのようなアプリを開発するか決めていくことになります。
さらに、企画段階でアプリ開発にかけられる予算や納期なども決定しておく必要があるでしょう。
3.アプリを設計する
企画を練ったら次にアプリの設計を行います。
設計図では主にアプリ上で必要となる画面の一覧や画面間の遷移図、画面のレイアウト、入出力に必要なボタン一覧、画面操作により発生するアクションの定義などを決めていきます。
アプリを設計する際には企画段階で決められた内容やスケジュール、予算なども考慮した上で設計する必要があります。
近年はUIデザインを意識した使いやすいアプリが主流となっていることから、設計段階からユーザーにとって見やすい・使いやすいアプリになっているか確認しながら設計図を作成していくと良いでしょう。
また、設計図に基づいてアプリ開発を行うのは、上流工程の社員ではなく下流工程の社員です。
そのため、下流工程の社員にも伝わりやすい設計図を作成する必要があります。
4.開発に着手する
設計図が完成したら、いよいよアプリ開発をスタートさせていきます。
設計図の内容に合わせてソースコードを書いていきましょう。
使用するプログラミング言語は上記でご紹介した言語の中から、作成したいアプリに合わせて選択します。
iPadでアプリ開発を行う場合、PCに比べて作業効率が下がってしまう場合もあることから、スケジュールには余裕を持たせておくと安心です。
また、設計図に書かれている内容がいまいち伝わりづらかった場合、予測で作業を進めてしまうと後から大きな修正につながってしまう可能性もあるため、わからない箇所があったら必ず確認を取って開発を進めていくことが大切です。
5.動作テストを行う
きちんと設計通りに動作できるかどうかを、エミュレーターや実機を使ってテストしていきます。
テストをした上でエラーやバグが発生した際は修正し、問題がない状態に仕上げます。
ただし、プログラムがすべて組み終わってから初めて動作テストを行ってしまうと、修正内容に合わせて別の箇所も修正が必要となってしまい、ムダにコストや開発期間がかかってしまう場合も多いです。
このような状態に陥らないためにも、一定ラインまで開発が進んだら一度動作テストを行い、問題がなければ次の開発に進むようにすると良いでしょう。
6.テスト完了後リリースする
開発と動作テストを繰り返し、最後の動作テストで問題が発生しなかった場合、アプリ開発は完了となります。
アプリ開発が終わったら、あとはリリースするだけです。
アプリのリリース方法はWebアプリやiOSアプリ、Androidアプリによって異なります。
例えばiOSアプリをリリースしたい場合は、まずiTunes Connectのアカウントを取得し、Apple Developer Programに登録します。
登録が完了したらアプリを公開する際に必要なアプリのタイトル・説明文・スクリーンショットなどを用意して、Appleにアプリの申請を行いましょう。
iOSアプリの審査はAndroidアプリに比べて厳しいとされており、審査期間も約1週間から数週間はかかるとされています。
無事に承認されれば、App Storeにアプリが公開されているので確認してみましょう。
ここではiPadを使ってアプリ開発をする手順を紹介しましたが、iPadに限らずより一般的なアプリ開発の進め方・手順を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
iPadで開発したアプリを公開する際の注意点
iPadで開発したアプリを公開する際は、公開方法と必要な環境を事前に確認しておくことが重要です。
App Storeで公開する場合は、Apple Developer Programへの登録、App Store Connectでのアプリ情報の登録、審査への対応などが必要になります。
また、アプリの種類や開発方法によっては、ビルドや署名、アップロードにMacとXcodeが必要になるケースがあります。
iPadだけで開発を進めていた場合でも、公開前の工程でMac環境が必要になる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
さらに、App Storeで公開するアプリは、Appleのガイドラインに沿って審査されます。
機能やセキュリティ、個人情報の取り扱い、画面表示、操作性などに問題があると、審査で差し戻しになる可能性があります。
公開後も、OSアップデートへの対応や不具合修正、ユーザーからのフィードバックをもとにした改善が必要です。
iPadでの開発可否だけでなく、公開後の運用体制まで含めて検討しておきましょう。
本格的なアプリ開発を進めるなら専門会社への相談も検討しよう

iPadを活用すれば、プログラミング学習や簡易的なアプリ開発、アイデアの試作を始めることができます。
一方で、複数機能を備えた商用アプリや、セキュリティ・運用改善まで見据えた企業向けアプリを開発する場合は、iPad単体では対応が難しいケースもあります。
自社アプリの企画・開発・運用にお悩みの場合は、株式会社アイリッジにご相談ください。
アイリッジは、主にOMOアプリの企画・開発やマーケティング支援を手掛ける企業です。
小売・流通、鉄道、金融など、幅広い業界でユーザー向けスマホアプリの企画・開発に携わっています。
また、アイリッジが提供するアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」では、新規アプリ開発はもちろん、既存アプリのリニューアルや機能拡充にも対応可能です。
必要な機能を選んで導入できるため、アプリ開発のコストを抑えながら、運用品質の向上も期待できます。
まとめ:環境を整えてiPadでのアプリ開発に挑戦しよう

iPadでも、学習用の簡単なアプリ開発や、Python・JavaScriptなどを使ったプログラミング、Webアプリの試作などに取り組むことは可能です。
Swift Playgroundsやコードエディタ、クラウドIDEなどを活用すれば、iPadを開発環境の一部として活用できます。
一方で、本格的なiOSアプリや企業向けの商用アプリを開発・公開する場合は、ビルドやデバッグ、App Store申請、公開後の運用なども考慮する必要があります。
iPad単体では対応が難しい工程もあるため、MacやXcodeを含めた開発環境を整えることが重要です。
自社でどこまで対応できるか判断が難しい場合や、企画・開発・運用まで見据えてアプリ開発を進めたい場合は、外部パートナーへの相談も選択肢になります。
iPadでできる範囲を理解した上で、自社に合った開発方法を検討しましょう。
自社アプリの企画・開発・運用まで見据えて進めたい方は、APPBOXのサービス概要もぜひご確認ください。






